摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶山702標高点を探してみる(座学編)

6月摩耶山の702標高点を探して疑問を抱いたまま、8月が終わ

ろうとしている。夏休みの宿題は最後までやらないタイプのハムです。

何処かに糸口はないかと、国土地理院のサイトを中心に検索してみた。

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ネットで地理院地図を起動し、702標高点にカーソルをあて右クリ

ックすると左下に標高が表示されるが、692.8mと10m近くも

乖離している。この標高値は航空レーザ測量(DEM5A)の値だという。

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実測値との誤差はどれぐらいあるのかと、探して見つけたのがこの表。

等高線は5m以内となってるので、摩耶山頂付近に700mの等高線

があっても誤差の範囲内。しかし写真測量が標高精度0.7m以内で

航空レーザ測量が0.3m以内。ならば10mの乖離は説明できない。

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他の標高点はどうかとみると、天狗道と学校林道出合の555ピークの

DEM5A値は554.4mで、三本鉄塔の451ピークは450.9mと

誤差の範囲という事になる。ではなぜ702標高点は乖離が大きいのか。

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素人考えながら、山頂付近は杉の高木に覆われているので、航空写真に

よる測量では正確な値が出せなかったのではないかと思う。ただ前述の

標高精度という言葉の意味も良く分からず、あくまで推測の域を出ない。

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さて一旦停滞してしまったが、国土地理院のサイトを見ていると日本の

山岳標高という一覧があり、1003山の一つに摩耶山も選ばれていた。

作成に当たって山の標高を再調査したという。発表は平成3年のことだ。

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手許にある昭和52年の2万5千図は698.6mの三角点しか記されて

いないが、平成7年発行の地図帳は702mと記してある。ということは

この再調査によって、標高点が新たに設置されたのではないかと思われる。

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因みに富士山の標高は三角点ではなく、12m離れた岩の測定点となって

いる。測定点とはこの調査において現地測量を行った標高点をいう。逆に

言えば摩耶山は標高点なので、現地測量が行われなかったという事になる。

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一旦は誤差があっても仕方ないかと思ったが、今の所で一番精度の高い

航空レーザ測量値は699.4m。最高地点を調査する為に設けられた

標高点が従前の三角点より誤差が大きいとは?。未だに疑問が残る結果。

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以上素人が一日ネットで検索して得た結果に過ぎません。間違っている所

があればご教授下さい。なお今回の閲覧の中で、最も分り易く説明されて

いたのが国立天文台のサイトです。客観的に標高調査を説明されています。