昨夜は桜島の眺望を楽しみにして鴨池港のホテルに泊まった。それは
良かったけれど鉄道駅からは遠い。そこで知覧行きのバスが利用して
行ける山を選んだ。まあ山しての魅力はに欠けるが展望は良いらしい。
鴨池港バス停は空港バスの終点だったりするので、てっきり知覧行き
のバスも通過すると思っていたが、鴨池バス停は2km以上も離れて
いると知らされる。そこで宿から一番近い南小学校前バス停まで歩く。
10時22分後岳バス停に到着する。既に標高が200mもあるので
山頂との比高差300m程。ガイド本のコースタイムも2時間20分。
他には交通至便な山が無かったので、知覧の観光と半分という計画だ。
バス停北側から林道に入る。一段上ると茶畑が広がり知覧らしい景色。
入口に道標が有るので安心する。九州の山はなかなか手強いが今日は
大丈夫だろう。舗装された林道を何の迷いもなくブラブラ歩いて行く。
途中は伐採されて知覧市街の眺めもあった。この日もチェーンソーの
音が聞こえている。車道の終点からも細い林道が右手に続いているが
道標に従い尾根道に入る。路傍にツワブキが黄色い花を咲かせている。
踏跡程度の尾根道が、先の細い林道と合流する辺り。何の為の伐採か
分からない。植林なら草が繁茂するまで放置しないだろう。明るくて
歩いていて気分は悪くないが、本来の自然ではないので落ち着かない。
道は一直線に山頂を目指す。竹が多いけど照葉樹と混生しているのは
余り見たことが無い。ガイド本は竹林としているので植生が変化して
いるのかもしれない。巻道という道標もあるが道らしきは見当たらず。
多少は斜度が上るので巻道を作ったけど、誰も歩かなかったのだろう。
バス停から約1時間で展望岩に着いた。南東に開けていて昨日歩いた
開聞岳が良く見える。眼下の後岳集落の美田の景色も好ましい場所だ。
展望岩から数分歩くとススキの繁る高みに出る。どうやら山頂らしい。
ガイド本には「広々とした母ヶ岳山頂は、大パノラマが広がる。」と
記してあり、確か芝地の写真も掲載されていたのにどうした事だろう。
山名標識もあるので頂上に違いない。天草・倉岳もそうだけど、九州
では登山道整備後ガイド本に載っても、歩く人が少なく荒れてしまう。
串木野の冠岳も木場茶屋駅からの道が、廃道化しているそうで諦めた。
ススキだけでなく山茶花の木も大きくなって北側の展望はない。背の
低い家族は展望は皆無の状態。気が付いたら標識杭の上に立っている。
それで何とか開聞岳、錦江湾、高隅山、霧島山群、桜島が見えたよう。
山頂には休憩する場所もないので、展望岩まで下って菓子パン小休止。
帰りは往路を戻るよりない。後岳バス停には12時42分に到着する。
その途端、知覧行きのバスが通過した。あと1時間は来ないので歩く。
もっとも知覧の市街までは2kmもない。まず1852年に作られた
矢櫃橋。両岸の岩と石橋の組み合わせが興味深い。以降は武家屋敷の
有料ゾーンに入らないように、麓川の左岸沿いに遊歩道を下って行く。
知覧市街から母ヶ岳を望む。奇麗にされているが何だか雰囲気が悪い。
お茶屋さんも沢山あるが、商売されてるのかどうか分からぬ店ばかり。
家族が興味を失いつまらなそう。足が遅くなる。もう鹿児島へ帰ろう。
GoTo地域共通クーポン2000円分あるが、電子版なので使用
出来る店が限られる。天文館のピザ屋さんに行く。1枚500円と
安価だけど最高に美味しい!。この店が今日一番の思い出となった。
今日のBGM
【a cappella】今夜はブギー・バック - 小沢健二 feat.スチャダラパー(covered by Nagie
一時は絶滅危惧種と思われたアカペラだが・・生き残っていたんだね。