摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

梅雨明け直後の地蔵谷

7月も今日で終わり。三ノ宮に所要があったので久しぶりに出てきた。

ついでに山に行こうと色々考えた末に地蔵谷に決める。梅雨明け直後

なので、そこ々水量が見込める。三ノ宮から直接山に入れるのも良い。

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布引貯水池に着いたのは12時を過ぎていた。だが摩耶ビューライン

も夏季営業で、平日も20時50分が終発。朝方に山を見るとガスに

覆われていた。少し晴れてきたようだが、湿気が多くボーっとしてる。

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締切堰堤。濁ってはいるが、強い夏の日差しにエメラルドグリーンに

見えている。この日の最高気温は34.8度。まだ猛暑日とはいえな

い。日陰にいれば風を涼しく感じたりもする。もちろん汗はたっぷり。

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地蔵谷に入っても一般道を歩く。というのも下流域はやや水質に問題

があるし渓相も暗い。何度も来ているので通して歩こうとは思わない。

地蔵谷第2堰堤を越えた所で入渓する。涼しい風が吹き抜け汗が引く。

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下流域の黒い岩とは変わって明るい渓相となる。同じ谷で岩質が違う

訳ではないだろうから、第2堰堤の溜まりで水質が悪化して、岩に黒

い藻が張り付いていると云う事なのか?。煮沸しても利用したくない。

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遡行を始めてしばらくで、左岸が土砂崩れを起こしていた。見上げる

と岩壁が切通しの様に割れていて恐ろしい。此処を歩くのは昨年6月

以来だ。それ以降に豪雨で生じたのだろうが、いつか思い当たらない。

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斜瀑の周囲も倒木が多い。左岸からの倒木はノコギリで切られている。

当初は滝壺を覆うような状況だったのだろう。右岸からも倒木が滝身

に掛り、残念ながらその姿形を損ねている。水量はまずまず有る方だ。

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右岸から倒木を巻いて滝に取りつく。下部の登り易い所をパスするの

で面白くない。さて此処からは、右岸側壁とのコーナーを辿って行く。

上手な人なら水心の凸凹を拾っても登れるだろうが、ハムには難しい。

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全体に傾斜は緩いので色んな登り方が出来ると思うが、いつも使うの

がこの岩溝。足を突っ込んでスタンス代わりにする。だが家族は足が

小さいせいか苦手としている。此の上は更に傾斜が緩み落ち口に至る。

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落ち口から見下ろす。斜瀑から上流もナメ状がしばらく続いて楽しい。

一年に一度くらいは歩きに来ても良いかな。三宮から一時間足らずで

沢歩きの気分が味わえるのだから悪くない。但し水量があってのこと。

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ナメ状の出口で2m程の小滝を越えると一般道が交差する。休憩する

のに良い場所だが、今日は休まずに進む。上流は落ち着いた渓相とな

るが、やはりナメが続き気持ちよく歩ける。そういや暑さを忘れてる。

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地蔵谷を歩くのは何度目だろうか、毎回そこそこの降雨があった後を

選んで来ている。今日みたいに何気なく来たことはない。このところ

まとまった降雨はなかったように思うけど、さすがに梅雨明け直後だ。

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水量が少なければ、滝とも言えず段差のような所だけど、それなりに

見える。左岸に一般道近づくのでハイカーが通ると恥ずかしい。上段

は毎回どうやって登ったっけと頭をひねるが、流心にスタンスがある。

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行く手を第3堰堤が遮る。左岸の一般道に逃げて巻いてしまう。この

部分が地蔵谷道としては最も急な部分で、毎回ひと汗かく所。上流は

ゴーロ帯が続く、決して悪い雰囲気の所ではないが、今日はパスする。

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再び一般道が左岸から右岸に徒渉する所に、丸い釜を持つ小滝がある。

水質が良くないのが気になるが再び入渓して越えて行く。上流は平凡。

すぐ地蔵谷第4堰堤に突き当たるので、一般道に戻り左岸から越える。

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さて第4堰堤の上で地蔵谷は三俣となる。沢歩きの対象としては断然

中俣がお勧め。水量が多い時のフィナーレの小滝群はなかなか楽しい。

だが今日は初めて右俣を遡行する。河床の岩盤が露出してるのは旧知。

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右俣を遡行しなかった最大の理由は、一般道とほぼ並行してるからだ。

週末だとハイカーと出会って、バツの悪い思いをしなければならない。

今日は平日なので確率は下がる。実際悪くないけども直ぐ横が一般道。

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流石に道沿いを詰めるのでは面白くない。二つ目の二俣で地蔵谷道を

離れて、右俣に入ってみることにする。いきなり県の作った治山ダム。

まあ一つ二つは仕方ないと思っていたが、なんと5基も連続していた。

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こんな所は夏に歩く所ではないと思いつつ、乗り掛かった舟で、進む

しかない。5基目の堰堤を越えると僅かに水流が現れるが、もう期待

できない。勿論地図は見てないので、何処を歩いているか分ってない。

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スカイラインが見えてきた。予想と違う所を歩いている。というのも

地蔵谷の源流域で山頂を目指せば、必ず黒岩尾根と天狗道を結ぶアド

ベンチャールートが横切るはずと思っていたから。何処に出るのかな。

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すると何のことはない黒岩尾根のアドベンチャールート分岐点に出た。

予想外の結果だが、正直どうでもよい。2度と歩くことはないだろう。

土留階段が新しいコンクリ作りの摸木になっている以外はいつもの道。

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それと旧トリム広場に出る手前で、笹薮が繁茂していた。幕営し難い

と思いつつ天国ベンチ。此処にあった山桜が伐採されずにいたら良い

日陰を提供して呉れたろうに。帰りには水道筋でスイカを買って帰る。

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