相変わらず何処に行こうか、目標を持てずにいる。力量との兼ね合い
で行ける所は限られてる。頼りの家族は夏風邪をひいてダウンしてい
るし、難しくなくて歩いていない所を脳内で検索して、どうにか計画。
阪神御影駅から16系統のバスで六甲ケーブル下まで乗車。転居前は
阪急六甲が起点だったので、六甲登山口の交差点から、六甲川沿いに
歩くことが多かったが、すっかり軟弱になってしまった。S字カーブ。
表六甲ドライブウェイ旧道を歩き、山田堰堤上で河原に降り、沢用の
足拵えに変える。水量は多くもなく少なくもなくといったところかな。
前方に見える扁平な巨岩は、コンクリートの塊。ある意味大きなゴミ。
滝とも呼べない段差を越えると滑床となる。一段目は去年7月の豪雨
の影響か、ゴーロが転がり砂が堆積していて驚く。だが二段目は僅か
に砂の堆積があるぐらいで、明るい滑床の様子を保っていて安堵する。
ほんの数十米の区間だが、六甲川では一番きれいな所だと思う。但し
照葉樹に覆われているので、晴れた日でないと川床まで陽光が届かず
平凡に思われてしまう。何故か上流に比べても水質も良いと思われる。
西谷の出合まで後少しの所で、右岸から支谷が流れ込む。今日はこの
谷の歩いていない左俣を詰めてみようと思う。大した変化も無さそう
で期待していない。一日二万歩をこなす為の、コース取りに過ぎない。
入渓するとすぐに小滝に突き当たる。中ほどでハングしており直登は
難しい。でも堡塁岩のちびっ子ハングに似た形状なので、人によって
は登れるかな。もちろん自分には無理なので大人しく左岸を巻き上る。
この付近はイノシシの多い所で、獣道もしっかりしている。滝の落口
と同じ高さまで上がってトラバースする。写真では斜面に見えている
がバンド状で普通に歩いて行ける。架線の部品か鉄骨が転がっている。
落口に出て上流を見上げると前回とどうも様子が違う。やはり昨年の
豪雨の影響なのか、ガレの押出や倒木があったり、見通しが効かない。
傾斜は緩いが川床の岩盤が露出し、歩き易い所だったのに残念な変化。
しばらくで二俣に突き当たる。この谷は過去に2度歩いているが、い
ずれも右俣。今日は左俣を詰めてみよう。どちらも長峰山の主稜線に
突きあがるが、左俣の方はかなり標高の低い所に出る分、短いだろう。
最初の内こそ苔むした岩盤が露出して、歩きやすいが長くは続かない。
それはそうと、谷に入ってから小さな羽虫にたかられている。蚊では
ないようだが、チクチク刺される。次回は蚊取り線香を持って来よう。
階段状の川床に大きめの浮き岩が乗っている。落石を起こすと自分の
足を潰しそうだ。まだまだ標高は低いのに笹薮があるのは何故だろう。
3年前に花を咲かせて枯れている。手掛かりにするとポキポキ折れる。
此の谷で唯一の彩。コアジサイが咲いていた。といっても数株でしか
ない。背後は六甲山の丁字が辻辺りだろうか、彼我の標高を考えると
半分ぐらい登ったかな。山田堰堤から天狗塚への標高差は300米弱。
やがて岩溝状に岩屑が詰まるようになる。徐々に傾斜も上がってきた。
フェルトシューズのままだが、とても歩き難い。でもスニーカーに履
き替えるのも面倒くさい。今日はジャガーシグマの方が良かったかも。
傾斜も増々上がり、藪も現れて歩き難い。この先に変化も期待できず、
やはり右俣の方が良いと結論が出てしまっている。予想通りだったが、
その分だけ気持ちも落ち込み、単調なアルバイトに嫌気がさしてきた。
再び枯れた笹薮が現れると主稜線も近い。。ふとスマホの万歩計アプ
リを見ると、まだ1267歩しか計測していない。新しく安物の機種
に変えたので感度が悪いのかと思うが、後日に節電機能が原因と判明。
主稜線に飛び出す。場所は伐採地から樹林帯に入った所。関電巡視路
分岐の手前辺り。天狗塚を経由して掬星台からロープウエイで下山し
よう。公式には閉鎖されている伯母野の登山口の様子はどんなだろう。
天狗塚では山ツツジが咲き始めていた。枯れた松が伐採され、日当り
が良くなったせいか勢いがある。今日の山行唯一の収穫かもしれない。
下山後は水道筋商店街、ミニトマト・ナス・香菜・大根を買って帰る。