昨年はリュックサックマーケットに全く失望してしまった。それ故に
今年は一度も行っていない。だが珍しく家族が天気も良いので行こう
かと言うので、余り気が進まないまま家を出るが、財布を忘れていた。
会員パスがなければどうしようもない、家に戻ると既に10時30分。
こんな遅い出発では歩いて上がる気はしない。JR摩耶駅からケーブ
ル山麓駅へ。乗車待ちの列ができていた。ケーブルはピストン運行中。
リュック出品者の荷物もあるので定員の乗車ではすし詰め。開催日の
午前中は定員より数名少ない乗車にした方が良い。その減員は臨時増
発で吸収出来よう。ロープウェイ駅舎脇のモミジが見頃になっている。
摩耶東谷の紅葉も盛りのよう。家族は同乗した小学2年生の男の子が
リュックに出品しに来たと聞いて、「お店屋さんごっこだね」と言い、
「違うよ!現金をやり取りする本格的な取引だよ」て窘められている。
掬星台に到着した途端ビックリ。昨年の状況からは予想しがたい人出。
だが回ってみると何だか様子が違う。物販出品者は相変わらず少なく、
カレーライスの店が多い。「摩耶山カレーピクニック」という催しだ。
この長蛇の列は何?。訳が分からず見ていると、まずライスを買って
次に幾つもある店でルーを買うという事らしい。そのライスを求める
人の列。本格的な専門店が出店していて、値段もリーズナブルなよう。
見ているとすごく美味しそうな専門店のルーだ。食指が動いたけども
行列に並ぶのも嫌いだし、やっぱり用意の昼食を食べよう。混雑する
掬星台を避けて展望所に行こう。自然観察園の紅葉も見頃になってる。
桜谷の右岸尾根にある展望岩場。リュックサックマーケット開催日は
天国ベンチ周辺も人が多い。此処ならば人に会う事は無く、ゆっくり
食事できる。日陰はないが、今日のような気温で無風快晴ならば快適。
風化が進んだ南北に長い岩場。樹木が多いのでスッキリした展望では
ないが、動き回れば360度の展望が得られる。山の真っただ中に居
る様な感覚がして好きな所。水道管尾根からハイカーの声が聞こえる。
北側に石楠花山が大きく見える。東側は三角オニギリのような新穂高。
西側は桜谷西尾根659ピークから黒岩尾根。南側は摩耶別山の山腹。
それぞれ思い出が有り、客観的な景観以上に好ましく思えるのだろう。
今日の昼食はラーメン。別に前回の甲山でインスタントラーメン一袋
を二人で分け合った反動ではない。具材はキャベツと豚肉を炒めた物。
一袋16円だった茹で麺が、消費税増税後に20円になってしまった。
いわゆる便乗値上げじゃないかと思いつつ、それでも安いので買って
いる。熱い物が美味しく感じる季節になった。食事途中にも温め直す。
山ごはんが簡素化するのも年のせい。色々面倒を避けるようになった。
先程見て回ったリュックサックマーケットで、気になる出品が有った。
即決するほどの値段ではなかったが、フリマは一期一会。もし帰って
まだ有れば買っても良いかと思う。食事を済ましたら掬星台に戻ろう。
奥摩耶ドライブウェイまで戻って来た。ところで今回の集客の成功の
原因は、何だろうかと歩き乍ら考えていた。行列に並んでいた人達は
ハイカーでなくカレーを食べに、わざわざ山上に来ている様に思えた。
天上寺前駐車場の紅葉。最近は物販より飲食に人が集まる傾向が顕著。
灘区近隣有名店のカレーを、フェス感覚で気軽に味わえる企画は秀逸。
15時に掬星台に戻ってきたが、既にカレーもライスも完売していた。
ウッドデッキで行われていたライブ。レベルの高い出演者もいたので、
掬星台で食事した方が良かったかも。「山やまヤーマ」のお兄さんも、
以前聞いた時よりも完成度が高い。例の品は残っていた。お買い上げ。
ロープウェイ星の駅は長蛇の列だったので、ケーブル中間駅まで歩く。
天上寺跡の倒木。昨年の台風21合以降は来ていないので初めて見る。
右側の割れた樹皮から幹の上に乗る。大きな樹なので不安定さは皆無。
紅葉情報風に言えば摩耶山はそろそろ見頃。来週末までは楽しめよう。
積極的に参加するわけではないが、リュックの賑わいの中に身を置く
事の楽しさを久しぶりに味わった。今年は最後だがまた来年は来たい。