まだ家族は夏風邪中。週間天気予報を見ると曇りの日が多い。日曜日
だが天気はよさそうなので山に行こう。先週の記事を書くのに、地形
図を見ていたら、西谷から山羊戸渡632ピークへ向かう支谷がある。
西谷の二俣の手前辺り、そんな所に左岸から谷が流れ込んでいたかな。
記憶にないが確かめてみよう。今日も山田堰堤上から入渓する。下る
途中で石車に乗り、バランスを取ろうとして、ギックリ腰を再発する。
大昔に溝の石蓋を持ち上げようとして発症して以来、2年に一度位に
くしゃみで、自転車のハンドルを引いて、空の段ボール箱を持とうと
してとか、色んなことでギックリ腰になって、大体一週間は治らない。
今は腰を下ろしたり屈んだりすると強く痛む。歩くのは支障無さそう。
多分明日はもっとひどくなる。六甲川と西谷の出合。金曜日には雨が
降ったが西谷の水量は意外に少ない。出合から入ってすぐに治山ダム。
西谷にある堰堤は全て兵庫県が作った治山ダム。それぞれに名前は無
い。どうやって管理しているのか聞いてみたい。右岸から越える所は、
山羊戸渡の一般路も近い。二人組のハイカーが登って行くのが見える。
すぐに3米弱の小滝。しっかりした巻き道が左岸にあるので、あえて
登る必要もないが、練習のつもりで取りついてみる。毎年シーズンの
初めは、フェルトシューズのフリクション具合も忘れてしまっている。
小滝を越えると倒木が谷を塞いでいた。河床の岩盤が露出し雰囲気の
良い所だったので残念。昨年の豪雨や台風の被害は、それほど甚大だ。
各所で倒木や土砂崩れが起きている。元に戻るに何年かかる事だろう。
次に現れるのは、丸い釜を持つ5米滝。水量が少なくても美しい姿を
保っている。水芯の左側にホールド多く、登るにつれて傾斜が緩やか
になるので見た目よりも登り易い。巻き道は右岸の濡れた岩場にある。
苔の生えた岩場の中を流れが広がる所。毎回来れば写真を撮っている
が、今日は印象が薄い。水量や光の差し具合では、もっときれいな所。
久しぶりの西谷遡行なので、やや説明がましい記事になってしまった。
岩溝状になった流れを遡行して行くと2番目の治山ダム。左岸から越
える。最近は相当の通行があるようで、踏跡がしっかりとしているし、
天端からの下りも石が積んであって、以前と比べると楽に越えられる。
いったん二俣まで進む。本流は右俣で、6米程の小滝がある。水量は
少なくて岩肌を濡らす程度。ガレを押し出す左俣は色々思い出がある。
行き過ぎているが、いつも小休止する場所で、久しぶりに来たかった。
さて此処からが本題。左岸を注視しながら下流に戻って行くと、大量
のガレが押し出されている所がある。此処が目的の支谷であろう。二
俣の手前というか2番目の治山ダム上。本流からは樹木に隠れている。
入口すぐが二俣で、大量のガレは左俣からだった。上部は崩落してい
るのではと思われる。右俣には黒光りした小滝が見えている。傾斜が
立っているように見えるがどうだろう。とにかく下まで行ってみよう。
近づいてみると意外に斜度は緩い。平滑に見えた滝身もスタンス多く
登って行けそうだ。ただ横断する蔓を払おうとしたら石が落ちてきた。
上方に見える岩がチェックストーンなのか、浮き岩なのかが心配な所。
下から見ると不安定そうだったが、どの岩も一応安定していた。ここ
まで左岸は険しい岩壁だが、右岸は比較的緩やかな斜面が続く。この
先で詰まる様な事があっても、右岸の尾根に逃げれるかと思っている。
また二俣がある。さっきと同じように左俣から大量のガレが押し出さ
れている。谷の大きさから考えれば、やはり上流で崩落しているので
はないかと思われる。ガレも新しくて昨年の豪雨で発生したのだろう。
右俣には2米ほどの小滝。申し訳程度に濡れている。写真中央の方形
の岩に手を掛けたら、ゴロっと剥離してしまった。脆い岩相かと思い
きや他所はそうでもない。崩れた後が適当なスタンスになって登れた。
小滝を越えると谷には土砂が詰まり、稜線も近いと感じられる。ここ
まで右岸はずっと険しい岩壁で、それに沿って登ってきた。予想では、
632ピークのやや東寄りの、下方に詰めあがるのではと思っている。
もはや谷とは言えない凹地となる。右側には既にスカイラインが見え
ているが、あえて左側の凹状の地形を追ってみる。急斜面だが適度に
湿った土砂に、キックステップの要領で蹴り込みながら登って行った。
凹地が斜面に消えても未練がましく左側へ斜上していく。余り意味の
ない動きだったが、できれば632ピークに直上したいと思ったから。
それも脆い岩場に突き当たったので諦めた。もう稜線に出てしまおう。
飛び出た所は予想通り632ピークの20米程手前。すぐに到着する。
座ろうとして腰の痛みに気づく。まず手をついてからでなければ腰を
おろせない。登っている間は痛みは感じなかったが、下りはどうかな。
入渓は11時と遅かったが、時計を見ると未だ12時半。山歩きとし
ては少々物足りなくもあるが、此処で終わりにしよう。お腹も空いた。
掬星台まで我慢しようかと思ったが、座ったら起き上がるのも一苦労。
昼食は家族が作ってくれたサンドイッチ。大阪駅西口のパンデュース
のバゲット。痛み止め代わりと言い訳しつつ、缶入りのハイボールも
開ける。やたら添加物が多くて不味いが、山でなら飲めない事もない。
樹木に囲まれて展望はないと思っていたが、長峰山の鞍部越しに和歌山
辺りが見えている。東側は芦屋浜も僅かに見える。酔い覚ましにボーと
してたら、ハイカーが3組も通過された。山羊戸渡の道も良くなる訳だ。