この日は今回の旅の最終日。午後2時55分のピーチエアーで関空に帰る。
午前中に、今年、世界遺産に登録された「南漢山城」を歩いてみようと思う。
有名な場所だが、登山というより、散策コースだと思っていたので、初訪問。
地下鉄8号線の山城(サンソン)駅から、52番か9番バスで、終点で下車。
終点のロータリーは、実に広々とした所。食堂が多くあるというので、もっと
ゴチャゴチャした所だと思ってた。だが案内図も見当たらず、どっちに行こう。
とりあえず北門に向かう。食堂というより料亭というような建物が立ち並ぶ。
かなり大きな食堂もあるので、ソウルから食事の為だけに来る人もいそうだ。
10分も歩かずに北門に到着。短い西回り半周にするか、標高の高い東回り
半周にするか此処で決めよう。遠望した東側は、やはり穏やかな山容。なら、
時間的に短く見処も多そうな、西回りコースで良いだろう。コースタイム80分。
北門の上にあったベンチで、パリスバゲットのコグマパンで簡単に朝食を済ます。
門の下に広い舗装路もあるが、城壁に沿って道がついているので、此方を行こう。
この城壁は、復元されたものだろうが、往時の雰囲気を感じさせるには十分だ。
家族は分かり易い人で、気持ち良い道を歩いていると、どんどん足が速くなる。
上機嫌な証拠。逆に気持ち良い所は、ゆっくり楽しみたいハムは遅れてしまう。
連珠峰(467m)に到着、本日の最高所ではなかろうか。この地図によると、
今日歩くコースは、南漢山城全周の四分の一位のよう。南門までもまだまだ。
連珠峰の瓮城。主城郭から外に伸びた小さな城郭。敵軍を横から攻撃したり、
望楼や烽火台を兼ねたものらしい。好展望が得られそうなので寄ってみよう。
下部の銃眼から高層ビル群を望む。山腹は急なので防御壁となるのだろう。
主城郭に戻る。城壁沿いには樹木が少ないので、諸所で好展望が得られる。
韓国の山城は、最近に修復されたものが多くて、やや興趣にかけるのだが、
この南漢山城は年月を経て、昔日を思い起こすに十分な風格が感じられる。
昨日の雨のせいか、まだ朝靄が明けきれていない。やや蒸し暑くさえある。
現存するのは西将台。西回りコースでは主な見所なので、一応寄っておく。
西将台からもアップダウンきつく、散策コース等と考えたことを反省する。
ようやく南門に着いた。コースタイムの80分を、少々オーバーして90分。
コースタイム2時間の東回りにせずに良かった。飛行機に乗り遅れたかも。
南門から舗装路を歩きバス道へ。ロータリーには戻らず此処でバスを待つ。
しばらく待つと52番バスがやってきた。3か所程のバス停で山城駅に到着。
思ったより雰囲気の良い所だ。いつか季節を変えて東回りも歩いてみたい。