摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

木の袋尾根を登り、岩屋尾根を下る・・・(摩耶山南面・薮尾根の季節 29)

4月13日の土曜日。六甲線一四鉄塔のある大石尾根(仮称)から、

杣谷へ下ったのは、3時を過ぎた頃。だがめったにない快晴の週末。

木の袋谷出合の新緑も美しい。もうひと登りして、掬星台を越えても、

何とか明るい内に下れるだろう。ツツジも期待できるので行ってみよう。

出合から階段道を上り、左手の木の袋尾根に取り付く。最初はツボミの

ツツジが多かったが、少し登れば左右の斜面に、満開のツツジが広がる。

この木の袋尾根も、単調な藪尾根で、ツツジの季節しか登る気がしない。

急な尾根を登り切り、頂稜部に至ると、標高が高いせいかツボミばかりだ。

今日歩いてきた長峰山の一三鉄塔と一四鉄塔が見えている。意外に低いな。

タムシバの花が残っていた。例年、ツツジの開花する頃には散っているが。

馬酔木の花も、咲いたばかりの様子だ。今年は一斉に色んな花が咲いたよう。

木の袋尾根の頭まで登って来た。さすがに此処のツツジは、蕾も小さく固い。

松とツツジの藪の円頂を越えると、ミヤコ笹の道となる。短いが好きなところ。

杣谷峠からの稜線には登り返さず、アゴニー坂鞍部へ回り込む踏跡を辿る。

後は全山縦走路を歩いて掬星台に至る。久しぶりなので、大阪湾の展望写真。

復活したロープウェイも映しておこう。乗らないけど、なんとなく嬉しい。

下りは天狗道を降りていく。上部にはツツジが多いが、いつも開花は遅い。

標高を下げると咲いている木もあるが、天狗道を一生懸命登っている人は、

足元ばかり見て、ツツジに気づいていない人が、多いのではないだろうか。

摩耶山頂から下ってきて、555ピークに至る手前で、道が平坦になる所。

ここを左手に下ると岩屋尾根に乗るんだが、これがけっこう難しくて迷う。

今日も、少し行き過ぎていた。斜面を東へ戻って、平坦な尾根に乗り直す。

いきなり満開のツツジと出会う。この道もツツジの季節にしか歩かない。

上部には3メートルくらいの樹高の木が多い。

下っていくとツツジの藪を潜っていくようになる。

今はキレイだが、ツツジが枯れると、埃っぽい嫌な藪道となってしまう。

ツツジの季節を除けば、全く魅力はないが、歩く人は多いようで道は良い。

西日を浴びた摩耶山頂。ほとんど展望のない尾根だが、此処だけ抜けている。

例年は尾根の下部と上部で、開花期にズレがあるが、今年は一斉に咲いている。

三本鉄塔を見上げるようになると、岩屋尾根の末端も近い。

旧まや道の此の標識の所に飛び出す。そのまま真直ぐ下れば、青谷道に出る。

青谷道の入り口辺りまで下ると夕暮れ時だ。無風快晴の土曜日。探していた

桜の大木にも出会えた。残り少ない人生に、こんな一日があっても良いだろう。