摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

無料で楽しむ京都の紅葉(2020年11月18日)

京都は敷居が高いと思っていたが、外国人観光客の訪問のない今年は

我々でも楽しむことが出来そう。阪急電車株主優待証も値崩れして

320円で買えたし、宿もGoTo割引され一室3600円程となる。

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それに地域共通クーポン1000円付くので、夕食に使わせて貰った。

九条通りの宿から歩いて東山橋を渡って、通学の高校生の後を追うと

自然に東福寺の境内に入ったが、普通に地元の人が通行する生活道路。

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境内を東西に流れる洗玉澗に掛る臥雲橋は、多くの観光客がカメラを

構えている。警備の人も居たけど規制はなかった。通勤通学の自転車

も通る所で、人が多いと写真撮影や立ち止まることも禁じられるそう。

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バスガイドに連れられた団体客も何組か通る。橋を渡り本堂境内入る。

ちょうど開門前で通天橋拝観(1000円)の大行列が出来ていたが、

禅寺らしく境内の無料エリアは自由に歩ける。とにかく大きいと嘆息。

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臥雲橋に戻って来た。8時半の開門前の方が却って観光客が多かった。

通勤通学の人通りも落ち着いたよう。独特の交通ルールがあり境内の

道は、人も左側通行となっている。京都ではエスカレータも左に立つ。

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臥雲橋の手前の明暗寺が奇麗だったので、門前から覗くと吹禅という

石碑があった。いわゆる虚無僧の宗派らしい。この先の辻で東に向う。

緩やかな坂道を上って行けば、京都一周トレイルに合流する事になる。

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今年の5月に歩いているので土地勘があるつもり。次は今熊野観音寺

を目指す。住宅街から山に入るとすぐに宮内庁の管理する陵墓が有る。

此処に立つモミジの大木に期待していたのだが、まだ少し早かったな。

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泉涌寺(拝観料500円)の門前を北へ進み、トレイルが東へ折れて

今熊野観音寺の参道に入る。京都トレイルはこの陸橋の下を潜り北へ

進む。京都では珍しく拝観料不要な御寺な上に、紅葉の名所でもある。

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子護大師、ぼけ封じ観音。稲荷社や弁財天もあって、庶民的な信仰を

集めているよう。紅葉祭りの看板がかけられて甘味の出店も出ている。

朝食を食べていないので、ちょっと心が揺れるがもう少し我慢しよう。

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やや暗く奇麗に写せていないが、此処では下から見上げるだけでなく

紅葉を平行に間近に見れる事。時刻は9時半だが境内には我々を含め

数名の拝観客という静けさ、今日巡った中では一番穴場的な所だった。

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ぼけ封じ観音前から多宝塔を見上げる。数年前に塗り替えられ鮮やか。

上ってみれば景色が良いかなって思ったけど、行ってみるとさほどで

なかった。時計回りで一周してくると、谷間に一際赤いモミジがある。

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何も加工はしてないが、光線とカメラの具合で非現実的な赤さに写る。

京都の紅葉は鑑賞目的に植えられた園芸種の古木が多いからであって、

自然のものではないと思う。それはそれで奇麗だから否定は出来ない。

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だからか建物等の人工物との組み合わせで映えるよう。昨日の大原行

バスは臨時便が出るほどの混雑だったし、貴船から帰りのバスも満員。

市内からも近く無料で楽しめるこのお寺の静寂さが不思議でならない。

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帰りがけにはタクシーで乗り付ける人や、数組の拝観客とすれ違った。

次は清水寺に向おう。北へ向かって歩いて行くと京都女子大の構内を

通るが、付属の幼稚園や小学校もある大きな大学で認識を新たにする。

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大通りに出るとケーキセット300円の看板が。東山支援学校の運営

するカフェで、ケーキもカップも生徒さんが作ったそう。味は家族が

絶賛する。少々時間は掛かったが、生徒さんの優しい接客も良かった。

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新しくてキレイなお店だったし、機会があれば是非また立ち寄りたい。

東山五城の交差点まで行くと、立派な石橋にイチョウの黄葉が映える。

どうやら入場は無料のようなので、予定にはなかったが寄ってみよう。

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大谷本廟といい浄土真宗の宗祖、親鸞墓所だという。知らなかった。

境内はもちろん本殿内部も拝観できる。建物は古いが装飾品は新しく、

豪華絢爛だ。観光目的は場違いなのかもしれないが一見の価値は有る。

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茶わん坂の人の流れに乗って行くと清水寺に着く。意外な事に此処も

舞台以外の境内は無料で歩ける。恐らく小学生の時に修学旅行で来た

はずだけど、全く覚えていない。この日も境内は観光客で大賑わいだ。

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人の波は舞台の入口に向って、出口からは産寧坂に抜けて行く。他の

エリアは存外に静かだったりする。三重塔下から奥の院への道を辿る。

舞台から帰る人と逆行することになるので、休日等は歩きにくいかも。

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奥の院からは清水寺の定番ともいえる景色を望める。残念ながら修復

工事中で、本来の姿は見られない。舞台の上も全面開放されていない。

もっとも12月3日以降は白い布で覆われた部分も開放されるらしい。

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紅葉の葉越しに京都タワーが見えた。さて修学旅行の小中高生が多い。

中学生は6人組につき一人の男性がついてガイドしている。教師でも

なく旅行社の添乗員でもなさそうだ。後で分かったがタクシー運転手。

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MKのジャンボ観光タクシーで回っているよう。そういう時代なのか。

引率の教師も添乗員も楽、MKも儲かる三方得。之もGOTO事業の

恩賜かも知れない。家族に安っぽいカレンダーみたいと言われた写真。

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清水寺に長居したので急がねば。ラッシュアワーのホーム並みに混雑

する産寧坂からは、土産物街を高台寺に向けて抜けていく。法観寺

五重塔八坂の塔)を望む。左に京都タワー。右隅のビルがやや残念。

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とりあえず歩けるところを北へ向かって進んでいくと、巨大な観音様

1955年に帝産グループの創設者が建てたらしいが、全く知らない。

京都観光のポテンシャルは凄い。此処も100年後には名所になろう。

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更に進むと変わった建物。大雲院の祇園閣というそうだが、銅葺きの

屋根なので銅閣寺とも言われるそう。1928年の建設と新しい建物。

この付近では観光人力車が走り回っているが、我々には声も掛けない。

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家族の父が和服を着て人力車に乗るのを楽しみにしていた時期がある。

今の客は若いカップルばかり。かなり値の張る物だけど若い人の方が

余裕があるのかな。そこら中にキレイな紅葉。辻を曲がれば丸山公園。

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さらに進み知恩院へ来た。此処も境内に入れるようなので寄ってみた。

拝観料500円だが、三門から御影堂前までは無料で入れる。正直な

ところ御寺と紅葉見物はお腹一杯、舗装路を歩くので疲れも出てきた。

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岡崎公園南口。疎水越しに東山を望む。予定は無料で入れる南禅寺

真如堂、吉田山も回ってみる積りだったけど、そろそろタイムアップ。

此処らで西側にある御所を目指そう。正確には京都御苑というらしい。

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広大な苑内には色んな木が植わっている。それらを見て歩くだけでも

半日以上かかりそう。芝地に看板があるので何かと見れば、シートを

広げて座る場合は、ソーシャルディスタンスをとりなさいという事だ。

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この日は最高気温25度まで上昇した。幼児を連れてシートを広げる

お母さんの姿もある。それにしても広いな。昼と夕食を兼ねて西陣

食堂に行こうと思っている。方向的には御苑の北西角へ向かっている。

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今出川通を西進して行くと、交通標識に首途(かどで)八幡宮とある。

読みが面白いので立ち寄ってみると、義経由来の神社だそう。何だか

知らないことばかり。左隣の薬局は中国人観光客向けだったか休業中。

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食事を終えた後は阪急大宮駅まで歩く。昨日と今日の感じではコロナ

の影響など、微塵も感じられない観光客の多さだ。しかも平日である。

京都って凄いなと元京都府民にして思う。家まで帰ると44648歩。

 

今日のBGM


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