4月13日の土曜日。六甲線一四鉄塔のある大石尾根(仮称)から、
杣谷へ下ったのは、3時を過ぎた頃。だがめったにない快晴の週末。
木の袋谷出合の新緑も美しい。もうひと登りして、掬星台を越えても、
何とか明るい内に下れるだろう。ツツジも期待できるので行ってみよう。
出合から階段道を上り、左手の木の袋尾根に取り付く。最初はツボミの
ツツジが多かったが、少し登れば左右の斜面に、満開のツツジが広がる。
この木の袋尾根も、単調な藪尾根で、ツツジの季節しか登る気がしない。
急な尾根を登り切り、頂稜部に至ると、標高が高いせいかツボミばかりだ。
今日歩いてきた長峰山の一三鉄塔と一四鉄塔が見えている。意外に低いな。
タムシバの花が残っていた。例年、ツツジの開花する頃には散っているが。
馬酔木の花も、咲いたばかりの様子だ。今年は一斉に色んな花が咲いたよう。
木の袋尾根の頭まで登って来た。さすがに此処のツツジは、蕾も小さく固い。
松とツツジの藪の円頂を越えると、ミヤコ笹の道となる。短いが好きなところ。
杣谷峠からの稜線には登り返さず、アゴニー坂鞍部へ回り込む踏跡を辿る。
後は全山縦走路を歩いて掬星台に至る。久しぶりなので、大阪湾の展望写真。
復活したロープウェイも映しておこう。乗らないけど、なんとなく嬉しい。
下りは天狗道を降りていく。上部にはツツジが多いが、いつも開花は遅い。
標高を下げると咲いている木もあるが、天狗道を一生懸命登っている人は、
足元ばかり見て、ツツジに気づいていない人が、多いのではないだろうか。
摩耶山頂から下ってきて、555ピークに至る手前で、道が平坦になる所。
ここを左手に下ると岩屋尾根に乗るんだが、これがけっこう難しくて迷う。
今日も、少し行き過ぎていた。斜面を東へ戻って、平坦な尾根に乗り直す。
いきなり満開のツツジと出会う。この道もツツジの季節にしか歩かない。
上部には3メートルくらいの樹高の木が多い。
下っていくとツツジの藪を潜っていくようになる。
今はキレイだが、ツツジが枯れると、埃っぽい嫌な藪道となってしまう。
ツツジの季節を除けば、全く魅力はないが、歩く人は多いようで道は良い。
西日を浴びた摩耶山頂。ほとんど展望のない尾根だが、此処だけ抜けている。
例年は尾根の下部と上部で、開花期にズレがあるが、今年は一斉に咲いている。
三本鉄塔を見上げるようになると、岩屋尾根の末端も近い。
旧まや道の此の標識の所に飛び出す。そのまま真直ぐ下れば、青谷道に出る。
青谷道の入り口辺りまで下ると夕暮れ時だ。無風快晴の土曜日。探していた
桜の大木にも出会えた。残り少ない人生に、こんな一日があっても良いだろう。