二泊三日の旅行の最終日、午前9時台のバスに乗らなければ、飛行機
に間に合わない。明るくなる前に歩き始め、高岩山(881m)に登
ろうと予定していたが、やや遠いので時間内に帰れるか不安になった。
そこで宿から近い、絹笠山(879m)に変更する。まずは白雲の池
キャンプ場進入路を進み、管理棟手前から道標に従って登山道に入る。
幅員1m半程の歩道が緩やかに登っていく。暗闇でも不安は感じない。
温泉街との標高差は200米程度だから、登山道というより散策路だ。
5時45分に宿を出て、薄明るくなる6時30分には山頂に到着した。
北西に橘湾から諫早市街。北側に多良岳(996m)の山塊が見える。
山頂広場に展望台があり、その階段に座り込んでコーヒーを飲み乍ら、
明るくなるのを待っていた。眼下に温泉街、その上に雲仙岳を一望だ。
左から国見岳、妙見岳、ひと際高い平成新山。右端にちょこんと野岳。
雲間に朝日が昇る。30分も飽きずに眺めていた。7時には下山開始。
白雲の池から登ってきたが、下りは温泉街に降りてみよう。時間的に
十分間に合いそうだ。此方の道も幅広く、古いがよく整備されている。
かつては湯治客の散策路だったのだろうか。急な所は一つも無かった。
温泉街側の登山口。雲仙の公園の共通点は何処も芝が貼られている事。
山頂もそうだったし、池之原園地も。そして綺麗に刈り込まれている。
宿に帰ったのは7時30分で少し早すぎた。入浴は9時から。部屋の
窓から、青い空と雲仙岳が見える。昨日の天気を思うと恨めしい気分。
朝風呂に入りスッキリして宿を出る。下りのバス停は高級旅館の塀に
組み込んだ造りとなっている。島原発のバスが定刻に来て少々慌てる。
帰りも諫早駅前で県営バスに乗換え長崎空港。大村市街と多良岳を望む。
空港から近い多良岳の登山も考えたが、照葉樹の山でやや魅力に欠けた。
帰りの便は10分遅れ程。ただピーチ航空の遅れて当然という態度には
毎回イライラする。背後は全日空のスターウォーズのラッピング飛行機。