一人で山に行く気がしないまま日々過ごしている。寒さにも年々弱く
なっている。今まで大嫌いだった京都の町だが、この年になって歩い
てみると興味深く思える事も数々ある。目的も決めずに訪れてみよう。
四条大宮からJR二条駅まで歩き昼食を済ませる。駅横に佛教大学と
立命館大学の校舎があるので、比較的安価な食堂が多くて選びやすい。
二条城の外周を回り、堀川通一筋西を北上する。町家の屋根に鍾馗様。
二条城はやや閑散としていが、清明神社はお参りの方で賑わっていた。
もちろん密になるほどでないが、熱心にお参りされている様子を見る
と、遠方より目的を持ってこられた方が多いよう。我々とは全く違う。
堀川今出川のホテルに投宿する。宿泊客は我々の外は一組ないし二組。
同志社大学のキャンパスの向こうには、大文字の火床が正面に見える。
翌朝は雨の音で目が覚めた。金閣寺方面に行く予定だったが諦めよう。
阪急上桂駅まで歩くことにする。途中何かしら見るものがあるはずだ。
とりあえず北野天満宮を目指す。町家が続く裏路地を選びながら歩く。
到着した社の壮麗さは格別、境内が高い塀に囲まれている点に驚いた。
梅花祭りは2月25日との事だが、株によっては咲始めている。まだ
々寒いと思っていたが季節は進んでいるようだ。この先は南西に進む。
団地を抜けると大きな伽藍が見え行き止まり、自然と正門へ辿り着く。
大本山妙心寺というお寺だが、恥ずかしながら初めて聞く名前だった。
守衛所はあるが無料で境内には入れるようで、恐る恐る入ってみれば、
とてつもなく広い。先日東寺や西本願寺も拝観したが比較にならない。
社寺の境内は下乗と云って、車馬は乗り入れてならないはずだけども、
石畳の道を宅急便のトラックが縦横に走り回っている。それほど広い。
もっとも平成11年まで境内を南北に一般の車も通り抜けられたそう。
家族はこの絵図を見た時、昔の京都市街図かなって思ったらしいけど、
看板通り妙心寺境内の全景に違いなかった。家に帰り地図で調べると
二条城より広く、御所の半分位の敷地のよう。何で知らなかったのか。
妙心寺から南西に歩く。JR花園駅から南に進むと大日本印刷の工場、
右京区役所のある嵐電天神川駅を抜けると、三菱の自動車工場等あり、
工業地帯って雰囲気。でも高級マンションもあったり何とも言えない。
府道132号線沿いに歩き、上野橋で桂川を渡る。嵐山辺りを思えば
随分と広い河川敷だったり。この先の西大橋西詰の食堂で昼食を摂り、
その後は阪急の上桂駅まで歩いて帰宅する。小雨の中を27573歩。