摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

東狗牙嶺から鳳凰山(934m)・・・・・・ランタオ島・・・2016年11月3日

今回の旅行は、香港の方のブログやYouTubeを色々拝見して、

登る山を決めた。ランタオ島鳳凰山には既に2度登っている

のだが、海岸近くから狗牙嶺を経て登るコースに興味を持った。

MTR東涌駅から11番のバスに乗車。ところが4年前とバス停

の位置が、変わっていて少し探す。駅西側の道路を渡った所に

新しいターミナルができている。料金は平日なので11.8HKD。

30分程乗車して海沿いの水口村で下車。しばらく登山口を探し

村内をウロウロするが、中々見つからない。結局、バス道をかな

り戻った場所に、ランタウ・トレイルの案内板と道標を見つけた。

バス停は一つ前の水口村(東)で降りた方が良かった。そこから

も東に少し戻る。トレイルに入ると、そこは墓場で骨壺が両脇に

並んでいる。最近葬式があったのか、紙銭が沢山散乱していた。

墓場を抜けるとスッキリとした展望が広がった。これは良いな。

西狗牙嶺も中狗牙嶺も、長い樹林帯のアプローチをこなす必要

がある。それに比べて、ダイレクトに山に向かう感じが心地良い。

トレイルはやがて引水道沿いの舗装路となり東に向かっている。

引水道とは山に降った雨水を、一滴残らず集める為の集水路。

ランタウ・トレイルL102の標識のある所で、橋を渡り山に入る。

此処からは正式なトレイルではない。最初こそ踏跡程度だが、

道は段々良くなって行く。あまり不安に思うことはないだろう。

最初こそ展望の無い樹林帯だが、引水道から10分も登れば、

周囲の木々は低くなる。振り返れば、水口村の集落と水口湾。

朝の内こそ曇ってはいたが、青空が見えるようになって来た。

丈の低い山茶花が密生する。山茶花サザンカ)はツバキ科。

ところで狗牙嶺の標高は、539mと記されているブログが

多いが、そこは何処なんだろう。三角点も山名碑もないので、

未だに分かっていない。むしろ稜線自体の呼称かもしれない。

左に見えるのが中狗牙嶺と呼ばれる尾根。最近はこの間の

涸谷を遡行して、最後は急峻なガレを登り稜線に出るコース

をとる人もいる。YouTubeには動画が幾つかUPされている。

正面に見えるのがそのガレだが、今にも崩れそうで恐ろしい。

もっとも我々の歩いている東狗牙嶺は広い尾根で、のんびり

歩いて行ける。西狗牙嶺の細尾根に比べれば恐るに足りない。

中狗牙嶺との合流点に達した。なだらかな草原状で気持ち良い。

正面に鳳凰山を眺めつつ、広い草地に座り込んで小休止しよう。

東側に、大東山(869m)が大きく見える。標高こそ鳳凰山

(934m)よりも低いが、容量の多いな山で堂々としている。

しばらく休んだら先に進もう。左手に険しいピークが二つ重なっ

て見える。犬の牙の様に見えぬ事もない。名前の由来だろうか。

その牙の部分にかかると、ようやく岩が露出し急な登りになる。

二つの牙の間はキレットになり、急な岩場を下らねばならない。

階段状で難しくはないが、幅が狭く大きなザックだと怖いかも。

キレットを通過すると西狗牙嶺との合流点で狗牙嶺の最高所。

鳳凰山には2度登っているので、ここで折り返しても目的は

果たしたことになるが、鳳凰山は指呼の間で見過ごせない。

正面の大岩壁は閻王壁という恐ろしい名前。道は尾根沿い。

この登りが急峻。岩場はともかく、土が粘土質で降雨後は

滑りやすい。今日は乾いているので、難なく登って行けた。

振り返り、登ってきた東狗牙嶺を望む。三本のルートの中で

最もマイナーな道だが、アプローチが容易でスッキリ登れた。

4年前に此処を登った時は、心細い踏跡があるのみだった。

今回はハッキリした道になっている。余程登る人が増えたか。

平日の今日でさえ、数組のハイカーが、後ろから登って来る。

斬柴坳(810m)に到着。此処からは昂坪から登って来る

鳳凰徑という正式なトレイルを歩いて鳳凰山頂上に向かう。

斬柴坳からは稜線に石段が築かれている。最初に来た時は

ガスに包まれ視界が無かったのを思いだす。標高差は110m

あるだが、歩きやすいせいか、あっという間に山頂に到着した。

山頂には大きな三角点と山名板がある。3度目の登頂なので

感慨もない。ハイカーで賑う山頂を避け少し下った岩陰で休む。

北角の果物店で買った林檎4戸で10元。東涌駅のパン屋さん

で買ったパン2個。4年ぶりの香港はパン屋さんが増えていた。

林檎は北角に泊まっている間は、毎日買って山行食にしていた。

トレイルは東側に下って行く。最初に来た時に一度歩いている。

展望の良い道だが、やや冗長だった。なので西狗牙嶺を下ろう。

元の道を斬柴坳に向かって下って行く。右手には石壁水塘

が見える。堰堤の上がバス道で、その南端にバス停がある。

斬柴坳へ戻ってきた。イラストが秀逸。左側を回ると道がある。

鷲が翼を広げたような狗牙嶺。向かって左に伸びるのが登って

きた東狗牙嶺。右に伸びるのが、これから下っていく西狗牙嶺。

閻王壁を下った所で、名残りを惜しんで、鳳凰山を返り見る。

西狗牙嶺の下りにかかる。やはり他の2本の尾根より険しい。

この道も以前よりも、太く歩きよくなったように思う。初めて

登った時には、強風が吹くと谷底まで落ちそうな気さえした。

キレットの所で休んでいた三人組も下って来られた。狗牙嶺

だけ登って下られるよう。その方が良いかも。せっかくだか

らと鳳凰山まで足を延ばすのは、貧乏性な性格だからかな。

昂坪の大仏が見えた。この仏像は近くで見ると、それほど

大きくないが、実に色んな所から見える場所に立っている。

やはり険しさでは西狗牙嶺が群を抜く。アプローチの冗長

さを割り引いても、香港では屈指の魅力的なコースだろう。

山茶花の藪を分けて下る。此処で登って来た若いカップルと

すれ違い驚いた。空身な上にとても綺麗な街着だったからだ。

というのも此の道は、石壁水塘のかなり奥まった所に下る。

そこから自動車を駐車できる場所まで、1時間近くかかる。

それとも反対側なら駐車場まで近いのかな。西日がキツイ。

石壁郊遊徑というトレイルに下り着く。皮肉なことに懸崖

危険・切勿前進という看板が、登山口を示す道標となる。

取りつきから石壁郊遊徑を、一時間は歩かねばバス停には

着かない。その間は照葉樹の暗い森の中で何の興趣も無い。

夕方5時半過ぎに、石壁水塘の堰堤端に到着した。右手の

稜線に、昂坪の大仏がチョコンと見えている。何とか歩けた。

このバス停(石壁警崗)には、昂坪発と大澳発のバスが来る。

いずれも観光地で、2台のバスが満員で停まらずに通過した。

やっと3台目に乗車したが満席で、東涌まで立ったままだった。