摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

木の袋尾根の西稜を下る

11月30日の土曜日。明後日からロープウェイは3カ月もの間、運行休止。

なので、往復ロープウェイを利用して、摩耶山上の周回ハイクを考えてみた。

ケーブルの車窓から。人工的に植えられたモミジなので、まずまずの色合い。

ロープウェイに乗り換え掬星台へ。例年なら紅葉を見下ろして歓声が上がる。

だが、今年は無反応な車内。茶色っぽくお世辞にもキレイとは言えない紅葉。

掬星台から光る海。快晴だけど大阪湾の対岸は、ボヤっとしか見えなていない。

オテル・ド・マヤの駐車場裏にある展望岩場に寄る。東向きに180度の展望だ。

ほぼ終日、日陰なので夏の休憩場所には良いが、今日は寒いので次に進もう。

天上寺に立ち寄ると石庭が出来ていた。此処まではハイキング気分だったが・・。

アゴニー坂の鞍部から、東へ踏跡に入る。少し登ると木の袋尾根へトラバース。

その途中に西南へ下る道がある。以前から気になっていたが、砂防ダムへの、

作業路跡だろうと思い、今まで入ったことはなかった。でも一度確かめておこう。

道は最初こそハッキリしていたが、すぐに途切れ途切れになる。木の袋谷の源頭

付近のダムに下ると思いきや、オテル・ド・マヤを、見上げる辺りまで下ってしまう。

道を失ったのだろうか、急峻な細尾根を下って行く。もはや道跡は感じられない。

岩場が現れるようになり、通過に緊張することもある。落ち葉が積もり滑りやすい。

上の写真中央に、寒谷北尾根の岩塔が見えている。木の袋尾根は二重山稜であり、

道のある主尾根の西側に、谷を挟んでもう一つ尾根がある。其処を下ってるのかな。

( この時はそう思っていたが、結果的には,奥の二俣の中間尾根にすぎなかった。)

岩の多い細尾根が下り着いた先は、10米ほどの垂滝の落口であった。万事休す。

ハイキングの予定だったので、ザイルはおろか、シュリンゲの1本も持っていない。

谷の対岸を見上げても、急な岩場が覆いかぶさっている。登り返すしかないだろう。

木の根を掴み登り返す。下ってきた道ならば、まあ登ることは問題なく出来るだろう。

下るときには、落ち葉の積もった急斜面と思っていた所も、下から見上げると岩が多い。

アゴニー坂の鞍部を、見上げる所まで戻って来た。コーヒーとドーナッツで小休止する。

結局のところ、あの道は何処へ下っていたんだろう。残念ながら分からないまま終わる。