摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

掬星台から行く逢山峡(後編)・・・・・・長尾谷遡行

9月10日の土曜日。逢山峡に来ている。東山橋から入渓し、

堰堤に突き当たったところで、林道へ逃げて、しばらくは歩く。

適当な所で、谷に戻るが、泥流とゴーロの河原でつまらない。

辿り着いた長尾谷出合は両岸が岩場で、意外に狭い入口だ。

少し入ると流れは広がり、早速、階段状の小滝が出迎えてくれる。

先行は、ガイドに引率されたグループ。鍋谷ノ滝で折り返しだった。

この階段状の小滝は、エッジの効いた岩で、泡立つ水流も個性的。

六甲山なので、長尾谷の水も決してキレイではない。だが逢山峡の

泥水を見た後では、水中の石ころがハッキリ見えるだけでも感激だ。

三段の鍋谷ノ滝。一段目を水流の右手からへつって登り。上段を望む。

二段目はともかく三段目は登れそうにない。巻き道は左手についている。

巻き上がった鍋谷ノ滝の落ち口。沢水に磨かれツルツルの岩に水蘚が。

上段の滝を登っても、このヌルヌルの落ち口は、突破できそうにもないな。

鍋谷ノ滝より上が、本当の長尾谷といえそうだ。幅広い沢筋に豊富な水量。

斜度もなく穏やかだが、深い釜を持つ小滝等も現れて、退屈を知らない。

キレイな円形の釜を持つ、小さな滑滝。滑り台として飛び込みたくなる。

古い石造りの桂ヶ谷堰堤で、遡行対象としての長尾谷は終わるのだが、

この堰堤付近は、河床の岩盤が広く露出していて、良い雰囲気の所だ。

堰堤の右手の急斜面を巻き上がると、泥と砂礫と藪の河床となり通行に難渋。

右手から入ってくる植林の作業道を登ると、今朝越してきた峠状の林道に出る。

後はシュラインロードを登り返し、藤原商店で買出しをして、掬星台に向かう。

さて、東山橋から出合までは、思い出したくもないのだが、桂ヶ谷堰堤までの

長尾谷は素晴らしい谷だった。また紅葉の季節にでも歩いてみたいと思った。

(この記事での左右は、上流に向かってのもの。)