摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

宮古島旅行 四日目 伊良部島サイクリング

宮古島旅行の旅行最終日。台風の為に計画を変更したので、一番時間

が掛りそうな伊良部島下地島行きが残ってしまった。空港は下地島

にあるのだが、自転車を返すために平良市街に戻って来る必要がある。

f:id:aw2q:20191007093759j:plain

朝5時に起きたけど荷物を纏めたりして、出発は6時20分になって

しまう。ところでどうもハムの調子が悪い。フラフラしてこけそうに

なったりする。その時は意識もちゃんとしてたと思うけど記憶も薄い。

f:id:aw2q:20191007093819j:plain

久貝の宿から北進し192号線で左折して伊良部大橋。このころから

視界の変調に気づいた。対向して車が2台見える。全く同じ車が並走

してるので、変だと思い片目をつむると1台になる。複視という症状。

f:id:aw2q:20191007093859j:plain

左側の路側帯も二重に見えていた。度々片目にしないと車線中央に寄

って行きそうになる。家族によるとフラフラして走っていたが、まだ

車も少ないし速度も出てないので、まあ大丈夫かと思っていたという。

f:id:aw2q:20191007093935j:plain

そんな訳で伊良部大橋から、佐良浜を経て島内一周道路までの記憶が

希薄だし、写真も余り撮っていない。なぜだかお墓の横で撮った一枚。

30年前には平良からフェリーで佐良浜に渡った。活気のある漁港で、

f:id:aw2q:20191007094004j:plain

巨大なマグロが水揚げされていた。夜は佐良浜の灯りが平良から見る

と、不夜城のごとくに輝いていた記憶がある。今日は素通りして島内

一周道路に入る。やがて路上にBIKEと書かれたマークを見つける。

f:id:aw2q:20191007094049j:plain

東側の藪に踏跡があるので進んでいくと、海の景色がパッと広がった。

断崖の上にある狭い場所。危険なのでガイドブックには載せられない

という。今はネットで見てくる人も多く、この時も他に一組いらした。

f:id:aw2q:20191007094111j:plain

この場所は四等三角点「前里添」があるので、三角点と呼ばれている。

標高は72m。本当は干潮の時が一番綺麗にみえるらしいが、これで

も十分だ。ただ断崖絶壁の上だけに、ゆっくりする気分にはなれない。

f:id:aw2q:20191007094134j:plain

さらに少し進むと路肩にハートのマーク。やはり海に向かう道がある。

此方がイグアナ岩と呼ばれる絶景の入口。家族の立っている場所がイ

グアナの頭のように空中に突き出ている。沖合に見えるのは難破船だ。

f:id:aw2q:20191007094155j:plain

やっぱり落ち着いて景色を楽しむという所ではない。自転車から降り

て歩いたせいか複視の症状は消えた。でも何となくフラフラしている

ので家族のようにイグアナの頭に乗りに行く気はしない。先へ進もう。

f:id:aw2q:20191007094235j:plain

島内一周道路を白鳥崎に向う。途中フナウサギバナタという展望所が

あったというが知らずに通り過ぎてしまう。いまだ注意力散漫なのか。

白鳥崎に東屋があったが、それほどに展望の良い場所ではなくスルー。

f:id:aw2q:20191007094301j:plain

だがその先に遊歩道があったので入ってみる。車道を走るよりは海が

近いので気持ち良い。しばらく進むと遊歩道は途絶えて車道に戻った。

その後は伊良部島の西岸を南下する。右側に漁港を見たはずなんだが。

f:id:aw2q:20191007094328j:plain

次の停車スポットは佐和田の浜。遠浅の海に岩が点在するという奇観。

此の浜は無料のキャンプ場となっており、トイレや水シャワーがある。

テントを張れるウッドデッキもあったりして、キャンプも快適そうだ。

f:id:aw2q:20191007094421j:plain

そう言うと家族は「もうそんな年じゃない。」と否定的。道なりに進

めば伊良部島との瀬戸を渡って下地島へ入る。飛行場に突き当たった

ら今度は滑走路沿いに北へ進む。車は通行禁止だが徒歩か自転車は可。

f:id:aw2q:20191007094446j:plain

下地島空港の北端にあたるこの場所は、「17END」と呼ばれている。

そもそも此の空港はパイロット養成の為の訓練飛行場。30年前には、

全日空の大型機が何度も離着陸するのを、渡口の浜から遠望している。

f:id:aw2q:20191007094512j:plain

だが今日は訓練飛行は無いのか静か。大きなカメラも持つ人に聞くと

11時着の成田からの便を待ってるらしい。まだ1時間もある。西側

に回り込むと遠浅の海。此処も干潮の時のビーチとても美しいという。

f:id:aw2q:20191007094543j:plain

更に南下し寄り道すると「通り池」。地下で海に通じているという池

が二つ。ダイビングスポットとして昔から有名な所で、知ってはいた

が、想像以上に大きな池だった。此処では幾組もの観光客がいらした。

f:id:aw2q:20191007094617j:plain

格別絶景という訳ではないが、サンゴの岩場の上に設けられた遊歩道

を歩くのは気持ち良い。自転車に乗り続けていると少し歩きたくなる。

さて車道に戻って、飛行場の南側へ回り込んでいかなければならない。

f:id:aw2q:20191007094638j:plain

その途中に綺麗な浜があった。カヤッファ(中の島浜)というらしい。

此処は波も静かで適度な深さもあり、シュノーケリングに向いてそう。

ビーチパラソルをレンタルする業者もいたりして、人気もあるようだ。

f:id:aw2q:20191007094700j:plain

空港の南側まで回り込むと一面のサトウキビ畑。狭い島だけど大陸的

な風景の中を走る。そういえば今日は風もキツくない。台風は過ぎ去

ったよう。再び伊良部島に入ると渡口の浜。30年前に一晩幕営した。

f:id:aw2q:20191007094725j:plain

シュノーケル向きの所でもなかったので暇を持て余した。近所の5歳

位の幼児3人が、1m程の高さの波で、浮いたり沈んだりして遊ぶの

を飽きずに眺めていると、海水浴に来ていた高校生達に西瓜を貰った。

f:id:aw2q:20191007180116j:plain

真っ黒に日焼けした幼児3人も欲しそうにしてたけど、高校生達はあ

げようとはしなかった。何だか妙な事だけ、沖縄らしいって覚えてる。

川のように見えるけど対岸は下地島。此方は伊良部島。海峡なのかな。

f:id:aw2q:20191007155031j:plain

伊良部大橋の橋詰めまで戻ってきた。来た時は気にならなかったけど

中央の盛り上がりが結構高い。橋の長さは3540m。前後の海中道

路などの部分を含めると6540m。でも一番高い所で27mだそう。

f:id:aw2q:20191007094812j:plain

橋の下の日陰で少し休憩。荷台のある家族の自転車に、余分な荷物を

乗せていたせいか、家族はかなりお疲れ。まあ昨日の日焼けがとても

堪えているに違いない。今日は日焼け止めクリームを沢山塗っている。

f:id:aw2q:20191007094832j:plain

伊良部大橋には歩道はなくて、1mの路側帯があるだけ。観光バスや、

インパウンドなレンタカーが多いと怖いなと危惧していたが、交通量

は少な目だし、地元ナンバーの車はゆっくり走ってるから怖くはない。

f:id:aw2q:20191007094852j:plain

時間の余裕があるので、宮古島税務署近くの食堂へ昼食を摂りに行く。

暖簾も掛ってないし営業中って札も無いけど、次々に人が出入りする。

土間にテーブルが四つと、座敷に二卓だけ。静かでちょっと緊張する。

f:id:aw2q:20191007094912j:plain

メニューは、宮古そば、かつどん、みそ汁、ソーキ汁の四つ。ハムは

かつどん(450円)家族はソーキ汁(500円)。やってきた丼は、

蓋代わりの丼が無ければ具が崩れそう。でも食べ切れない程じゃない。

f:id:aw2q:20191007094929j:plain

いわゆるデカ盛りを売り物にする店じゃなくて、普通に量が多いだけ。

そこが良い。甘めの味付けで箸が進む。後から来た客は「みそ汁まだ

ある?」とだけ言う人が多い。何となくハードボイルドな感じの食堂。

f:id:aw2q:20191007094949j:plain

昨日の昼食の仇をとった気分で大満足な食事だった。富浜モータース

さんへ自転車を返しに行く。足の回転が100%車輪に伝わるような

完璧な調整。チェンジも6段全てスムース。ありがとうございました。

f:id:aw2q:20191007095007j:plain

それでも2時間半ほど時間がある。平良中心部から歩いて10分程の

パイナマガビーチへ。無料の水シャワーが目的だったが、どうせなら

とサイクルパンツのまま海で泳ぐ。ベタベタした感じの全くない海水。

f:id:aw2q:20191007095025j:plain

実は30年前も此処で一泊したと記録してるのだが、記憶は全く残っ

てない。当時もキャンプ指定地ではなかったが、幕営出来たのはまだ

大らかな気分が残っていたからかな。次の日は砂山ビーチで寝ている。

f:id:aw2q:20191007095042j:plain

下地島空港は早めに保安検査通過してしまうと良い。通過後のエリア

は、まるで高級リゾート(行ったことないから知らんけど)。機体の

小さいLCCなら、待合室が混み合う事もなく快適に乗機待ちできる。

f:id:aw2q:20191007095058j:plain

快晴の宵闇に銀色の機体がカッコイイ。空には三日月。台風直撃かと

不安に思った宮古島旅行だけれど、終わってみれば全日程行動したし、

予定してた島々も一応は巡れた。ツイているのか、そうでもないのか。

f:id:aw2q:20191009113123p:plain