今年は例年より雪が多いという。確かにスキー場の積雪情報では
滑走可能な所が多い。なので青春18切符の利用開始日を待って、
bigfootの普及活動に従事する事にした。訳ありでハム一人の参加。
普通電車を乗り継いで、湖西線回り8時39分新疋田駅着。本当は
もう少し遅い快速や新快速でも良かったが、通勤時間帯に掛るので
一番早い列車にした。今津駅辺りからは、田畑にも雪が残っている。
寂しい疋田の集落を抜けて、ドライブインしのはらまでは30分弱。
前半は村内を歩くが、後半は大型車の多い国道161号線を歩く。
路肩の狭い所では、両車線に大型車が交差すると危険を感じる。
ドライブインしのはらの駐車場南側に駄口コースの登山口がある。
ここで準備に30分も掛っている。兼用靴に履き直したり、ザックを
整えたりしたのだが。9:40出発。すぐに暑くなりジャケットを脱ぐ。
10:00最初の道標。案内図の広場という所だろう。この時点で
カメラのダイヤル式のモードが動き、シャータースピード固定で
写るようになっていた。愚かにも気づかずに写真を撮り続ける。
尾根に出た後は積雪の有る所と、雪が溶け土の露出した所が
交互に現れる。確かに前回より雪が多いが、時期も10日早い。
天気予報では、晴れのち夜になって曇りという予報だったのだが、
空には筋雲が現れ快晴とは言い難い。天気の動きが早いのかも。
実際には東側に、上谷山や白山かと思われる雪山が見えていた。
11:00 小ブナ平。シャッタースピードが遅すぎて真っ白に
写る。これから100回以上も、シャッターを切っているのに
ダイヤルのモードに気づいていない。早くもボケてきたよう。
小ブナ平からは細尾根が続く。雪庇は発達していない。雪が
少なくなると、東側の急斜面の積雪が切れて雪崩そうな所だ。
茶色い崩壊地が見える。その手前で90度北へ方向転換する。
11:30 崩壊地上。この辺りからは残雪の上に20センチ程
新雪が積っている。日が昇るにつれ雪が柔らかくなり、時折
踏み込むが、ワカンやスノーシューの必要は感じなかった。
12:15 インディアン平原。情けないことに、久しぶりに担ぐ
ザックの重さに途中何度か小休止する。足も何度か攣った。
運動不足だが、老化が最大の原因だろう。本当に情けない。
インディアン平原から岩籠山頂を望む。前回よりも藪が濃く
なっているようだ。余り下まで滑り込まない方が良いだろう。
インディアン平原の岩陰で、スーパーの半額惣菜パンで昼食。
5年前は此処でイグレックスプリュス+の半額パンを食べたが、
今年2月に不渡りを出し業務停止に陥っている。風が強くなる。
12:50 岩籠山の頂上。新しい山名碑が立っていた。そこに
ジャンスポーツのザックと、ビッグフットやストックを並べる。
どれも購入してから四半世紀経っている。よくもったものだ。
頂上から西側に野坂岳を望む。岩籠山頂上では東側の斜面を
短く4回滑っては登り返した。登り返す時に、雪面に残した己の
足跡を見て愕然とする。他の人の一歩分を二歩で歩いている。
最後に頂上南側のピークに登り、インディアン平原に滑り込む。
此処は前回雪が切れ笹が覗いていた所。今日はブッシュも無く
気持ち良く滑れた。山頂よりむしろ此方中心に滑ればよかった。
14:30 インディアン平原の岩場にデポした荷物を回収して
下りにかかる。怪しい雲が出て来た。北側に敦賀市街を望む。
ブナ林に滑り込み、その後のわずかな登りでまた足が攣った。
5分〜10分ほど安静にしていれば回復するが、治まらなかっ
たらどうしようと思う。コフラックの兼用靴も四半世紀前の物。
空がどんどん暗くなって、誤って固定したシャッタースピードに
あってきたようだ。崩壊地上まで滑り込み、標高差50米ほど
登り返すのでビッグフットをザックに付ける。荷物が重すぎる。
ビッグフットならブッシュの中も楽しく滑れる。この季節の岩籠山
は天気が良ければ、お爺さんが小学生の孫を連れ、長靴で登っ
て来るような山だ。春山に慣れず、装備が多すぎたかもしれない。
使わなかった物、ガスコンロ一式、予備バッテリー、食料多数。
アイゼンもこの季節なら必要なかった。もちろん非常用という
側面もあるが、荷物が多すぎ行動が遅くなるのも問題がある。
15:45 小ブナ平の少し下まで滑り込んだ。大岩の上までは
滑れないかと、しばらくビッグフットを履いていたが、樹木が
混んでいて上手く滑れない。すると何だかポツリと来た急ごう。
16:30 「ドライブインしのはら」まで下って来た時は本降り。
急いで片付けるが、それでもパッキングに30分掛っている。
朝より大型トラックの通行が多い。ドライバーにも申し訳ない。
雨に濡れて、すっかり可哀想な人になったハムだが、寂しい
疋田集落では誰にも会わず駅まで歩けた。17:00駅に到着。
17:59 米原回り新快速に乗車。山頂には登ったが敗北感。
遅い足。痙攣。ぎこちないシュプール。それに加えてカメラの
設定に失敗。帰りの列車で、ウィスキーを飲み一人落ち込む。
今日のBGM
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