摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

西谷の支谷から山羊戸渡632ピークへ

まだ家族は夏風邪中。週間天気予報を見ると曇りの日が多い。日曜日

だが天気はよさそうなので山に行こう。先週の記事を書くのに、地形

図を見ていたら、西谷から山羊戸渡632ピークへ向かう支谷がある。

f:id:aw2q:20190609202131j:plain

西谷の二俣の手前辺り、そんな所に左岸から谷が流れ込んでいたかな。

記憶にないが確かめてみよう。今日も山田堰堤上から入渓する。下る

途中で石車に乗り、バランスを取ろうとして、ギックリ腰を再発する。

f:id:aw2q:20190609202150j:plain

大昔に溝の石蓋を持ち上げようとして発症して以来、2年に一度位に

くしゃみで、自転車のハンドルを引いて、空の段ボール箱を持とうと

してとか、色んなことでギックリ腰になって、大体一週間は治らない。

f:id:aw2q:20190609202206j:plain

今は腰を下ろしたり屈んだりすると強く痛む。歩くのは支障無さそう。

多分明日はもっとひどくなる。六甲川と西谷の出合。金曜日には雨が

降ったが西谷の水量は意外に少ない。出合から入ってすぐに治山ダム。

f:id:aw2q:20190609202223j:plain

西谷にある堰堤は全て兵庫県が作った治山ダム。それぞれに名前は無

い。どうやって管理しているのか聞いてみたい。右岸から越える所は、

山羊戸渡の一般路も近い。二人組のハイカーが登って行くのが見える。

f:id:aw2q:20190609202243j:plain

すぐに3米弱の小滝。しっかりした巻き道が左岸にあるので、あえて

登る必要もないが、練習のつもりで取りついてみる。毎年シーズンの

初めは、フェルトシューズのフリクション具合も忘れてしまっている。

f:id:aw2q:20190609202454j:plain

小滝を越えると倒木が谷を塞いでいた。河床の岩盤が露出し雰囲気の

良い所だったので残念。昨年の豪雨や台風の被害は、それほど甚大だ。

各所で倒木や土砂崩れが起きている。元に戻るに何年かかる事だろう。

f:id:aw2q:20190609202514j:plain

次に現れるのは、丸い釜を持つ5米滝。水量が少なくても美しい姿を

保っている。水芯の左側にホールド多く、登るにつれて傾斜が緩やか

になるので見た目よりも登り易い。巻き道は右岸の濡れた岩場にある。

f:id:aw2q:20190609202554j:plain

苔の生えた岩場の中を流れが広がる所。毎回来れば写真を撮っている

が、今日は印象が薄い。水量や光の差し具合では、もっときれいな所。

久しぶりの西谷遡行なので、やや説明がましい記事になってしまった。

f:id:aw2q:20190609202622j:plain

岩溝状になった流れを遡行して行くと2番目の治山ダム。左岸から越

える。最近は相当の通行があるようで、踏跡がしっかりとしているし、

天端からの下りも石が積んであって、以前と比べると楽に越えられる。

f:id:aw2q:20190609202659j:plain

いったん二俣まで進む。本流は右俣で、6米程の小滝がある。水量は

少なくて岩肌を濡らす程度。ガレを押し出す左俣は色々思い出がある。

行き過ぎているが、いつも小休止する場所で、久しぶりに来たかった。

f:id:aw2q:20190609202746j:plain

さて此処からが本題。左岸を注視しながら下流に戻って行くと、大量

のガレが押し出されている所がある。此処が目的の支谷であろう。二

俣の手前というか2番目の治山ダム上。本流からは樹木に隠れている。

f:id:aw2q:20190609202836j:plain

入口すぐが二俣で、大量のガレは左俣からだった。上部は崩落してい

るのではと思われる。右俣には黒光りした小滝が見えている。傾斜が

立っているように見えるがどうだろう。とにかく下まで行ってみよう。

f:id:aw2q:20190609202907j:plain

近づいてみると意外に斜度は緩い。平滑に見えた滝身もスタンス多く

登って行けそうだ。ただ横断する蔓を払おうとしたら石が落ちてきた。

上方に見える岩がチェックストーンなのか、浮き岩なのかが心配な所。

f:id:aw2q:20190609202937j:plain

下から見ると不安定そうだったが、どの岩も一応安定していた。ここ

まで左岸は険しい岩壁だが、右岸は比較的緩やかな斜面が続く。この

先で詰まる様な事があっても、右岸の尾根に逃げれるかと思っている。

f:id:aw2q:20190609202959j:plain

また二俣がある。さっきと同じように左俣から大量のガレが押し出さ

れている。谷の大きさから考えれば、やはり上流で崩落しているので

はないかと思われる。ガレも新しくて昨年の豪雨で発生したのだろう。

f:id:aw2q:20190609203132j:plain

右俣には2米ほどの小滝。申し訳程度に濡れている。写真中央の方形

の岩に手を掛けたら、ゴロっと剥離してしまった。脆い岩相かと思い

きや他所はそうでもない。崩れた後が適当なスタンスになって登れた。

f:id:aw2q:20190609203158j:plain

小滝を越えると谷には土砂が詰まり、稜線も近いと感じられる。ここ

まで右岸はずっと険しい岩壁で、それに沿って登ってきた。予想では、

632ピークのやや東寄りの、下方に詰めあがるのではと思っている。

f:id:aw2q:20190609203222j:plain

もはや谷とは言えない凹地となる。右側には既にスカイラインが見え

ているが、あえて左側の凹状の地形を追ってみる。急斜面だが適度に

湿った土砂に、キックステップの要領で蹴り込みながら登って行った。

f:id:aw2q:20190609203248j:plain

凹地が斜面に消えても未練がましく左側へ斜上していく。余り意味の

ない動きだったが、できれば632ピークに直上したいと思ったから。

それも脆い岩場に突き当たったので諦めた。もう稜線に出てしまおう。

f:id:aw2q:20190609203307j:plain

飛び出た所は予想通り632ピークの20米程手前。すぐに到着する。

座ろうとして腰の痛みに気づく。まず手をついてからでなければ腰を

おろせない。登っている間は痛みは感じなかったが、下りはどうかな。

f:id:aw2q:20190609203335j:plain

入渓は11時と遅かったが、時計を見ると未だ12時半。山歩きとし

ては少々物足りなくもあるが、此処で終わりにしよう。お腹も空いた。

掬星台まで我慢しようかと思ったが、座ったら起き上がるのも一苦労。

f:id:aw2q:20190609203424j:plain

昼食は家族が作ってくれたサンドイッチ。大阪駅西口のパンデュース

バゲット。痛み止め代わりと言い訳しつつ、缶入りのハイボール

開ける。やたら添加物が多くて不味いが、山でなら飲めない事もない。

f:id:aw2q:20190609203405j:plain

樹木に囲まれて展望はないと思っていたが、長峰山の鞍部越しに和歌山

辺りが見えている。東側は芦屋浜も僅かに見える。酔い覚ましにボーと

してたら、ハイカーが3組も通過された。山羊戸渡の道も良くなる訳だ。

f:id:aw2q:20190610132254p:plain