摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

曹渓山(884m)・・・・・・2011年5月4日・・・順天市

曹渓山(チョゲサン)は、今回の初日に計画していたが、

天候の具合でパスした山だ。いま一つ魅力的でなさそう

だったからだ。ただし東西の山麓に、有名なお寺があって、

交通の便よく、ロンプラにも案内記事があり分かりやすい。

光州のバスターミナルから、朝8時50分始発のバスに乗り、

松広寺(ソングァンサ)に着いたのは、11時前になってしまった。

写真は、お寺ではなくてバス停の土産物屋街。寺院建築を模した

造りで好ましい雰囲気だ。向かいには、宿が2軒並んでいるが、

登山口としては、寂しい感じがする。お寺は強気で拝観料3000W。

ロンプラによると松広寺は、韓国三名刹らしいが、さして興味も

湧かず、改修中の本堂をちらりと見ただけで登山道に入っていく。

ゆるやかな道は、明るい沢沿いに沿って登って行く。稜線までは、

新緑が美しいぐらいで、さしたる見所も無い。気温高くかなり暑い。

曹渓山は馬蹄形をしている。この稜線の一角まで登ってきた。

ようやく爽やかな風が吹き渡る。馬蹄形の稜線はゆるやかで、

ほとんど、登り下りも感じさせないような道が、いくつかの

ピークを越えて、最高峰の将軍峰にに向かって進んでいく。

谷筋では、新緑が鮮やかだったが、稜線の潅木は落葉したまま。

この穏やかな、稜線歩きが曹渓山の最大の魅力ではないかな。

東側から登れば、最高峰の将軍峰だけ効率よく登れるが、

それでは、この山の魅力の三分の一も味わえなかったろう。

稜線の道沿いには、カタクリの花が延々と咲いている。

群落は作らず、道沿いに点々と等間隔で自生している。

将軍峰が近くなってきた。太陽電池で動作する機械が設置してあり、

スピーカーから大音量のアナウンスが流れている。山火事防止や

自然保護にの注意を呼びかけているんだろうが、なんだかな。

こんなに緩やかな道を歩いてきたのに、山頂は狭い上に、

雑然とした雰囲気で、何ともつまらない所だった。

少し戻って、歩いてきた稜線が見えるところで昼食をとる。

少々の上り下りはあるが、ほぼ水平な稜線が見えている。

ツツジの花は冷雨に打たれたのか、かなり傷んでいる。

山頂からは、西の山麓にある仙岩寺(ソナムサ)に向かって、

中斜面を回り込むように下って行った。曹渓山を振り返る。

もう少し下った仙岩寺の境内では、お釈迦様の聖誕祭にむけ、

多くのお坊さんが立ち働いていて、活気のあるお寺だった。

観光村も賑やかだが、今日中に釜山まで帰らねばならない。

やって来た市バスに乗って、順天のバスターミナルへ急ぐ。