摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

大阪・街歩き

3月6日の日曜日、天気予報は曇りのち雨。なら摩耶山には行かず、

貯まった用事を済ませよう。野田阪神、心斎橋、北梅田にそれぞれ

些事がある。地下鉄代を掛けるほどの用事ではない。歩いて回ろう。

JR塚本駅で下車して、淀川大橋を渡る。その昔に、揚子江中流

(宜昌〜万県)を旅したことがあるが、流量(深さ)は知らぬが、川幅は

此処の方が広い。大河を期待していて、拍子抜けしたことを思いだす。

野田阪神で用事を済ませ、新なにわ筋を進む。中之島の南端に渡る

上船津橋手前に、安い自販機があった。噂に聞く、(株)大阪地卵だ。

10円自販機が2台あるが、全て売切れ。30円のジュースを1本買う。

上船津橋から中之島のビル群。渡った所は江戸堀でマンションが多い。

ここらで靭公園に抜ければ土地勘もあったのだが、そのまま阿波座

中国領事館前を通りすぎ、長堀通でも、右折せずに行き過ぎてしまう。

汐見橋で道頓堀を、渡るが気づいていない。この辺りで東西南北が

分から無くなった。左折し西に向かっているつもりが、なんばHatch

を見て、また右折する。南堀江から、アメリカ村を抜けて心斎橋へ。

目的地より大分南に下っていたので、心斎橋商店街を数ブロック歩く。

やはり、中国人観光客が多いが、西欧人の旅行者の姿も少なくない。

政情不安な国が多い中、安全な旅行先として選ばれているのだろう。

用事を済ませ人の多い心斎橋筋を避けて、一筋東側の丼池通りを

北上する。久しぶりで、新しいビルや店があって、飽きることはない。

話していないが、実は此の通りに、家族にぜひ見せたい建物がある。

南北に1ブロックを占める大きな木造家屋。近くには適塾後の町屋

が保存されているが、その数倍の大きさ。地価の高い大阪中心部

で残っていること自体驚きだが、その上現在も現役で使われている。

大阪市立愛珠幼稚園。最近は一般公開されてないので、あまり知

られていないらしく、かつて西区で勤めていた家族も知らなかった。

残念ながら耐震工事中でフェンスで囲まれていた。幼稚園も一時、

開平小学校で仮運営中とのことだが、内部も改装されているよう

なので、まだまだ幼稚園として使わる。ここからは淀屋橋も近い。

淀屋橋を渡ると日本銀行大阪支店。この橋の上で、倒産品という

カバンを売っていたオジサンがいたが、そういう人を見かけなくな

って久しいな。京阪電車で通っていた家族も、全く知らないという。

大阪駅前ビルの手前で地下に入る。ずいぶんと景色は変わったが、

足立宝石店のビルはそのまま。田舎でテレビCMを見ていて、立派

な建物と信じていたが、実際に見ると、その薄っぺらに驚いたもの。

最後の用事は、大阪駅北側のグランフロント。薄暗く陰気な建物で、

好きにはなれない。この日はとても人出が多かった。人ごみに酔う。

用事を済ませたら、すぐ帰ろう。4時間程の歩行だが山より疲れた。