俗離山(ソンニサン)という山は、最高峰の天皇峰から文蔵台に至る山域の総称であるらしい。
この間が3.7kmもあるという。インターネットで調べると、天皇峰または文蔵台の、いずれかに登られた記録が多い。
だが、地図を見ても縦走しなければ、この山を登ったとはいえないと思い、暗いうちに宿を出発した。
にもかかわらず、法住寺の売票所(メピョソ)には、煌々と明かりが灯っており、拝観料をしっかり徴収された。
天皇峰と文蔵台への分岐にかかる頃には、明るくなってきたが、細かい雪も降ってきた。
標高千米を超す山だけに稜線までは、かなり登り応えがある。
天皇峰は、雑木林に囲まれた意外に素朴な山頂で、このピークのピストンだけでは満足できなかったろう。
ただ、山頂手前のヘリポートから文蔵台に至る岩峰がよく見えて、縦走への期待が高まる。
粉雪がわずかに降り積もり、道を白くしているが少しづつ天気は回復しているようだ。
天皇峰と文蔵台の間は、険しい岩のピークを登り降りして行くのかと思っていたが、実際には、
岩峰の間を縫うように、道がついていて思いのほか楽に歩いていける。
その分、樹林帯の中を歩いていくので、冬枯れの季節でないと、展望は期待できないかもしれない。
楽だったものの、それなりの時間をかけて文蔵台に至ると、ここまで一人の登山者にも会わなかったのに、
平日にもかかわらず登山者で賑わっている。おまけに工事の人たちがユンボを動かしていたりもする。
文蔵台の山頂は、方形の大きな岩で天皇峰に比べると360度の展望が楽しめ人気があるのもうなづける。
それにしても軽装の人が多いのが不思議だったが、下山してみてよくわかった。
道が大変よく整備されてるのに加えて、朝通った天皇峰と文蔵台への分岐までの間に茶店が4軒もあるのだ。
茶店というより韓国の場合、焼酎やマッコルリとつまみの軽食を出す居酒屋といったほうが近い。
そんな調子で、紅葉をめでに来た観光客がそのまま、文蔵台の山頂まで歩いて来ているようだ。
天皇峰と文蔵台と全く個性の違う山だけに、俗離山に来られた際はぜひ縦走して下さい。。