ソウル市内から中央線に乗り換え、1時間位かかったかな八堂駅で下車。
この周囲には、雲吉山・礼峯山・黔丹山と600m前後の山が幾つかある。
黔丹山を選んだのは、漢江と八堂湖に囲まれ、景色が良さそうだったから。
八堂駅前から漢江を挟んで、黔丹山を望む。此処からは秀麗に見える。
駅からソウル寄りに少し戻り、八堂大橋の歩道を渡って行く。とても寒かった。
橋を渡り終えると、あまりの寒さに登山道を探す前に、開いている食堂を探し、
飛び込んでしまった。そのため橋の近くからの登山道は見つけられずじまい。
山すそに沿って、南に歩き登山口を探して行く。途中2回、道を聞いたりして、
ようやく食堂とトイレがある登山口に到着した。入口には登山用具店もあった。
林道のような広い道を歩いて行く。前方には団体の登山客。昨日の午前中に、
雪が降ったのに、道幅一杯踏み固められていて、相当の登山者があったようだ。
稜線に出ると礼峯山が見えてきた。この付近の山はどれも似たような山容。
稜線には八堂大橋に下る道もあった。但し、歩いている人は少ないようだ。
橋から少し先で、漢江が白く氷結している。橋の上が寒かったのも納得だ。
サラサラの雪が踏み固められ、歩き安いので、軽アイゼンは付けずに登る。
靴底全体に巻きつけるタイプの、爪の浅いアイゼンを付けている人が多い。
尾根沿いに、八堂湖方面が開けた展望所があった。なんだか野鳥が沢山いる。
なんと、登山者に餌を貰うために集まってたんだ。アジョシ達が柵の上に、
ビスケットの屑を乗せると食べている。直接、手の上にのる奴もいたりする。
韓国の山にしては穏やかな山容。岩場もあるけど、登山道は終始緩やかだ。
それでも韓国名物の階段道が登場した。どうして此処に階段を作るのかな。
炊飯禁止の横断幕があった。過怠料は50万Wもする。コンロは使えない。
山頂に到着した。広い平地なんだけど、2グループの団体で黒山の人だかり。
こちらのグループは、供え物を前に祭祀している。反対側では円陣を組んで、
気勢を上げているグループがいる。どうやら職場の、初山行といった様子だ。
山頂にも、さっきの野鳥が沢山いて、登山者が餌をくれるのを待っている。
山頂の片隅では、マッコルリを売っていたが、あんまり売れてないみたい。
そもそも韓国は、旧正月を祝う国なので、今日1月2日は平日なんだけど、
これだけ混みあうところを見ると、正月気分で休みの所も多いんだろうか。
寒くて山頂にも長くはいられない。テルモスの紅茶を飲んだだけで下る。
稜線の吹き溜まりでは、30センチ位積もっているところもあるんだが、
ローカットの靴にスパッツも付けずに歩いている。靴下に雪が付いても、
サラサラなので溶けないし、靴の中にも入ってこない。それぐらい寒い。
南へ稜線を進み、龍馬山への分岐から谷道を下って行く。風が遮られて、
陽だまりという感じだ。心なしか暖かく思うが、零下の気温に変わりない。
下って来た南側の登山口。監視小屋があり、ライター等は預けろとある。
車道に出るとバス停があったが、来たバスに行き先も確かめず、適当に
乗ってしまった。八堂大橋を渡らずに河南市内をぐるっと回り、ずいぶんと
長くかかって、オリンピック公園駅で下車できた。地下鉄で新村の宿へ向う。