摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

ツツジ咲く寒谷北尾根を登る・・・・(摩耶山南面・薮尾根の季節 39)

4月26日の土曜日。週間天気予報では曇りだったが、外れたようで快晴だ。

気温もかなり上がりそうなので、半そでシャツ1枚の上にジャケットを羽織る。

護国神社回り。境内の桜はすっかり散り、小さな実をつけている。それを見て、

家族は「食べれないのかな。」とか言っている。摩耶山の上には夏のような雲。

長峰坂を登り杣谷に入る。新緑が色濃くなってきた。堰堤工事のケーブルが、

開通したようで空の搬器が、カラカラと音を立て通る。それにしてもハイカーが

歩いていない。飛び石連休で遠方へ行く人が多いのかな。寒谷北尾根を望む。

一旦、木の袋谷の出合まで登り、対岸の段丘の藪の中を寒谷北尾根へ向う。

古い道跡に入って行きがちだが、ルンゼ状の谷を渡る所で、岩が非常に脆い。

大きな塊で剥離するので極めて危険だ。10米程下の薄い踏跡を辿って行こう。

寒谷北尾根に乗ると、さっそくミツバツツジが迎えてくれるが、雨に打たれたか、

花弁萎縮したり茶色に変色したりしている。今日はそれほど期待せずに歩こう。

今年は、馬酔木の花を本当に良く目にする。地味な花で例年なら気が付かない

ことも多い。よほどの当たり年かも知れない、この花は、枯れた枝に咲いている。

ウンゼンシロバナツツジも元気だ。この尾根にこんなに沢山の株があったかな。

今日はすごく乾燥している。松の落ち葉が積もった所は、とても滑りやすい。

中段のプラトー辺りまで、本当にウンゼンツツジが多い。勢力範囲を広げて

いるのかもしれない。一方ミツバツツジは、しおれた物が多く、やや影が薄い。

中段の岩場の通過。おおむね岩は固いが、右端の岩は剥離しかけている。

この岩を越えると、ガリーに土が詰まった急斜面。立木は枯れた物もある。

ガリーを抜けると右手に、休憩によい大岩がある。また、左手(南)に渡ると、

大きな展望が得られる。ただし、大きな浮き岩を越えて行くので注意が必要。

岩場を越えるとしばらくは樹林の中だが、やがて周囲の木々の背が低くなり、

大きな岩が積み重なった所が出てくる。どんどん高度が上がるので楽しい所。

標高が上がったので、開花の遅いミツバツツジが残っている。それなりにキレイ。

岩場に咲くツツジ。松との組み合わせが、日本庭園みたいと言えなくもない。

木の袋尾根を遠望すると、先週の日曜に昼食休憩した、展望岩が見えている。

天狗塚から杣谷峠への稜線を望む。実際に歩くとアップダウンがきついが・・。

この尾根から見ると、わりと平坦に見えるのはなぜだろう。六甲線の高圧線。

道の傾斜が落ちると、いわば肩の部分に至る。ミツバツツジの群落がある。

既に若葉が萌え出て、例年ほどではないが、奥行きのある風景でキレイだ。

道も両脇からのツツジに覆われている。先週だったらもっと良かっただろう。

全体的に、花はしおれ始めていて、先週の木の袋尾根のような美しさはない。

ここでも馬酔木の花が勢いよく咲いている。こんなに花期が長かったのかな。

これだけ沢山あれば、中には今日咲いたばかりのような、キレイな花もある。

家族が何処かへ行ってしまった。やはりキレイな花を探して、道を外れている。

しばらくは花を眺めていよう。摩耶山ミツバツツジは、今年は見納めだろう。