摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶堰堤下から、支沢を遡行し山寺尾根に登る

4月24日の日曜日。昨夜から未明にかけては、雨が降った。

山も朝のうちは水蒸気に包まれていたが、午後からは晴れる

という。今日は家族が所用で不在。何処か簡単な所に行こう。

杣谷道を摩耶堰堤の下まで歩いてきた。堰堤下で右岸に渡渉し、

高巻き道に入る。この道に沿って、山寺尾根からの支沢がある。

とても分かり難い写真だが、支沢入口に外傾気味の小滝がある。

苔で滑り易そう。足拵えはスニーカーなので元より登る気はない。

左岸を巻こうと藪を分けていくと、また同じ、杣谷道に飛び出した。

その途端、頭上から二人のハイカーに「こんにちわ」と挨拶される。

吃驚させたのは申しわけないが、こちらも恥ずかしい。という訳で、

杣谷道が摩耶堰堤を高巻く途中から、滝の上にアプローチできる。

小滝の上で細かい支流が数本別れ、本流の水量は極めて少ない。

すぐに泥と岩の詰まった伏流となる。沢が岩に突き当って、S字に

屈曲する。此処はグラつく潅木を頼りに、2米程の段差をよじ登る。

この谷に多いのは、泥と苔と倒木。次の滝も全く取り付く気はせず、

右岸から巻き上がる。同じ杣谷でも、上流の支沢は変化に富むが、

中流の各支沢は、どれも単調なまま尾根に突き上げる傾向がある。

周囲の斜面から、常に土砂と倒木が供給され、傾斜が緩いことも

ああって、谷を埋め尽している。二・三の小滝も苔むして、登りたい

気にはならない。グサグサの土砂の上を、倒木を分けながら進む。

遠望すると、一直線に山寺尾根に突き上る沢なので、多少期待して

いたが、最後まで状況は変わら無かった。その上に、高度をさして

稼いでいない。振り返って樹幹越しに見る長峰山は、はるかに高い。

沢は斜面に消え、照葉樹の暗い森を淡々と登る。これも長かった。

山寺尾根に飛び出すが、中腹辺りだろう。げんなりして小休止。

此処からも長かった。元より好きではない道なので、なおさらだ。

この道が嫌いな原因。掬星台直下、残り300mの丸木階段の坂。

ヘロヘロになって、登り着いた掬星台では、アウトドアショップの

展示会が開かれていた。入場料は1000円要るらしいが、相応の

割引券がついていたりと、買物する人は損ではないよう。でもね・・。

こんな値段のテントを売って、アウトドアショップの経営が成り

立つなら、日本が不景気だなんて嘘だね。ちなみに、ハムの

は、20数年前にREIの通販で買った物。80ドルぐらいだった。

掬星台に居場所がないので、天国ベンチまで行って昼食にしよう。

ツツジが残されて、間伐された。個々の花は小さくキレイでないが、

解くまで見通せるので、薄紫の花が重なって、それなりの雰囲気。