2月18日は一日中晴れの予報、風も弱そうだ。そろそろ岡本公園の
梅が見頃になっているのではと思い、梅林からスタートするコースを
考えてみた。JR摂津本山駅から天上川に沿ってぶらぶら歩いていく。
入ってみると三分咲きぐらいかなって思ったけれど、西側の奥の方が
良く咲いていた。「梅まつり」は24日に開催なので、やはりその頃
が最盛期となりそうだ。単純に梅を見に来た人。大きなカメラで写真
を取りに来た人。我々と同じようにハイキングの起点としてきた人も。
一番観たかった枝垂れの白梅は、満開にはほど遠い。いろんな種類の
梅の木があるので一斉に満開にはならないが、その分長く楽しめよう。
梅林からは八幡神社を経て、八幡谷入口から山に入る。平日だけども
前後にハイカーの姿を見る。好天の予報に皆さん反応されたのだろう。
今日は時間的には余裕があるはず。八幡滝を見に寄ってみよう。登山道
から見るより実際は傾斜が緩く、右側壁は階段状で登れそう。見に来た
ついでに越えてしまう。家族は新しい靴を履いてるのでお試しの意味も。
滝を越えたはよいが、正面に八幡滝堰堤が立ちはだかる。登山道に戻ろう
としたが右岸は藪の多い急斜面で、戻るのに滝を登るより苦労した。ワイ
ワイ騒いでる上をハイカーが通って行かれて、ちょっと恥ずかしかったり。
打越峠への道から分かれ、八幡谷左岸の森林管理歩道に入る。杉の植林
に混ざり照葉樹も多い所。好きな林相ではないが、なぜか今日は爽やか。
やがて右岸からの支流が滝になって八幡谷に流れ込む。その手前で支流
に沿って枝道がある。そのまま進めば風吹岩近くへ出るようだが、そち
らには入らず、支流右岸に聳える尾根を西側から回り込んで登って行く。
杉林の中を杣道を拾って行くが、最後は踏跡もない急斜面を登るはめに
なった。やがて尾根に乗れば薄い踏跡がある。後は緩やかな尾根を辿る。
西側の谷から登ってくる道と合流すれば、踏跡も道と呼べる程の広さに
なった。2万5千図で見ると平坦ではないかと思うほどの緩やかな尾根。
尾根の傾斜が上がり、六甲山らしい風化した花崗岩が現れる様になれば、
最初の目標の展望岩も近い。時間はかかっているが疲れは感じていない。
お気に入りの展望岩に立つ家族。実際の高さは数メートルに過ぎないが、
東側の谷が切れ落ちて高度感がある。前方の稜線を越えれば横池がある。
やや寒々しい雰囲気の横池。池畔で昼食にしようかと思ったが止めて、
稜線上の岩場で休憩することにした。周囲にはハイカーの姿が幾つも。
尾根上に平坦な所を見つけて座り込む。家族は丸い岩に蹴りを入れて
いるが、もちろん動くはずもない。その丸い岩に立てば北側の展望も
広がる。六甲ガーデンテラス辺りの電波塔群や六甲枝垂。更に西側に
は摩耶山掬星台の電波塔群。学校林道の三本鉄塔も何とか判別できる。
昼食は家族の作った稲荷寿司。久しぶりにペースト状の味噌汁を百均
で買ってきた。山で食すとその塩辛さが意外に美味しく感じたりする。
食事してると、ブレザーにネクタイという制服姿の高校生二人が登っ
て来たり、ハイカーの話し声が聞こえたり遠い平日なのに結構賑やか。
無風快晴で暖かい。只春霞のような感じで市街の眺めはボヤけている。
高校生二人は風吹岩に向かって行った。我々も後を追うが、途中南側に
枝道が有ったので入ってみる。此処にも展望の良い岩場や小平地があり
休憩に適している。更に南に良く踏まれた道が続いているので、どこへ
行きつくのか気になって下ることにした。左側には樹幹越しに風吹岩が
見えている。岩の上で休憩している人が見えるぐらいだから指呼の間だ。
すぐに谷に下りつく。砂に埋もれた小堰堤がある。道なりに進むと下流か
らの道と合流し、緩やかな道を僅かに登ると、幅広い魚屋道に飛び出した。
これは良い道を知る事が出来た。と云うのもハムは風吹岩が好きではない。
さして展望も良くないわりに、いつ行っても人が多くて落ち着かない所だ。
今の道を使えば魚屋道から、風吹岩を経由せずダイレクトに横池に行ける。
魚屋道を下って行くが、このまま降りてしまっては面白くない。岡本への
分岐を過ぎた後、左手にスイッバックするような枝道に入る。気を付けて
いないと行き過ぎてしまう。何度か来ているが、少し進むと展望が広がる。
高圧線の真下になるので、関西電力によって伐採されている。今いる場所
でも展望は良いが、南側の岩場に上がってみる。見た目は易しそうだけど、
極めて風化が進んでいて、大きな岩塊が簡単に崩れてしまい気は抜けない。
それでも真上を高圧線が通っていることを除けば、ロックガーデンを望む
絶好の展望所。A懸ピークからB懸尾根。そして万物相まで一望に出来る。
展望を楽しんだ後は踏跡を追って下って行く。切り開かれているので藪に
悩まされることはないが、風化した砂礫の埋まる凹地で、何処が道なのか
分らないままズルズル下った。もしかすると左側の尾根に道があったかも。
下りついた谷には僅かに水流があった。恐らく芦屋地獄谷の上流だろう。
左岸に踏跡があるが下流に向かう。それを嫌って藪を分けて高みに上る。
しばらくすると何だか見覚えのある場所に出た。とてもよく踏まれている。
河原から10分足らずで着いたのはA懸ピークだ。喜んでよいのかどうか、
高座の滝に出るには地獄谷を下るか、中央尾根に登り返さないといけない。
ピークからは砂礫の道を東側に回り込んで下る。一箇所だけ段差があるが、
後はズルズル下って行くだけ。A懸ピークへは幾つもルートが出来ている。
せっかくだからA懸岩で遊んでいく。家族は初めて来たときフリーで上ま
で登ったとか云うが、今はもうそんな元気はない。少し登って下ってきた。
中央尾根の鉄塔まではA懸岩の下流から道があるが、そこは歩いたことが
あるので、一つ手前の谷筋から登ってみる。右の尾根に上がると藪が煩い。
だが10分程も登って行けば、いつの間にか踏跡が現れて、展望所に出た。
振り返るとA懸ピークが低く見える。岩山と云うよりも砂山と云う感じだ。
中央尾根の一般道に出て、少し下ると仁川連絡線三七鉄塔。後は下るだけ。
高座の滝まで下ってきた。標高も低く行程も短かったが、初めて歩く道が
幾つかあったので存外に楽しめた。2月半ばだというのに終始暖かな一日。
今日のBGM
かなり落ち込むことがあったんだけど、昨夜この動画を見て気が楽になり
山に行こうと思った。大いなる才能の無駄遣い。また落ち込んだら見よう。
ゲスなShape of You - Ed SheeranのShape of Youをゲスな日本語で歌ってみた