摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

杣谷上流の尾根から谷を詰め天狗塚へ

4月12日の土曜日は、朝の内は晴れて午後から曇りの天気予報。

なのに家を出たのは、やっぱり10時過ぎ。肌寒いのか暖かのか?。

早朝こそヒンヤリとしていたが、家を出た頃には、気温も高かった。

護国神社ではソメイヨシノが、概ね散っていた。品種は知らないが、

白い桜が満開。遠くケーブル中間駅の辺りも、山桜が満開のようだ。

杣谷堰堤の上では、摩耶第5堰堤建設の、架線支柱が組まれていた。

家族は、「あんな仕事がしたかった」と後ろで、つぶやいているのだが、

ハムとしては、その摩耶第5堰堤が、何処に建設されるのかが関心事。

摩耶堰堤乗越しを登って行くと、東側対岸の斜面が、薄紫色に染まって

いる。今日の下山路は、ハチノス谷西尾根に決定。ツツジがキレイだろう。

北東を見ると、岩が谷南側の尾根にある架線支柱が、2基になっていた。

北側の尾根には測量用の旗が立っているが、まだ伐採も行われていない。

摩耶堰堤乗越しの白い山桜。そろそろ満開かな。工事関係者とすれ違う。

「何処にダムを作るんですか」と聞いてみたいが、まあいずれ分かること。

摩耶堰堤の下で杣谷道が対岸に渡ると、道脇に新しい杭が打ってあった。

新しい切り開きも出来ている。気になって少し入ってみると、奥には立派な

作業道が作られていた。資材も置いてあった。やはり岩ケ谷が建設現場か。

摩耶第3堰堤を乗越して、支沢を渡ると右側に石垣が出てくる。此処が、

六甲線一四鉄塔がある尾根の末端だ。鉄塔から明確な踏跡が下っている。

ただ最後の部分だけ急斜面で不明瞭。上の写真は、振り返って撮ったもの。

杣谷道から直接取り付くだけに、落石を起こさないよう十分に注意する。

やがて踏跡は岩を縫うように登って行く。木の袋尾根がピークのように、

屹立して見える。別山の山腹には、点々と白いコブシの花が見えている。

此の尾根もツツジの多い所だが、別山の日陰になって、開花はやや遅い。

踏跡は登るにつれ徐々に良くなる。どんどん高度を稼いでいく感じがする。

日当たりの良い所に、開花しているツツジがあった。だが、全般的には、

ツボミの状態で、これより標高が高くなると、まだまだツボミも固く小さい。

少し抜けた所があり、支沢から長峰山頂が見渡せる。今日の本来の目的、

だった沢沿いの山桜は、まだ二分咲きぐらい。一三鉄塔下の桜の大木に、

いたっては咲いていないようだ。これでは、予定コースを変更しなければ。

大きな御影石の転がる架線場跡で、昼食をいただく。無風で薄日も差し、

居心地が良かった。座っていると話し声が聞こえてくる、杣谷道からや、

長峰山の稜線を歩いている、ハイカーの声のようだ。不思議な気がする。

このまま一四鉄塔を経由して、急な巡視路を登っても、疲れるだけだ。

昼食を摂った架線場跡から、少し登り適当な所で、右手の斜面に入る。

谷は浅く落ち葉の積もった斜面を50米程下れば、沢床に降り立った。

ちょうど滑床の始まる所に出た。数十米の長さで、明るいナメが続く。

治山ダムを2基越えると、最後の二俣が現れる。右俣が良さそうだが、

天狗塚北側の最低鞍部に出る為に、ここは左俣に入る。岩屑が多い。

落石を起こしそうなので、急なルンゼを家族とくっついて登って行く。

笹が出てくると、やや安定した岩場になる。ここは右側よりに登る。

ツバキの群生地に出る。見上げると天狗塚から杣谷峠へ向かう一般道。

天狗塚に向かうなら、一四鉄塔の巡視路を登るより効率的だ。なぜなら、

巡視路は北側のピークに出る。標高差数十米を、無駄に登ることになる。

天狗塚に向かう一般道の両脇は、コブシの花が満開だった。だか藪の

中に生えて群落を作らないコブシは、なかなか上手く写真が撮れない。

1本だけ道の側に、小さな木があったので、近くで見ることができた。

サクラやツツジに気を取られて、コブシは見逃してしまうことが多い。

天狗塚の下から、六甲線一三鉄塔のある尾根を望む。白いのはコブシ。

薄いピンクはサクラ。それに萌え出た新緑の色が加わって、とても美しい。

伯母野山への一般道の北側斜面に、コブシの花が点々と咲いている。

今日は天狗塚に誰もいなかったので、チョコレート3粒の小休止をする。