コロナウイルスによる外出自粛要請を受けて、この6日間は食料品の
買い出し以外ずっと自宅にいた。だが此の日は必要があって阪神芦屋
駅の近くまで出かけねばならない。ついでに少し足を延ばしてみよう。
街はもっと閑散としているかと思いきや、人気ケーキ店は相変わらず
行列が出来ているし、立ち寄った役所も混んでいた。芦屋川沿いの桜
がまだ花を残していたのも意外。盛期は過ぎているがまだまだキレイ。
散歩する人は思ったより多い。さてまたカメラを水没させてしまった。
今日はスマホで撮影しているが画像は暗いし、手振れのひどい写真が
多く歩留まりが悪い。慣れてないので撮影に時間が掛かるのも難点だ。
先週に家族が見たという、BBQを容認するかのような看板がこちら。
よく見ると三つ目の項目にシールの剥がし跡がある。平成23年から
城山堰堤以南はBBQ禁止となっている。この看板自体撤去すべきだ。
開森橋上流の桜も左岸はそこそこ残っていた。右岸には阪急芦屋川駅
から高座滝方面に向かうハイカーの姿が三々五々。そちらに附いて行
くのは何だか憚られた。それで会下山遺跡に行ってみようと西ヘ進む。
個性的で瀟洒な住宅が立並ぶ山芦屋町。庭木も美しく整えられている。
八重の桜が目を引いた邸宅。大輪の花は園芸種のシャクナゲだろうか。
迷路の様な町内は会下山に行くには向いてない。さんざん迷い遠回り。
神戸市東灘区と接する三条町。宋円寺というお堂があるがフェンスに
囲われて近づけない。イノシシ除けの扉を開閉して、会下山遺跡への
登山道に入る。我々に先行して単独の男性も、軽装で入って行かれた。
ひと登りして遺跡に到着。下りは何度か利用しているが、登って来た
のは初めて。大樹の若葉が眩しいほど輝いている。高床式倉庫が再現
されているが、家族は初めて気づいたという。もう少し登ってみよう。
驚いたことに高木のミツバツツジが満開だった。昨日、一昨日と気温
が低く、かなりの雨が降った。てっきり標高の低い南斜面では、花は
落ちてしまっていると思っていたのだ。うれしい誤算に足が速くなる。
同じミツバツツジでも、4月3日にハチノス谷西尾根で見たものとは
樹高も樹形も違う。標高こそ違うが長峰山主稜線近くにあるツツジに
似ている。この辺りでは三人組のオバサマ方と相前後。とても賑やか。
蛙岩に到着。足に問題があると言いながら、高い所には登りたがる人。
此処から一段上がった尾根道で、甲南山手に下ろうかと思っていたが、
ツツジが綺麗だからもう少し歩いてみよう。上るにつれ桜の花も見る。
風吹岩の下まで来たが、人が多そうなので立ち寄らない。少し進んで
横池の南側の尾根道に入る。最初に現れる枝道を南に入ると展望所が
ある。今日は此処で折り返す事にする。北側には西お多福山が印象的。
展望の良い岩の上に座り込んで小休止。八幡谷を挟んで打越山東斜面。
ポツポツと見えるのはピンクの山桜。もう白いタムシバは見当たらず。
大して歩いてないのにポーアイや三宮のビル群が見えて、得した気分。
休憩を終えたら枝道をそのまま下る。石積の堰堤に下り着く。右手へ
谷沿いに下って行けば八幡谷道に合流するが、直進すれば50mほど
で魚屋道に出る。今日は保久良神社へ下る桜の尾根道を歩いてみたい。
本庄山三角点の裾を回り、どこがピークか分からない金鳥山。広場が
あって既に保久良神社の神域のよう。前回来た時より整備事業とかで
伐採が進んでいる。桜の花は残っているもののボリュームはごく薄い。
写真には撮ってないが、前後にハイカーが途切れることはない。普通
の平日といっても良いだろう。もっと閑散としていると思っていたが、
随分違った。子供連れが多いので、むしろ空いている日曜日って感じ。
今まで梅林の方から上り下りしてたので、保久良神社の本殿は初めて。
枝垂れ桜が今が盛り。境内の案内板で由緒ある神社であることを知る。
その割に狛犬が相貌が洋風だったり。境内横が工事中で落ち着かない。
大鳥居からの参道に十二支の石像がある。ごく最近に作られた物の様。
家族のお気に入りは蛇のモニュメント。台座の銘板に寄贈者名がある。
でも一番楽しみ、かつ御利益も得たのはこれを作った石屋さんだろう。
神社から九十九折りに下る舗装路。標高の低いこの辺りの方が桜の花
は良く残っている。背景に新緑が際立って、いつもの桜と印象が違う。
舗装路を追わず、前を歩く人について南西に流れる小川に沿って行く。
多くは私道で舗装されていない小道。昭和初期かと思うような古屋が
点在していた。特徴的な木造三階建ての家屋。この下流の橋の銘板で
風呂ノ川という名だと知る。岡本へ下るより随分自宅には近道だった。