摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

高尾山の架線作業道を、もう一度探ってみる

3月29日の土曜日は、午後から天候が崩れるという天気予報だった。

朝から曇ってて、今にも雨が降り出しそう。それが昼近くになってから

薄日が差してきた。折畳みの傘をザックに入れ、11時過ぎに家を出た。

外に出ると南側は曇っているが、なぜか北側の空は爽やかに晴れていた。

新神戸に行くのには少し遠回りだが、生田川の西岸へ回り込み歩いて行く。

東岸に比べ、木の種類が多い。オオシマサクラが三分咲き位になっていた。

今日はハイカーの姿は少なく、観光客の方が多い。時間的に遅いからかな。

布引雄滝の水量がいつになく多くて、迫力がある。水曜に雨が降ったからか。

五本松の隠れ滝もかなりの勢い。冬の間は流れていないことが多かったので、

こんな姿は久しぶりに見る。貯水池も満水となっており堤から水が溢れていた。

今日は数組がバーベキューしたり、ハイカーも休憩したりと賑やかな市ケ原。

正面に3月21日に歩いた高尾山が見えるが、少し気になった事があるので、

もう一度登ってみようと思う。天候が崩れる前には下ってしまおうという計画。

木橋を渡った所の登山口には入らずに、大竜寺への舗装路を歩いて行く。

目指す架線場跡が見えているが、西側から回り込む方が楽に登れるはず。

尾根を回り込むと右手に登山口が現れる。昭文社の地図にはこの道だけが、

記されていて、なぜか、市ケ原からの稜線通しの道は地図に記されていない。

杉の植林事業が行われ、枝道が多い高尾山。この道を歩くのは2度目だが、

前回も途中から稜線へ抜けているので、高尾山頂まで歩き通したことはない。

道が谷を渡り尾根筋に乗った所で、道を外れて直進し架線場跡に向かおう。

少し登ると斜面に、架線場跡からの道が切ってある。こんな道あったかな。

この時は気づいていないが、この道が「今日の答え」だった。なんだかな。

架線場跡から、稜線通しの道は山頂に向かうが、北東に向かう杣道に入る。

前回、道の無い尾根を登り、山頂下の架線場跡に出た。だが直接そこへ至る

別の作業道があるのでは、というのが今日の目的。架線場跡で昼食にしよう。

上の写真の所で、前回は直進したが、今日は此処から細尾根を登ってみよう。

入り口の杉の木には、こんなマーキング。細尾根には、やたら棘の木が多い。

50m先の、SD−2ポイントまでは切り開かれていた。ここも架線場跡だ。

南側には世継山。その山頂にあるハーブ園の建物が近い。三本鉄塔も見える。

北側には架線に沿って伐採された跡。その上が目指す高尾山頂下の架線場跡。

山腹を巻く道があると予想したのだが、此処からは道も切り開きも見当たらない。

仕方ないので猪の獣道を拾って、トラバースして行くが、谷の前後辺りは、

急斜面になって、獣道さえ見当たらなくなる。何をやっているんだろうか。

歩いている途中も、踏跡がないか探すが、上下どこにも無いようだ。とすると

工事中には一般道を登り途中から、山頂下の架線場に通っておられたんだろう。

急な谷筋を3つ渡ると、斜面が東向きになり、やっと前方が明るくなってきた。

目的の架線場跡に到着。摩耶山頂方向の眺めが良い。高尾山の山頂は、

個人的に此処で良いと思う。少し上の平削地で、昼食休憩にしたら下ろう。

昼食を済ませた後、一旦山頂方向に登り返すが、効率的に一般道に出るには、

適当な所で南側へ斜面をトラバースするはず。踏跡は無いが獣道を拾って行く。

浅い谷を渡る辺りで、踏跡らしきが見えてきた。急斜面の道は消えやすい。

まあ架線場を建設後は、工事現場ではないので、通う人も少ないのだろう。

さらに斜面を進むと、藪を切り開きもあり、ハッキリとした踏跡になってきた。

思った通りの場所に出た。高尾山山頂下の鞍部だ。上の写真の右手から来た。

工事中は、此処から一般道を外れて、先の架線場へ通っておられたんだろう。

南側の道も二分する。稜線道には入らず、西側を緩やかに下る道に入る。

再度山が、意外に鋭い三角形の姿を見せている。どうやら初めて歩く道だ。

何処に下り着くのかと思ったら、さっき登って来た道だった。此処から道を

外して最初の架線場に向かった。つまり、この上の斜面に切ってあった道が、

最初の架線場から一般道を経由して、山頂下架線場に向かう道だったのか。

市ケ原からは、バーベキュー帰りの人達と前後しながら、新神戸に向かう。

紅葉茶屋下の堰堤に咲く梅。例年は早く咲くのだが、今年はずいぶん遅い。

貯水池下の桜も咲き始めている。来週末には、この桜も見頃になるだろう。