今週は何度か雨が降った。激しく降った日もあるので
水量が増えてることを期待して、ハチノス谷に向かう。
杣谷堰堤上の土砂除去工事が進んでいる。あの桜は何処へ。
杣谷道に、少し入り大岩を越えた辺りで右手の笹藪に入る。
取水橋と堰堤を越えると、西尾根の旧架線場からの道と合流。
スリット式の大堰堤前で、地下足袋とポリわらじに履き替える。
この時点で、暑さと蜘蛛の巣の煩わしさでヘロヘロになっている。
思ったより水量は多くない。いや少ない。相変わらず岩屑と泥の渓相。
1歩ごとに蜘蛛の巣を掃う。足元に気を取られると蜘蛛の巣に突っ込む。
右手にフィックスロープの残る2段5m。ロープには頼らず流芯を登る。
上段3m、一見ホールドが無いように見えるが、適当にあって登りきる。
ところが、家族は背丈が足らず苦戦する。シュリンゲを垂らしゴボウで。
多段12m。やっぱり水量は少ない。逆層の岩に水が跳ねるのが特徴の滝
なんだがな。ここは右手から大きく巻く。巻き道が所々で崩れて注意が必要。
下部にチェックストーンがある6mチムニー状。ぬめった滝だが両側の壁を
突っ張って登っていく。此処は家族のほうが得意だ。すんなりと登って行く。
去年は、出口で右に抜けたが、岩が剥がれ落ちたのか様子が変わっていて、
左に抜ける。ところがハムは膝が詰まって上がらない。滝の出口は浮石も
多い。情けないが、家族にシュリンゲを垂らしてもらってゴボウで抜ける。
二俣が現れる。左は西尾根のプラトー付近に突き上げる。右に少し入ると大滝。
残念ながら、水量少なくて見所なし。昨年とは大違いだ。ここは右手の急斜面
を巻き上がる。この巻き道は上部で浮石が多い。複数で登る時は注意が必要。
大滝の上も水流はあるが、やはり岩屑と泥の詰まった谷で遡行価値はない。
水流も無くなり迷路のような谷筋を登っていくと、大きな倒木のある緩斜面。
この上で藪が多くなってくるので、左手の斜面を登って関電巡視路に出る。
光が溢れ、爽やかな風が吹く尾根道。長峰山頂までは急斜面を一登りだ。
この時は、もう今日は濡れる事は無いと信じていた。