薄暗い早朝に、清涼里駅の現代コアアパート前で、165番バスに乗る。
他にも天摩山行のバスはあるが、165番しかバス停が分からなかった。
それがちょっと失敗。一般市内バスで、色んな所を回って2時間も掛った。
スキー場もあるというので、どんな山奥だろうと思ったが、新興住宅街だ。
終点ではないが、修眞寺(スジンサ)前で下車。此処でバスは下って行く。
手元のガイドブックから、スキー場上の尾根を下ろうと思っていたのだが、
この図には記されて無い。道はあっても通る人は少ないだろう。計画変更。
案内図の左手から登って、右手に下る事になりそう。まあ何とかなるだろう。
最初は、凍り付いた林道を歩いて行く。正面に見えているのが天摩山かな。
林道から道標に従って、谷筋に入る。雪は少なく、水流は凍っていない。
また林道に出てきた。この辺りでやっと朝日が昇り、すごく明るくなった。
林道の終点には、可愛らしい山小屋風のトイレ。ちゃんと紙も置いてある。
林道から山道に入る所には、禁止事項の幕が張ってあった。懲役3年以下、
又は、罰金3000万W。とのことだが、実際に韓国の人は、良く守っている。
植物採集や、自転車の進入、ペットの同伴、小道への進入も禁じれている。
山道に入ると急になり、階段道もあるが、雪は少なく普通に歩いて行ける。
韓国の山の魅力。林相の美しさもその一つ。冬でも純林の中を歩くのは楽しい。
標高が上がると雪が増え、道は凍り付いているが、まだアイゼンはしていない。
尾根道から少し離れた岩場の上、ベンチが置かれていた。何とも絶景の場所。
此処で三角キムパブを一つづつ食べて小休止。ついでに軽アイゼンを装着する。
ベンチからの眺め。左にスターヒルズスキー場。中央辺りが南楊州市街だろうか。
ベンチからはアイゼンを効かせて、凍り付いた道を登って行く。山頂は近そうだ。
天摩山の頂上に到着。山頂には人が多くて、山名碑の写真は最後まで撮れない。
頂上は狭く、少し下った岩場の上で食事する人達が多い。我々も少し離れた所で、
昨日のパンの残りと、インスタントコーヒーで昼食休憩。風も無く日も差して穏やか。
北東に下る道も面白そうだが、帰りの交通が不案内なので、町に近い南東へ下る。
登って来た道を少し戻り、南東に延びる尾根筋を、磨石(マソッ)市街を目指す。
下って行くと尾根筋の雪が溶けている。去年では考えられない暖かさといえる。
右手にスキー場。リフト券は高いと聞くが、滑っている人が沢山見えている。
天摩山を振り返る。穏やかな山容に、穏やかな天気。こんな日も悪くない。
ベンチのある鞍部からは階段道。緩やかで良い道を、のんびりと下って行く。
水汲み場を過ぎ、さらに下ると、ストーブの煙を煙突から出している小屋。
登山客向けの居酒屋。マッコルリや焼酎に、パジョン等の酒のあてをだす。
天摩山の管理事務所に下る。駐車している車も多い。こちらが表玄関かな。
磨石の市街まで歩いて下り、1330番の座席バスに乗る。車窓から見る
天摩山は意外に、秀麗な山容だ。帰りのバスは1時間程で回基へ着いた。