今年は春の訪れが早い。ゴロゴロ岳のミツバツツジの様子から考えて、
長峰山もそろそろではなかろうか。中でも比較的他所より開花の早い
ハチノス谷西尾根に行ってみよう。今日の最高気温は18度との予報。
永峰堰堤へは今まで阪急六甲やJR六甲道から歩いていたが、最近は
JR摩耶駅から、水道筋商店街に立ち寄って来るコースがお気に入り。
山食の調達や買物の下見が出来る。ただ途中庭木のある住宅は少ない。
美野丘小学校でようやく桜の大木を見る。丸山公園東裾の並木も立派。
永峰堰堤から杣谷道に入る。相変わらず東谷渡渉点の道標はそっぽを
向いたまま。公園事務所は実態を把握してないのか、予算が無いのか。
ハチノス谷西尾根の末端に乗る。盛期とは言えないがミツバツツジも
そこそこ咲いている。昨日あるいは、今朝に開いたような花弁が多い。
ハチノス谷を挟んで見る東尾根の斜面のほうが、開花状況は良さそう。
それでも少し登ると満開の株が諸所にある。対岸の山肌に山桜を遠望。
全体としては三分の一程度。ミツバツツジは桜のように一斉に満開に
なる年もあれば、バラバラに順次咲いていく年もある。今年は後者か。
ハチノス谷東尾根の六甲線一一鉄塔を見上げる。同じように見えるツ
ツジも花の色に濃淡がある。日陰にはもっと濃い色の株もある。気温
はグングン上り、歩いている分には長袖Tシャツ一枚でちょうど良い。
なぜか西向き斜面には薄い色のものが多い。それはそれでキレイだが。
さて々運動不足が響いて、早々に足の筋肉が痛くなっている。傾斜は
中程度だと思うが、先週の大岩岳に比べて、かなりキツク感じている。
予報では快晴だったが、これまでの所は高曇りといった感じ。大阪方
面は霞んでいる。コロナウイルスの影響で工場の操業も低調であろう
と、大気が澄んでいることを期待したが、スモッグとは違う靄のよう。
六甲線一二鉄塔手前の大きな株。ツボミが大きく膨らみ明日になれば
開花していそう。楽しかったハチノス谷西尾根のツツジも一旦ここで
終わりとなる。鉄塔からしばらくは、ツツジの自生しない箇所がある。
ちょうど尾根が捻じれている部分は照葉樹林帯。その後に再びミツバ
ツツジが現れるが、背の高い株が多く頭上に花を咲かせるようになる。
その為印象は薄いし、標高も上がるので開花している株はまだ少ない。
天狗塚では馬酔木が満開である。家族が摩耶詣祭に馬が来るなら本当
にアセビで酔うのか食べさせたいと言う。どうかと思うが、そんな話
が有るのは馬には美味しいのだろうか。だけど今年の摩耶詣祭は中止。
杣谷道への最低鞍部は落ちたツバキの花がいっぱい。ところで時節柄、
コロナウイルスの話は避けて通れない。狭い山道で挨拶されたり、話
かけられたりは勘弁してほしい。答えはするけどソッポを向いている。
もっとガランとしてると思った掬星台も、意外にハイカーの姿が多い。
数名のグループも見かけるがどうなんだろう。しばらくは単独か家族
単位で山歩きする方が良いのでは。まあ大きなお世話っていう奴だな。
昼食は天国ベンチで。ここには山桜の木が一本残してあったんだけど、
伐採事業の折に切られてしまった。同じく切られた栗の木が、また枝
を伸ばして実を付けている。がんばれ!。今日は簡単にオニギリ弁当。
下りは行者尾根を選択する。此処もミツバツツジの多い所だが、まだ
早かった。上部ではほとんど咲いていない。その代わりにタムシバが
満開。密生しないし藪っぽい所に生えるので、地味だが遠目に目立つ。
行者尾根も中段まで下れば咲いている株もあるが、まだ一割程度だけ。
この様子だと岩屋尾根も来週ぐらいかな。年によっては若葉が先に出
ることがあるが、今年は大丈夫なようだ。期待してまた来ようと思う。
記憶の限り此の尾根で、満開のタムシバを見たのは初めてだ。それは
それで嬉しい。午後の光線で陰になっているが、三本鉄塔の東斜面で
山桜が満開となっている。四月が一番、摩耶山が輝く季節に違いない。
写真を撮り難いタムシバだが、西斜面に一本スッキリ立つ木があった。
行者堂跡まで下ると大ぶりな木蓮が咲いている。その他にも八重の椿。
コブシの大木もある。古くから人の住んでいた所なので園芸種が多い。
青谷道を下って行く。不法耕作地やゴミも多く積極的に歩きたい所で
はないが、春先は桜も多くまずまず。印象に残ったのはモミジの若葉。
大きな犬を放し散歩させる人がいて、子供の頃に咬まれた家族は恐怖。
青谷川沿いに桜を見つつ下って行くが、人の姿をほとんど見かけない。
シートを広げて飲食する人は皆無であるし、散歩する人もごく少ない。
満開の桜もやや寂しそうだ。むしろ掬星台の方が人影があったくらい。
王子公園駅から阪急沿線沿いに水道筋商店街へ。此方は常の七割程の
人出だろう。八百屋の品揃えが若干悪くなっているような気もするが
端境期だからかも。例のごとく大玉のキャベツとか大量に買って帰る。