摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

ムベの実を探しに天望尾根を登る。

今日は朝から晴れそうな天気予報だったが、実際は昼まで曇り空。

12時過ぎに家を出る。昨日までの雨で、空気もじっとり湿っている。

土砂崩れで、休業中の六甲ケーブルを横目に、表六甲ドライブウェイ

新道に入る。左側通行になるが谷側を通った方が、視認性が良いだろう。

ドライブウェイが90度に曲が、り六甲川に沿うようになると、左側の

落石防止のフェンスに隙間がある。此処が天望尾根の入り口である。

取付きは岩場だが、上には高圧鉄塔があって、関電の巡視路である。

すでに標高は300米近くある。少し登れば神戸港の展望が広がる。

左手は六甲川の深く険しい谷となる。新六甲大橋に陽が当たっている。

去年は11月5日に登って、ムベの実を採集した。ところが今年は、

天望山の鉄塔付近を探しても、全く見当たらず、殻だけ落ちている。

山野草に興味は余りないが、道傍に随分しっかりした花が咲いている。

巡視路を直進しても、またドライブウェイに下る。この三つの標柱の

ある場所が天望尾根の入り口である。やや笹が濃くなっているようだ。

途中の植林帯では間伐が行われていた。切り株の上にムベの実の殻。

落ちてから1週間は立っているだろう。もちろん中身は空になっている。

ひとしきり登ると分岐点。アイスロードへ下る道が本来の登山道だ。

分岐を分けると道が良くなって、六甲山らしく笹が繁るようになる。

たまさかに日が当たって輝く笹。だが天気は、まだまだどんよりだ。

天望尾根の上部では、左側の樹幹越しに、堡塁岩が見える所がある。

六甲ケーブルの山頂駅舎の下をトラバースする。笹が被さっているが、

左側が切れ落ちているし、障害となる岩もあるので注意して通行する。

登りつくのはケーブル山頂駅のバス乗り場。右手のフェンスの切れ目。

登って来た天望尾根。ムベの実は無かったが、蜘蛛の巣も無かった。