摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶東谷 深谷第三堰堤上の右俣を遡行する

北海道旅行から帰ってきて10日以上過ぎた。疲れもあって、

外出せずにいたが、体が固まってしまいそうで山に行きたい。

だが此れというルートが思い浮かばない所に、コメント欄から

興味深い谷を教えて頂いた。渡りに船だ。早速行ってみよう。

東谷沿いの一般道を歩いて行く。水流は少なからず多からず。

湿気を含んだ風を、冷たく感じる。例年より気温が低いと思う。

深谷第二堰堤の上で小休止する。火曜日なのでロープウェイは

定休日のはずだが、メンテナンスの為か、ゴンドラが動いている。

行者小屋を過ぎて更に進み、深谷第三堰堤を左岸から越える。

この上で右手から流れる込む支谷が、今日の目標ということだ。

深谷第三堰堤上にその出合があった。教えて頂いた支谷は、

ロープウェイから、よく見えるが、藪が濃いと思い避けていた。

10時30分、出合で沢用の足拵えに替え支谷に入渓する。

いきなり岩壁が立ったV字状の谷で、嫌でも期待が高まる。

谷が屈曲すると10m程の小滝。傾斜は緩く階段状。此処

には古いトラロープがあるが、水流沿いに登る方が楽しい。

それぞれ小滝と呼ぶより、岩が露出したルンゼという感じ。

浮石はあるが、岩はしっかりしている。いわゆる御影石だ。

東谷本流の岩は、水流に磨かれて、ヌメヌメした感じだが、

この谷の岩は、苔の付着も少なくてフリクションも良く効く。

出合から100m程で谷は土砂に埋まる。初めてなので一応

フェルトシューズを持って来たが、ズック靴でも十分だったろう。

源流は土砂が抜けた崖状。ハムは早々に右岸の尾根に逃げ

るが、家族は最後まで詰めたいようだ。崖の上は斜面となる。

歩きやすい尾根には、踏跡があるような気もする。やがて

南からハッキリした道が上って来るので、これに乗り登る。

急斜面に太いクレモナロープが張ってある。行者小屋から

上って来る道だ。現在は、尾根道の方がよく歩かれている。

11時30分、神戸市の立てた「通行止め」看板の所に出た。

すぐ掬星台と摩耶史跡公園との分岐。今日は水平道を進む。

水平道を歩いていると、すぐ上にハイカーの姿。10mも

斜上すれば、掬星台から史跡公園に下る道に出てしまう。

史跡公園で昼食。それにしても楽しい谷だった。短いが堰堤が

無いのが嬉しい。東谷から掬星台への近道として利用できる。

今日は交通費を考え、三ノ宮での所用と組み合わせて来た。

青谷道から旧まや道へ入り下る。初めて見る変わったキノコ。

13時40分、工事が終わった雷聲寺に下山。時間的に早く

所用も無事済ます。今度から摩耶山に来る時はこうしよう。

この山行は、「長峰大好き」さんの情報を基に行いました。