昨日歩いた表六甲ドライブウェイ沿いの紅葉が、そろそろ見頃を過ぎ
ようとしていた。二本松林道の紅葉は過去の経験から、12月初旬と
思っているが、ちょうど良い頃ではなかろうか。家族と行ってみよう。
どうせ同じ料金と、三ノ宮で降りずJR元町駅で下車したが道に迷う。
外国人倶楽部の西側に上がってしまった。門前まで下って狭い路地を
登り直す。登山口の北野町西公園は、木々の葉も落ちて初冬の雰囲気。
堂徳山南面は2012年に伐採事業が行われた。小型キャタピラ車を
使用したため道も広くなった。丸木の土留も施されたが残っていない。
以来、歩く人が増えて良く踏まれている。だが色んな人がいるようだ。
道中樹木がことごとく青いペンキで汚されており、気分が悪くなった。
ペンキもいつか消えるのだろうが、それまで生きているとは思えない。
堂徳山頂上は笹薮が薄くなって三角点が露出していた。猪の仕業かな。
さて気を持ち直して、紅葉めぐりを始めたい。起点は堂徳山頂上から
再度山ドライブウェイを左に見て登り返した所。かつての建物跡の上。
10年前まではテーブルとベンチがあったが、跡形もなくなっている。
陽を透かして見る紅葉は例年より一段と鮮やか。今年は豊作と云える。
去年は赤くなる前に葉先が枯れたり、皺皺だったりした。台風が主な
原因だったと思う。今日は一日晴れの予報だし、幸先の良いスタート。
二本松林道への水平道は、紅葉の季節に限らず気持ち良い所。思わず
「森のくまさん」の替え歌を口ずさみたくなる。実際にはしないけど。
これから猩々池へ向かうんだけど、その前に東側の様子も見ておこう。
民福社の杜という石碑がある所。此処も何かの建物跡だ。石碑自体は
昭和30年と比較的新しいが、ネットで調べても民福社がどういった
団体だったか分らない。見上げるとカーラーテレビのCMのような色。
二本松林道東端は作業車両の回転場所だったが、港見晴らし台として
整備され、風景案内板と縁台型ベンチが2基あった。それらも朽ちて、
数年前作られたベンチが一つある。樹木が育ち港の眺めも狭くなった。
さて西側に戻ろう。神戸市バス二本松バス停に下る手前の大木。日陰
になるので上手く写真は撮り難いが、二本松林道の紅葉の具合を計る
には良い指標。土曜日だし紅葉狩りのハイカーが、三々五々行き交う。
ドライブウェイを渡り二本松林道に入り直す。驚いたことに舗装され
ていた。去年はまだ地道だったのに。当然のことながら世の中は常に
変わって行く。鯰学舎に客を送迎するタクシーの運転手は喜んだろう。
急斜面を貫く二本松林道では、紅葉を見上げたり見下したりして楽し
める。現在は日当たりの良い上部がキレイだが、日陰や谷側ではまだ
緑色の葉も多かったりするので、あと一週間程度は楽しめそうな感じ。
どうしても写真は紅葉している所だけ抜くので、全体の雰囲気は伝わ
り難い。ドライブウェイから10分も歩いていないのに、お腹一杯っ
て感じになってきた。この辺りにベンチでも有ったら座って休みたい。
深紅の紅葉に飽きた頃に、黄色く紅葉した木があった。お口直しとい
うか、新鮮に感じて目を見張る。ハイカーはちらほら。この後行った
大龍寺付近の賑やかさを考えると、まだまだ知られてないのだろうか。
上の写真は振り返って西から東を撮った物。二本松林道は東から西へ
向かって歩くのが良いと思い込んでいたがどうだろう。陽を透かして
見る方がキレイだからだけど、今日に限っては逆コースでも良いかな。
メタセコイヤ(曙杉)の林。家族によると初めて来たときは、強烈な
「気」を感じたけど今は感じないとか。そんな怪しげな話はともかく
樹勢が衰えているのは確かだろう。何となく元気がないように見える。
猩々池の周囲は散り始め。大師道の下り口のフォトジェニックな大木。
周囲の木々に比べてひと際赤い。真下まで行って見上げるのが通例だ。
此の付近からハイカーは女性の姿が多い。鯰学舎前から大龍寺へ向う。
大龍寺前はハイカーで大賑わい。いつものことだが全山縦走の練習を
兼ねたグループが多いし、紅葉を求めて修法ヶ原に来た観光客も多い。
喧騒を避けて急ぎ本堂への石段を上る。銀杏の木の色づきはどうかな。
十分に綺麗なんだけども、なんだか葉に艶がない。紅葉も銀杏も年に
よって不作豊作があるだろう。ちなみに大龍寺は大願成就、中風封じ、
交通安全、病気平癒、安産祈願と、なんでもござれのワンダーランド。
でもハムの一押し御利益はボケ封じだ。本堂から奥の院を経て山頂へ
向かう。ずっと石段が続いて山道らしくなるのは、頂上手前の数十m
だけ。もっとジメっとした所だと記憶していたが、何だか乾いた感じ。
噂には聞いていたが、山頂付近が伐採されていた。それも思ったより
も広範囲に及んでいる。伐った幹や枝葉も完全に除去されているので、
玄人の仕事だろう。先に登った家族が、景色が良いと声をあげている。
概ね180度の大展望。以前に来た時とは全く違う場所になっていた。
初日の出にも好適地となった。大龍寺は神仏習合で赤い鳥居も境内に
ある。除夜の鐘だけでなくて、初日の出から初詣まで取り込む戦略?。
昼ご飯は中華粥。自宅で作った物をコッフェルに封入して持って来た。
油條と鶏肉と水道筋商店街で買った香菜。おっと老干媽の油製辣椒を
忘れた。着いた時は他に一人だったが、ハイカーが徐々に増えて来た。
辣椒がなくて彩りに欠けるが優しい味。ところで次から次へと登って
来るハイカーは女性グループがほとんど。単独の男性もいたが居ずら
いのか、すぐに下られる。女性達は記念写真を取り合ったり賑やかだ。
展望も無くて陰気な山頂の記憶しかなかったので、皆さんよく知って
おられると感心する。下りは大龍寺まで元の道を戻って、善助茶屋跡
からはドライブウェイ沿いの尾根道を辿る。そろそろ日が傾いてきた。
二本松バス停からは最短距離を考えて、天神谷東尾根を北野町に下る。
異人館街から加納町の交差点に抜けるのが好きなコース。琴ノ緒町の
神戸スパイスに寄って、ガーリックピクルス等々を大量購入して帰る。