11月8日の金曜日。三宮に所要があり出てきた。せっかく交通費を
使ったのだから、摩耶山にも寄って帰りたいと思う。用事が終わった
のが14時半だった。週末はロープウェイが夜間延長運行されている。
15時位から歩き始めても、たぶん大丈夫だろうと捕らぬ狸の皮算用。
コースタイムも確かめず、新神戸から山に入った。雄滝周囲の紅葉は
まだまだ。貯水池でも日当たりの良い所以外は、余り色づいていない。
天狗道とりつき付近から黒岩尾根を望む。以前は良く歩いていた道だ
が、ちゃんと通して歩くのは3年半ぶり。引っ越ししてから西側から
アプローチする事が格段に減った。そろ々16時になろうとしている。
コンクリ疑似木の土留め階段が出来ていた。といっても1年以上前の
完成だろう。ただ余りキレイな工作でない。やけに段差の大きい所が
有ったりもする。階段が出来ても、特に歩き易くなったとは思えない。
どうしてかな。良く分からない。耐久性では劣っても本物の木の方が、
足には優しいかもしれない。随分と陽が低くなってきた。ほぼ水平に
光が差し込んでいるようだ。黒岩尾根では一番好きな短い水平路附近。
17時ちょうど。ベンチのある展望箇所まで来たところで陽が沈んだ。
本当は天国ベンチで、この夕日を眺めながらホットウイスキーを飲ん
でるはずだった。全然見込み違い。ベンチで白湯だけ飲んで先を急ぐ。
17時15分も過ぎると樹林の中では暗くなる。だが東の空には煌々
とした月が出ていた。満月は12日だが十分に明るい月。ボンヤリと
道は分る。特に難しくないので、結局はライトを使わずに歩き通した。
天国ベンチに17時45分に到着。手前に白く映っているのはススキ
の穂。風が無いので格別寒くはないが、もう座って休む気にならない。
ウイスキーやコンロは無駄になった。水を捨てると急に荷が軽くなる。
掬星台には観光客の姿がそこそこある。ロープウェイは臨時便を増発。
金曜日も延長運行してると知ったのはごく最近の事。以前は違ったと
思うけど、いつから変わったのだろうか。良い方向の変化で喜ばしい。
ロープウェイの乗客の3分の2は外国人観光客。そんな増客に公社も
柔軟に対応されているよう。一時は存続も危ぶまれたビューラインに
は救いの神。各国語のアナウンス等もっとサービスを強化しても良い。