摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

北漢山 隠壁稜線(スムンノンソン)・・・・・・・2013年8月28日・・・高陽市

8月28日 ソウルは曇りの天気予報だった。ろっ骨を痛めている家族には、

休養して欲しい日だったが、翌29日が雨の予報なので、頑張ってもらおう。

今日も弘済駅から、地下鉄クグッパル駅へ行き、704番バスに乗り換える。

降りるべきバス停の名は知らない。地図から考え、賑やかな北漢山城から

少し先のバス停だろう。3つ目まで来たが、それらしい場所が見当たらない。

慌てて降りて引き返すと、国立公園の看板だけがある道の入り口があった。

林道のような寂しい道を進むと、国立公園の道標やトイレ等の施設が現れた。

北漢山一周トレイルである「トゥルレキル」の設置に合わせ整備されたようだ。

直進すると谷沿いの道を、白雲台に向かうが、左手の「トゥルレキル」に入る。

整備された「トゥルレキル」を緩やかに登って行くと、尾根を乗り越える所で、

右手に向かう道が分かれる。これが隠壁稜線の入り口。風が無く蒸し暑い。

一本道を歩いて行くが、樹林の中の緩やかな道で、一向に岩場は現れない。

樹林の隙間から、正面に仁寿峰と白雲台が望める。道は間違ってないようだ。

西側から登ると、どうしても朝の内は逆光となって、山が見えにくいのが難点。

おまけに今日は曇り空。それにしても、まだしばらくは樹林の道が続きそうだ。

西側から白雲台に登るこの道は、以前から歩いてみたいと思っていたのだが、

手元にある2004年版の北漢山国立公園の地図には、自然休息区間とあり、

もしかすると閉鎖されているのではと、危惧していた。立派な石段の道が続く。

樹林の中の尾根歩きに飽きた頃、ようやく岩峰に突き当たった。尾根沿いには

登れないようで、登山道は北側をトラバースしている。登りついた岩場は平頂だ。

広場のような岩の上は、休憩に適している。我々もキムパブを食べて一休みする。

正面に見える巻貝のような岩場が、目指す隠壁稜線だろうが、途中で右手の沢に

下るはずなんだが、此処から見ると、そんな弱点は見当たらない。どうなるのかな。

休んでいた岩場からも、樹林の中の道が続く。所々岩場が現れるという程度。

ただ、アジョシが簡単に登って行くスラブも、右側がスッパリと切れ落ちた岩場

なので結構緊張する。今回大きめのスニーカで来たので、足が靴の中で遊ぶ。

岩の殿堂といった風景。蒸し暑く辛かった序盤を忘れて、来て良かったと思う。

樹林を抜けて振り返ると、先ほど休んでいた岩場に、幾人ものハイカーの姿。

この辺りから岩場が多くなり、稜線沿いに歩いて行くこともできる。もっとも、

左手の樹林の中にも道があるので、そちらを歩けば、特に危険なことはない。

岩尾根の登りやすい所を選んだり、樹林の中の道へ戻ったりしながら登って行く。

隠壁稜線のスラブ下まで登って来た。この三角錐の岩場が「隠れ壁」なのだろうか。

見上げると、仁寿峰のスカイラインにクライマーの姿が見える。空は晴れて来た。

「隠れ壁」のスラブ下には、監視小屋がある。入山が制限されることもあるのかも。

一枚岩のように見えた隠壁稜線と「隠れ壁」のスラブの間には、キレットがあった。

登山道はこの間を伝って、右手の沢筋に下って行く。それほどは下らず沢に至る。

沢沿いの道との合流点。ここからはゴーロの荒れた沢筋を登って行く。道は悪い。

なんとか白雲台と仁寿峰の鞍部に辿り着いた。岩の狭間に階段が設置されていた。

最後の急な登りで疲れ切ってしまった。鞍部から北側に登って行き、仁寿峰を

正面に望む場所で1時間ほど大休止。少し下ればゲレンデの取り付きのようだ。

ゆっくり休んだ後は、岩場の裾を回り込んで、白雲台山頂への分岐点「衛門」へ。

5月に登ったばかりなので、白雲台山頂へはいかず、此処から北漢山城へ下る。

北漢山城からのメインルートだけに道は良い。すっかり脱力してダラダラ下る。

北漢山城へ下り、西日に照らされた白雲台を見上げる。晴れてるけど明日は雨?。