摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

紅葉茶屋手前の谷から、世継山(417m)の西峰に登る。

12月15日、晴れた日曜なのに昨日の疲れが出て、午前中は家でゴロゴロ。

家を出たのは12時過ぎ。日暮れが早いこの季節。手近な昼食場所というと。

摩耶山頂までは無理だし、ふと思いついたのが世継山の西峰。ベンチがある。

いつもは新神戸駅に直進するのだが、気になる事があり生田川西公園回り。

期待通り今年も咲いていた、生田川の西側公園にあるヒマラヤ桜。三分咲き。

寒いというのに、もう昼過ぎというのに登る人も多く、下って来る人も多い。

渡り鳥がやってくる季節なんだろうか、貯水池には野鳥の姿が増えている。

分水堰堤を左に見て、石段を上ると疑似木の柵が、空いている部分がある。

此処を直進すると車道に出る。紅葉茶屋の少し南側。この谷に入って行く。

堰堤を一つ越した所。奥にも堰堤が見える。適当に北側の斜面に取り付く。

かなり急斜面だが、土が柔らかくキックステップの要領で、尾根を目指す。

ところが密生した藪に遮られ、浅い谷筋に逃げてしまった。しばらく登る。

この谷筋も藪が濃くなる。両岸も藪が濃いので、薄い所を探して登って行く。

結局、東側の尾根に出る。登りついた所は、ぐるりと2米程の崖になっている。

中々登れそうな所が無く困る。木の根が露出している部分で、何とか登れた。

尾根に登ってしまえば、藪が濃かろうが直進するしかない。期待した踏跡はない。

後ろで家族が、「せめて、猪の道がある所を歩かせろ。」と恨みごとを言っている。

ひとしきり藪を漕ぐと架線場跡らしい所に出た。樹幹越しに見えるのは高尾山か。

架線場跡からは、朽ちた木杭の残る古い作業道があって、楽に歩いて行ける。

樹間の開いた林と笹に覆われた明るい場所に出る。世継山西峰の山頂だろう。

山頂にはベンチがある。今日は此処で昼ご飯にする。以前のハーブ園のサイトで、

この場所の存在は知っていたが、ハーブ園からは、金網の柵が設けられ入れない。

樹林に囲まれてはいるが、冬枯れのこの季節、存外に展望が良い。北側を除いて、

ぐるり300度ほど、樹間越しではあるが展望が得られる。垂水沖の海が光っている。

山頂からは西に向かって歩道がついている。ハーブ園への車道へも通じているが、

金網の門扉は閉じられている。一方、道は細くなるものの、さらに西へ下っていく。

やがて、神戸東線二十鉄塔に至る。道は此処で終わっている。さて、どうしよう。

鉄塔の西端から、古い導水管が麓に向かっている。これに沿って下れそうだ。

斜面は急だが、藪も少なく難無く下っていける。その昔は管理道でもあったのかも。

導水管の最後は崖地。此処で北側の尾根に踏跡があるので、そちらに移って下る。

桜茶屋や自販機が見える所まで下って来た。此処で踏跡は北側に90度方向を転じる。

踏跡に従って行くと、桜茶屋から尾根を回り込んだ、屋敷跡らしき場所に下りつく。

登りの苦労とは裏腹に、ほとんど藪をわける事もなく、あっけなく下ることができた。

午後からのスタートで、藪漕ぎと気持ち良い山頂での食事が出来て、まずまずの日。