思いもよらず京都の街歩きに嵌ってしまった。家族の左手握力は未だ
4しかない。まだまだ山にはいけそうにない。今回は阪急大宮駅から
梅小路辺りをぶらぶらしてみようと思う。宿代が超安いので泊りがけ。
まずは新撰組由縁の壬生寺に行ってみる。境内は参観自由。現代的な
お寺でイメージとは違った。ネパールのストゥーパみたいな千体仏塔
が目をひく。厄除けの炮烙(500円)を求めて、奉納する人が多い。
壬生寺から南下し、JR丹波口駅を過ぎると京都中央卸売市場の中を
歩くようになる。線路を挟んで東側が青果で、西側が水産物のようだ。
今日は日曜日などで人影もない。市場を過ぎて島原という地区に入る。
古い建物の脇に石碑がある。そこに渤海国の文字を見て興味を持った。
その昔に渤海国の使節を接待する施設があったという。下調べもせず、
ブラブラ歩いているだけで、こんな史跡に出会えるのは京都ならでは。
石碑のあった古い建物自体も角屋(すみや)という江戸時代の宴会場。
新撰組の由縁などあり公開もされているらしい。南下していくと広い
梅小路公園に着く。屋外のスケートリンクが親子連れで賑わっている。
ちょうど京都水族館ではイルカショーの時間。ジャンプする姿が見え
ないかと待っていたが、何回か頭や背中が見えた程度。それにしても
客席は8割程度埋まっている。日曜日とはいえ時節柄、人気が伺える。
公園敷地内に二つも大きなホテルが建設されているが、営業している
かどうか分らぬほど閑散としている。そんなに沢山あると思わず園内
を探し回るが、我々の泊まる宿所は少し離れたJR駅の西側にあった。
あてがわれた部屋の窓からは、建替中の中央卸売市場の建屋を一望に
できる。そもそもこのホテルは市場の敷地に建てられたようだ。3階
建にすることで出来た余剰地を払い下げたのだろう。遠くには愛宕山。
屋上が展望デッキとして開放されている。8階建てに過ぎないが周囲
に高い建物がないので展望はすこぶる良い。大文字山から比叡山まで
の稜線が印象的だ。さらには権現山だろうか真っ白な山も見えている。
南側の景色はやや狭いが、山陰線や新幹線の列車を見ることができる。
京都鉄道博物館内を走る蒸気機関車が吐く、白い煙が見えたりもする。
鉄道ファン向きだ。五重塔の向こうに見えるのは伏見桃山城だろうか。
翌日は天気が崩れる予報だったので、阪急の西京極駅まで歩くだけに
する。七条千本の商店街には個性的なお店が多い。手書きのポップが
強烈な書店。市場に従事する人の一定の需要があるのだろう。健闘中。
広大なロームの社屋や、イオン京都五条店などを見ていると、盆地で
狭い印象を持っていた京都が違って見える。最後は西京極の運動公園
を一周して今回の街歩きは終わり。昨日も今日も2万歩足らずの散歩。