摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶第五堰堤から六甲線一三鉄塔へ登る

4月2日の土曜日は、JR摩耶駅から都賀川沿いに桜をめでつつ、

ケーブル山麓駅まで歩いたが、年間パス券の期限切れに気づく。

高度を落とさないよう箕岡2丁目の路地から、美野丘小学校へ。

せっかくの快晴を無駄にするのも惜しい。まだツツジの開花には

早いだろうが、新設された摩耶第五堰堤から、六甲線一三鉄塔の

ある尾根を登ってみようかと思う。取りつきの仕方も確めてみたい。

杣谷堰堤を回り込み山寺尾根の分岐辺り。この付近は山桜が多い。

摩耶第五堰堤工事の架線を通すために、片側の枝が刈られた山桜。

摩耶堰堤正副2基を巻き上がる杣谷道。椿の花が落花して赤い。

長峰山から杣谷峠に至る最低鞍部も椿の密生地。一三鉄塔から

は、北側の谷降りて鞍部を目指そうと思いついた。後の災いの元。

摩耶堰堤の乗越にある山桜。この樹の開花が杣谷の春の始まり。

対岸に摩耶第五堰堤が見えてきた。作る必要が本当にあるのか。

その真実を知るすべもないので、ただ現実を受け入れるしかない。

摩耶第2堰堤の下で対岸に渡り、明瞭な作業路跡を岩ケ谷に進む。

姫路の家島建設が1億9100万円で落札した、摩耶第五堰堤工事。

高いのか安いのかは分から無い。堰堤の真価が発揮される頃には、

ハムも家族もこの世にいないだろう。いやそんな事がない方がよい。

土石流を止めるためのスリット式。容易に通過することができる。

岩ケ谷入口の高度感ある小滝は、爆破されダムの下に埋もれた。

ダムの上は両斜面を爆破した際の、ガレで埋まっている。ここに

飯場小屋が立っていたが跡形もない。ゴミも全く残されていない。

右岸の作業路跡から取付く。今は踏跡が残るが直ぐ消えるだろう。

浅い凹地の急斜面。ここにも椿の木が多い。上部で左側に入る。

シダ藪の中の踏跡を辿ると、堰堤右岸側壁の最上部に飛び出す。

此処には岩場が有ったのだが、今は無くなって恐ろしい急斜面。

此処で工事をするのは、大変危険だったろうと思う。帰って調べ

ると、この工事の安全対策が砂防事務所から表彰を受けている。

対岸に先週登った架線場跡が見えている。此方にも支柱があった。

相変わらず濃い藪を抜けて、稜線に出る斜面が嫌らしい。家族は

直上して行くが、ハムは右手に回り込み、大きな岩場の上に出る。

目指す六甲線一三鉄塔と長峰山頂が見える。正面が岩ケ谷である。

尾根に乗ってしまえば、何となく踏跡がある。朽ちた松の大木。

不思議なことに下部では、踏跡も不確かなのに登るにつれて

道らしくなってくる。別の取付きがあるのではと思うが判らない。

ようやく六甲線一三鉄塔に到着。驚いたことに周囲の松が伐採

されている。関電の基準が変わったのか、鉄塔周囲の木が順次

以前よりも低い位置で伐採されるようになった。ということは・・・。

鉄塔周囲の展望が良くなった。掬星台もスッキリと見えている。

それにしてもお腹が空いた、今日は此の鉄塔下で昼食にしよう。