摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

ロックガーデンから風吹岩へ登り会下山遺跡に下る

天候が安定しない。昨日はしぐれ模様で、今日は晴れるという

予報だったが、やっぱり曇り。どうせなら晴れた日に動きたい。

でも、家に引き籠ってるのが嫌になって、正午近くに家を出る。

ロックガーデンに行ってみようかと思う。30数年前に2・3度は

来たように思うが定かでない。当時、既に岩のゲレンデとしては、

価値を失っていて、初歩的なトレーニングの場所でしかなかった。

一応、高座の滝の写真もあげておく。周囲の雑多とした様子は

なんとも残念だ。昔からあったのだろうが、藤木久三のレリーフ

にも初めて気づく。休日には賑うだろうが、平日の今日は静か。

滝から西の小尾根を越え、地獄谷に下る。ここを遡行すると

ロックガーデンに至るという。左手から崩落したゲートロック

の岩塊が押し出してきている。土石流探知のワイヤーを潜る。

ガイド本に載っているくらいだから、簡単だろうと安易に

入渓したが、これが結構難しい。水心通しに行く方が易し

そうだが、今は濡れたくない。巻いてはみるが滑りそうだ。

巻き道は沢山ある。此の小滝も小さく巻く道や、大きく上段

まで巻く道。でも何れも踏跡程度、崩れている所もあったり、

一般道と思って入ったのが間違い。不安ではないが戸惑う。

堰堤に突き当たった所に、小さな私製道標がある。これが

素晴らしい。思わず見入ってしまった。ロックガーデンには

マーキングに関する報道もあったので、どうなってるのかと

思っていた。これまでの所、恐れていたほど汚れていない。

道標に従い支谷に入りA懸を目指す。あんな精巧な道標を

作られたのは、現役デザイナーかな、ガリ版世代だろうか。

支谷を詰めると、A懸らしき岩場に出合う。やはり記憶にない。

どこかで大きなハングを、A1で越える練習した覚えがあるが、

それはゲートロックだったのかな。いずれにしろ遠い昔のこと。

B懸尾根(たぶん)から、A懸ピークを振り返る。芦屋から

大阪方面の市街とのコントラストが目を引く。全体的には

小さな地形で箱庭的な景観。今まで来なかったのも道理。

砂山のような尾根を登って行けば、一般道に簡単に出ると

思いきや、これが迷路のようだ。尾根を進んで行くとすぐに

キレットに遮られ、何度も登り降り。まるで行場巡りのよう。

若かった頃なら、こんな所をハイクするのは時間の無駄と

思ったに違いない。成長することのない今は、暇つぶしに

歩くのも悪くない。季節外れのミツバツツジが咲いていた。

だが今日は、お腹が空いている。探索は次回にすることに

して、早く風吹岩へ行って食事したい。もう午後2時過ぎだ。

B懸尾根(たぶん)を登り切ると、中央稜の一般道に出合う。

午後2時半、風吹岩に到着。ところで読み方は「ふぶき岩」

ののか「かぜふき岩」なんだろうか。そんなことも知らない。

風吹岩の上で遅い昼食を済ます。東側には荒地山が望める。

こんな時間なのに、風吹岩の下を行き交うハイカーが数組も。

ゆっくり昼食を楽しんだら下山しよう。魚屋道を進み途中で

会下山遺跡へ下れば、元の阪急芦屋駅へ近い。イノシシに

注意喚起の看板。このイラスト、何とも秀逸。可愛くないよね。

そしたらお約束のイノシシ登場。比較的小柄だが人相は悪い。

先日來、この付近を歩いているが、猪にあったのは初めてだ。

獣道の様子を見ても、摩耶山の方が密生度は濃いように思う。

魚屋道というだけあって、無駄な上り下りもなく、緩やかに

高度を下げていく。落葉樹も多いし、間伐されて明るい林。

蛙岩の分岐に到着。名前から小さな岩かと思ってたが、

意外に大きい。もし家族がいたら喜んで上に登るだろう。

蛙岩から会下山遺跡への道に入る。伐採地からの荒地山。

交通費を使わずに遊ぶには、この付近を歩くしかないのだ

ろうな。摩耶山と比して、随分と遊び場が狭くなってしまった。



今日のBGM