先々週は、冬に氷瀑を探して下った沢を登ろうとして、間違って違う沢を、
登ってしまった。それはそれで楽しかったが、もう一度やり直してみよう。
今日もロープウェイで掬星台に上がり、水道管理歩道を下る。今は曇りだが、
午後には日がさすという予報。昨日の雨で水量が増えてることに期待したい。
一旦桜谷出合まで下り、桜谷道を登り直せば、分かるだろう。何のことは無い、
桜谷出合のすぐ上で、小さな沢が流れ込んでた。それにしても水量が少ない。
出合からしばらくで、左手から入る小沢を渡渉する。上流には堰堤がある。
たぶん此処だろうと、桜谷道をはずれ堰堤に向って登って行く。陰気な谷だ。
堰堤の上は土砂が堆積し、伏流していて藪が煩い。アジサイに似た白い花。
二番目の堰堤が現われる。ここも右手を乗り越していく。何だか嫌な感じ。
堰堤の上は、倒木が多くて遡行し難い。ここまで来ても伏流したままだ。
ようやく前方に、2段5メートルほどの小滝が現われる。此処で小休止して、
沢用の足ごしらえに替える。水量は少ないな。冬にはそこそこあったのに。
小滝の上は、滑滝になっていた。ここがこの冬に下ってきたところだろうか。
冬の方が水量があったのにな。後から思えば、この谷で唯一の見所だった。
この上流にも、アジサイに似た白い花が咲いている。葉は全く違うけど。
家に帰って調べてみると、コガクウツギというアジサイの一種らしいです。
沢はまた伏流し左側へ屈曲する。この右斜面が濡れた大きな岩壁となっている。
どうやらこれが、水道管理歩道から見た氷瀑の正体じゃないだろうか。たぶん。
樋状の小滝を乗り越すと、またもや水流は伏流し、土砂の上を歩くようなる。
しばらく我慢して藪を歩いていたが、これ以上詰めても流れは現われそうに無い。
右手にスッキリと登りやすそうな支尾根があるので、遡行をあきらめ逃げてしまう。
さして苦労もせず、支尾根を登りきり主稜線へ出た。少し下ると例の展望岩場へ到着。
うーん狙った沢はしょぼくて、間違った沢が素晴らしかったとは、なんとも不明の至りだ。