摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

堂徳山から市章山へ紅葉ハイク(見ごろ)

僅か4日前には色づき始めだった神戸脊山の紅葉が一気に進んでいた。

今週末は絶好の見頃になりそうなので、簡単にブログを更新してみた。

このところずっと好天が続いている。週末も良いが月曜日は雨の予報。

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スタートはメリケン波止場だが、既に11時である。前方に此れから

目指す堂徳山が、海洋博物館の白い大屋根の上に見えている。頂部が

黄土色に変色しているのが判る。碇山や市章山はビルに半分隠れてる。

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中突筋から乙仲通を東進する。栄町のRIKIの前を通るが入店待ち

の行列を見て購入はあきらめる。そのまま北進して元町駅の西口辺り。

耐震補強を理由に高架下の退去が進んでいるが、丸玉食堂は盛業中だ。

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鯉川筋を北上して北野町に入る。路地の多い所で歩く度に発見がある。

此処は浄福寺という大きなお寺の北側。ハイカラな北野町に仏教寺院

がある事も知らなかった。石垣に挟まれた細い道が良い雰囲気である。

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ハンター坂から岡本邸の脇を通って山に入る。昭文社の地図に天神谷

東尾根とあるがピンと来ない名前。かつてはハンター谷と記した公設

道標があったと思う。いずれにしろ堂徳山へのメインルートであった。

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ところが入った所の猪除けの扉が歪んでいて、開閉するのに四苦八苦。

その為か歩く人が激減したようで、猪が掘り返したか相当な荒れ具合。

大きな穴は砂浴び用じゃなくて、ネット柵の外への脱出口やも知れず。

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その後も道は落葉や砂が積もって歩き難い。市街からすんなり入れる

コースで人気があったのが噓のよう。毎日歩いている人も多かったと

記憶しているがどうされているのかな。急峻な階段道に汗が噴き出る。

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北野谷西尾根道との合流点。ここに歩いて来た方向を指す公設道標が

あったはずだけど無くなっていた。中腹まで暗い照葉樹の森だったが、

落葉樹が多くなる。メリケン波止場から見ても色が変わっていた辺り。

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二本松林道の東端までの短い間だが明るい林相で好きな所。冬枯れの

季節に来るのも良い。この付近はそこそこ人が歩いているようなので、

北野道の途中からのコースが、メインルートになりつつあるのだろう。

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最後のひと登りが丸木階段でいつも苦しい。この山は国有林林野庁

が管理するが、歩道等を整備しているのは神戸市公園部整備課である。

だが麓の害獣除けの柵や扉を設けたのは、兵庫県農政局とややこしい。

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到着した所が港見晴らし台。かつてはイラスト入りの看板があったが、

朽ちてしまった。樹木が茂り今はホテルオークラの辺りが見えるだけ。

阪神大震災後に家族といたら、やって来たオジサンに芦屋浜の団地が

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見えると教わったが、四半世紀前の話。それでも展望は悪くなったと

言っておられた。林道を西に進んでビックリする。僅か4日前に来て

まだまだと思った所だが一気に紅葉が進んでいる。これは嬉しい誤算。

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その時はほとんど紅葉していなかったのに、数日間でこれほど変わる

とは思いもよらなった。普段は気づかずに通り過ぎてしまう所だけど、

モミジの木がとても多い所だ。近くに民福社の森と読める石碑がある。

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何か関係があるかと家に帰ってから、ネットで調べるが分らなかった。

見上げるとこんな感じ。色加工などはしていないが肉眼で見るのとは

多少違う。いずれにしろ素晴らしい色づきだ。当たり年かもしれない。

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二本松林道は右側へ続いている。ふと見に行こうかと思ったが、時間

もないので今日は左側へ進み、堂徳山頂上に寄ってから碇山へ行こう。

太陽の光が低く差し込んでいる。方向も南西に偏っていると思われる。

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下りきった分岐から歩いて来た道を振り返る。晩秋の陽光がスポット

ライトのように紅葉を浮かび上がらせる。ハイカーの姿をよく見る所

だが、さすがに平日の今日は静かだ。しばらく見ていたが誰も来ない。

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分岐から先は水平路ともいえる穏やかな道が、堂徳山の頂上まで続く。

此処には見上げるような大木が多い。明治期には薪炭用に丸裸になっ

た山だけに、周囲と様子が異なっているのは、何か理由があるのかも。

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更に進むと石垣で囲われた小屋跡のような台地がある。かつて有った

公設ベンチが朽ちてしまって久しい。今はコンクリートの土台だけが

残っている。此処は台地に上がる石段から見上げるのがベストと思う。

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以前は背の高い笹に覆われ、三角点を探すのも苦労した堂徳山の頂上。

最近は立ち寄る人が増えたらしく、何だかスッキリしている。背後は

ドライブウェイの断崖なので、展望を求めて進んだりしない方が良い。

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東側の斜面には、紅葉で目が疲れたのをほぐすかのようにモチツツジ

が咲いていた。好天が続き勘違いしたのかもしれない。気温は20度

だけど、日光はかなり強い。家に帰ると多少日焼けしていた程である。

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堂徳山頂上から少し北側に戻って階段を降り、再度山ドライブウェイ

を渡る。此処には長くキャンピングカーが停まっていたが、さすがに

もういない。そもそも何年前の事だったろうか。自分の記憶も怪しい。

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駐車場の奥からは細い尾根道が碇山の手前まで続く。さしてモミジが

多い所とは思っていなかったが、いやいやそうでもない。高木が多い

ので他の季節に歩いても、気づかなかっただけかもなのかも知れない。

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この付近は浅間ヶ丘という名前だそう。明治天皇御製の歌碑があった

りする。往時は見晴らしも良かったと思われるが、今は展望は皆無で

杉林が成長した為に、歌碑の存在にも気づかず通り過ぎてしまいそう。

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それでも少し細尾根を進むと、意外に菊水山が立派に見える。もっと

近くに鍋蓋山が見えるはずけど、樹林に隠れ見えないのがもどかしい。

此処から菊水山に行く人は、あんなに遠いのかと思うかも。でも近い。

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尾根道からもう一度ドライブウェイを渡ると市章山の頂上。なんだか

春霞が掛かったように景色がぼんやりとしている。無愛想なコンクリ

のベンチが有りそれなりに休憩適地である。テルモスの紅茶で小休止。

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イカーには碇山の展望所の方が人気がある。自分も最近になるまで

市章山頂上に立ち寄った事が無かった。しばらく休んでいたが電飾の

修理の人達が来たぐらいで静か。頂上の樹幹越しに東の堂徳山を望む。

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やはり電飾の修理なのか神戸市公園整備課の人達と出会う。登山口の

扉の事を伝えようかと思ったが、県の農政局の管轄と思い出し止める。

碇山の手前に橋があったとは、何度も歩いてるのに全く気づいてない。

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碇山の展望所にはハイカーが二名おられたので、休まずに下って行く。

市章山から少し歩いただけで市街が随分と近くなったように思われる。

神戸市街は狭いな。最近は京都によく行くようになり改めてそう思う。

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少し下って碇(錨)のマークを見上げる。この生垣って何の木だろう。

キリシマツツジにすれば春に花で、マークが浮かび上がり観光名所に

なるのではと素人の浅はかな考え。山上に猛禽類がいつも舞っている。

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諏訪山公園に下ろうと太子の森を目指していたが、ドライブウェイに

出た所で谷に下る道に入ると、何故だか連理のクスノキに下って来た。

なるほど。良い意味でそう呼ばれているんだろうが、歪な感じがする。

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その下は道路になっている。階段を降りると大きなトンネルが有って

ビックリした。もしかすると布引貯水池まで通じてるのかと思ったが、

グーグル地図に山麓バイパス布引トンネルの避難坑って書いてあった。

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南側に少し下れば再度山ドライブウェイに出る。どんどん下って行く

とトンネルが現れる。なぜだか交通量が、紅葉の季節にしては少ない。

通るのも商用車ばかりだ。抜ければ山本通に出る。東側へ進んで行く。

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交差点を渡れば異人館街に入る。家族が初めて見る景色だと言い出す。

だが何度も歩いた事がある。シュウエケ邸が塗り替えられたからじゃ

ないのかな。右の建物は新しいかも。一宮神社に寄って三宮駅に至る。

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