11月12日から、ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンペーン
が本格実施となった。当初とても利用しにくい内容だったが、これで
予約サイトから簡単に使えるようになり、我々も乗っかることにした。
ただ神戸の宿代はコロナ禍でも下がっておらず、キャンペーン利用後
でも京都の宿代より若干高い。一泊二日の観光ハイク。初日は二本松
林道へ紅葉探索。生田川沿いのサクラはまだ葉を落としていなかった。
観光の為に計画放流しているはずの布引の滝も、とても水量が少ない。
滝の周囲のモミジはまだ緑色のまま。御滝茶屋よりも上の枝が色づき
始めているぐらい。見晴らし展望台手前に新しいトイレが出来ていた。
今日は二本松林道が目的なので、猿のかずら橋を渡って城山に向かう。
欄干に巻き付けてあった蔦は、すっかり朽ちて只の鉄橋になっていた。
残っている蔦は外して、塗装し直した方が良いんじゃないだろうかな。
神戸市民でもないのに要らぬ心配をする。橋を渡り尾根に回り込むと
明るくて驚いた。両斜面がスッキリ伐採されている。いつ頃の事業だ
ろう。数年間来ていないので全く知らなかった。展望はすこぶる良い。
従前は樹幹越しから生田川沿いの眺めしかなかったものが。大阪南港
まで見えるようになっている。でもこんな急斜面をこんなに伐採して
大丈夫?というのが正直な感想。特に南面は乾燥して砂山の如くある。
10年以上前に城山南面を好んで探索していた事がある。サラサラの
砂の斜面に苦労した。度重なる大雨で良くも崩れないものだと思った。
新神戸駅裏からの道との出合。ロープウェイのゴンドラ中間駅が近い。
以前は樹木に遮られて全く見えなかった風景に、やや興奮気味である。
そんなこんなであっという間に城山頂上。東屋の周囲は猪が掘り返し
かなり荒れている。笹も育っているのは訪れる人が減ったのだろうか。
二本松林道の東端まで来た。此処は一旦南に向かい林道終点の回転場
まで行く。かつては港見晴らし展望台の看板があり、縁台型ベンチが
二基あった所で、よく家族と日向ぼっこしに来ていたので思い出深い。
まだまだ色づいていないモミジばかりだったけど、一本だけ鮮やかに
紅葉している木があった。伐採事業は城山の頂上付近で終わっていた。
かつて神戸港の出船入船が良く見えた此処は、木が茂ったままである。
一通り感傷に浸った後は二本松林道を北へ戻る。民福社の石碑辺りは
特に紅葉がキレイだがまだ緑のまま。少し進んだ所で日当たりの良い
高木の上部が紅葉していた。めでる為には首を相当曲げねばならない。
再度山のドライブウェイを渡ると、本格的に二本松林道の歩行となる。
季節が進めば此処も一面の紅葉となる。例年は11月の末に来ていた
ので、今回はあくまで様子見。此処までの状態からも期待はできない。
やっぱりね。ツバキの花は綺麗に咲いているが、紅葉はまだまだかな。
それでも緑色が抜けかけて新緑のような色合いは、それはそれで良い。
時期には平日でも数組は出遭う場所だが、皆さんご存じか誰もいない。
さして見るべき物もないまま、メタセコイヤ林に突入する。色づきは
まあこんなものかな。光の当たり具合によっては黄金色に輝くだろう。
1958年4000本植えられたというメタセコイヤの正に生き残り。
猩々池の手前まで来た。此処も盛期となれば真っ赤に染まる所である。
左下の大師道からは、元気な子供の声が聞こえて来る。家族でハイク
に来られているらしい。此処まで来ると平日でさえ人の姿が多くなる。
東屋の上の樹。三色のラスタカラーのよう。日当たりの良い西向きで
盛期には既に葉を落としていることが多い。多分紅葉している此の木
を見るのは初めて。東屋に座って水分を補給するだけの小休止をとる。
猩々池の水はごく少ない。休憩中後ろの非番の消防士らしき三人の話
が気になる。モミジとカエデがどう違うか。結局一人が小学校で国語
の授業で教わったと、色づく葉は全てモミジだという事で落ち着いた。
帰途は大師道を下る。文学的な呼び方(広義)としてはその通りかも。
植物として語る場合はモミジとカエデは違うと思っている。一般的に
葉の切れ込みの浅いのをカエデと呼び、深いのをモミジというのだと。
その位の認識しかなかったけど、帰って調べ直すとどちらも分類上は
カエデ科カエデ属、今日我々が沢山見たイロハモミジも実はカエデの
一種なんだそう。堰堤上の水たまりに斜面の紅葉が綺麗に映っていた。
もう少し色づきが良かったら、ビーナスブリッジに抜けようと思って
いたが、もう一つなので諏訪神社への水平路を進む。さらに児童公園
の上を通り抜けトアロードに出る。この辺りは歩き慣れた場所である。
昼食は下山手通の老房で摂るが、チェックインまで時間があったので
阪急神戸三宮駅の周辺を見に行く。ホテル入口に29階のバーを展望
エリアとして開放していると貼り紙があった。なので上がってみよう。
だがコロナ感染防止対策で見学のみの入場は断られた。何だか曖昧な
対応ぶりで阪急の真意が読めない。それでもエレベーターホールから
北側の景色を見れた。先程歩いた神戸背山から摩耶山にかけての眺め。
リニューアルなった通称パイ山公園。事件や事故の多い所だったので、
近隣住民は報道で伝えられるような明るい印象は持っていない。さて
降りた後、西側へ渡ろうとすると高架下の横断歩道がなくなっていた。