摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

マヤ遺跡と見る初日の出ツアー

元旦だからと云って初詣に行く気もなく予定も無かったが、ふとメール

を見ると、まやビューラインサポーター会から初日の出ツアーの案内が

来ていた。マヤカンのアプローチに入れるという。なら参加してみたい。

4時45分に自宅を出て、ケーブル山麓駅に到着したのは6時ちょうど。

既に駅前は長蛇の行列でビックリ。6時50分の集合時間に間に合うの

かと心配になるが、後ろの人に此れは切符を買う人の列と教えて貰った。

会員証(年券)を持っている我々は、並ばずに乗車できる。集合場所は

ケーブル虹の駅なので時刻まで展望台で待つ。空気が澄んでいて夜景が

とてもきれい。寒いが風は無く、神戸製鋼の煙も真っ直ぐ上がっている。

虹の駅から星の駅を見る。早朝運行しているロープウェイはこの日だけ。

後で聞くとケーブルの駅舎に6時半頃到着した人は、日の出には間に合

わなかったようだ。3年前は此れほど混んでなかった様に記憶している。

6時50分の集合時間時は20名程の人が集まった。主催者に案内され

虹の駅からマヤカンへ階段を下っていく。もちろん初めて歩く道であり、

初めての景色。階段はコンクリが所々朽ちて、下地の煉瓦が見えている。

日の出は7時6分。掬星台では見えたのか歓声が聞こえてくる。少し遅

れて日が昇ってきた。長い間待ったのに顔を出したと思ったらドンドン

上がり、廃墟ホテルの中にも日が差し込む。しばし寒さも忘れて見入る。

長峰山も茜色に染まる。個人的にマヤカンに対する意見もあるが、得難

い機会を与えて下さった主催者には感謝しかない。敷居が高く感じてい

たが、常連の方が多い中で、初参加者にペースを合わせて頂いて嬉しい。

日の出を見終わったらロープウェイで掬星台へ。双子の朝日。オテル・

ド・マヤで振る舞いのホットチョコレートを頂く。濃厚で旨い。これは

ツアー参加者だけなく一般に提供されている。看板はないが来客は多い。

最後に天上寺の金堂(本堂)で、副貫主から御話を頂いて解散となった。

無信心ゆえ本堂に入るのは初めて。御話の中でも特に印象に残ったのが

仏像の色彩について。これも貴重な体験だ。振る舞いの飴湯も美味しい。

解散した後は掬星台に戻った。大阪市内は朝靄に包まれ高層ビルだけが、

タケノコのように頭を出している。まだまだ知らない摩耶山、今日一日

だけで、初めて見るものが幾つもあった。初物づくしで正月にピッタリ。

掬星台のベンチで餅を焼き、ぜんざいを作る。もう少しハイカーの姿も

あるかと思ったが、見える範囲では1名だけで、初登りは2日からかな。

ホットチョコレートと飴湯がけっこう効いていて、ぜんざいは各人小餅

2個の一杯ずつで満腹になった。風が無いので、陽射しの中なら暖かい。

残雪を集めて雪ダルマを作る。手にしたのは栗鼠(リス)が松ボックリを

食べた残りの部分、エビフライに似てるという。これも主催者に教えて頂

いて初めて知ったこと。下りもロープウェイ。その後は歩いて三宮に出る。