大阪や京都の街はインパウンド向けのホテルが乱立している。それに
比べれば神戸は少ないが幾つか新設ホテルはある。これらの宿の好ま
しい点は中国人客を意識しているので、基本ツイン仕様であることだ。
四半世紀前に旅した中国では、どんな田舎の招待所もツインだったが、
日本の安宿はシングルの部屋が多くて、韓国ではダブルが基本だった。
朝食時レストランから東方向。阪急三宮駅のビルが薄っぺらくて異様。
バイキングの朝食を沢山食べて二度寝する。チェックアウトは11時。
新神戸へ向けてダラダラ歩いていくと、生田川公園のベニスモモの花
が満開。樹名板からベニスのモモかと思ったら、紅スモモなんだそう。
跨線橋からカモノハシ型新幹線の車両をみて、石段を登れば熊内八幡。
なぜだか熊内幼稚園も布引中学校も、不思議な静けさに包まれていた。
家族はもう春休みだろうかなんて言うけど、単に授業中だからだろう。
雷声寺の境内を通り抜け旧摩耶道に取りつく。神戸市の新しい看板に
午後5時以降通行するなとあるが、寺に人が住んでいた頃の取り決め。
無住になり墓石会社の管理となった今は、無用の事と思うがどうかな。
そもそも夕方5時過ぎに下ってきて、境内手前で通行するなと言われ
ても引き返しようがない。このようにフェンスで囲まれた境内だけど、
イノシシがそこら中を掘り返している。もう抜け穴が出来てるのかも。
家族のリハビリなんて事で来たのだが、最初の急坂でハムの息が切れ
置いて行かれる。この3か月山に行かず体力が落ちたのはハムの方だ。
この道は何十回となく歩いているので、脚力のバロメーターにはなる。
ようやく学校林道分岐に到着。此処は景色も無いのだけど好きな場所。
大木の根元に座り込み、しばしボーっとする。朝食を沢山食べたので
昼食は無しの予定。途中二宮市場で買ってきた清見ミカンと水を補給。
学校林道から先の旧摩耶道は、水平路と言ってよい。ほとんど展望は
得られないが一か所だけ摩耶山頂を仰ぎ見る所がある。長年此処から
雪化粧した写真を撮りたいと思っているが、温暖化でかなわぬ夢かも。
斜面につけられた旧摩耶道(もとまやみち)は、雨水に流され危なか
しい所もあるが家族は問題なく歩いている。ハムの経験からも骨折や
筋肉を欠損するとバランスを取りにくくなるが、一応は大丈夫なよう。
青谷の行者道跡に到着。今日はここが最終目的地。天上寺が建造物を
撤去する事を条件に神戸市が買い取り、公園化するとかいう事だった
はずだが、何の進展もなく今に至っている。またミカンと水で小休止。
その後は青谷道を下って帰途に就く。晴天なんだけどクリアじゃない。
もはや黄砂が風来しているのかも。青谷川沿いから東へ転じ水道橋筋
で野菜を買って帰る。灘区か中央区に住み替えしたいと思った月曜日。