摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

漢拏山(1950m)城板岳コース・・・・・・2011年9月24日・・・済州島

漢拏山(ハルラ山)山頂といえば、「私の名前はキム・サムスン」で、

主人公達が激しい風雨の中、雨宿りして、ウニ入りワカメスープを、

飲むシーンを思いだす。その雨宿りした緑の木組みが中央左にある。

意外に小さい緑の木組み。監視人のお立ち台らしき、その下に潜り

「キム・サムスン」を気取るが、周囲の韓国の人達は、全く無関心だ。

山頂から眺める火口壁内部。火口壁で立ち入りが許されているのは、

幅20米ほどの範囲なので、この風景を見てしまうと、することも無い。

これから下る城板岳コースからは、続々と登山者が登ってくる。

あまり居心地の良いところでも無いし、風景も楽しめない。

だんだん混んできたので、早々に下山することにしよう。

広大としか言いようの無い、緩やかな斜面が、山裾まで広がっている。

しばらく下って、振り返る。まだまだ沢山の人が登って行く。

上の写真が、海抜1800米ぐらいで、ようやく森林限界を、

抜けたところ。此処から下は、樹林の中で、展望はなくなる。

これだけ多くの人が登るのに、樹林帯の中の道は、割と狭い。

足元は、火山岩のごろた石で歩きにくいし、上りの人の列に、

道を譲ったりで、下るにも時間がかかる。とても退屈な道だ。

ツツジ畑待避所まで下って来た。ちょうど昼時で、待避所前は大混雑。

この待避所には、売店があるので、カップラーメンや飲み物が買える。

漢拏山は、登山に制限時間が設けられている。ツツジ畑待避所は、

12時30分までに通過しなければいけない。上の写真は、5分前。

マイク放送で、その旨が伝えられ、休憩していた人達が、あわてて

通過していく。中には食べかけのカップ麺を持ったままの人もいる。

心配そうにしてる人達は、まだ登って来ない、お仲間を待っている。

12時半となり、登山禁止の看板が立てられた。待ってたグループの

人たちは通してもらっていたが、この登山規制は遵守されてるようだ。

ツツジ畑(チンダレバッ)待避所脇のヘリポートから、山頂方向を望む。

城板岳コースは、ほとんど樹林帯の中を歩いて、とても単調な道だが、

高度を下げる度に、周囲の植生が、どんどん変化していくのが見事だ。

道はだんだん緩やかになり、歩けど歩けど登山口までの距離は縮まらない。

この城板岳コースは、どちらかというと観光客用の登山コースという感じ。

韓国一の高峰という事で、勇んでやってくる日本人登山者は拍子抜けする

だろう。ちなみにボルネオのキナバル山も富士山も、そんな雰囲気だった。

城板岳登山口のバス停まで、ようやく下って来た。此処から見る漢拏山は、

小山にしか見えない。それにしても、こっちから登らなくて本当に良かった。