羗山から霊會山との鞍部まで下ってきた。幾つかのトレイルが交錯して、
道標が沢山ある。ここで切り上げ大澳へ下るのも悪い選択ではないと思う。
ランタオ・トレイルは霊會山に向かって登っていくが、結局はUターンをして、
この鞍部の下の道に合するからだ。山登りとしてはやや迂遠で面白くない。
霊會山へも同じような雰囲気の道が続く。夏なら暑さで参ってしまうだろう。
いや今日も日差しが強く、かなり暑いのだが、風があるので救われている。
木が少し生えてる所にきた。草原ばかり歩いてると、こんな風景が好ましい。
この山も山頂に近づくと、緩やかな高原状となる。眠たくなるほど緩慢さだ。
霊會山の山頂に到着。ここにも山名板がある。南側に海が広く開ける。
振り返れば鳳凰山や大東山は。いつまでも大きいが観音山は、すごく小さい。
霊會山からトレイルは西に向かう。正面には深坑瀝(430m)という山。
深坑瀝へ登る道も見えるが、ランタオ・トレイルは鞍部から大澳へ下る。
萬丈布という滝を経由する道が工事中とのことで、西へ下り小さな橋を、
渡って対岸をまた登りなおす。標高差は少ないが、ちょっと嫌になる所。
萬丈布の近くの慈興寺が遠くに見える。その上の稜線は今日歩いて来た道。
つまり霊會山から、大きくUターンして来た訳。ちょっと登山としてはどうかな。
道を牛が塞いでいる。摩耶山のイノシシは逃げるけど、牛は人を見ても、
全く動こうとしないから、香港の山で牛に出会う確立の方がはるかに高い。
ようやく萬丈布から下ってくるコンクリ舗装の道に出た。天場もあるみたい。
複雑な地形で、どこをどう歩いているものか。とにかく道標に従って行く。
やがて道が林道状に広くなる所に、梧園というお金持ちの別荘跡がある。
以前は美しい所で公開されていたそうだが、現在は荒廃してしまっている。
しばらく広い道を下るが、地道が大澳に向かっているようなので脇道へ、
山腹をトラバースする辺りで、鳳凰山が大きく見える。赤いのは観音寺。
今日の前半歩いた稜線が見えている。スタートの標高が高く高原漫歩だね。
今度は体長10センチ位の大きな蜘蛛が道を塞いでいる。摩耶山では、
見ないサイズだ。ここは敬意を表して、巣の下をくぐって通り抜けた。
ようやく大澳の町が見えてきた。道もしっかり下るようになってきた。
着いたのは大澳の町から1km程南側の集落。バナナの葉が南方風景。
かなり疲れていたので大澳見物もせずに、東涌行きのバスの列に並ぶ。
増発していて、1台分待っただけで乗車することができた。
石壁水塘へ下る道では、バスの車窓から狗牙嶺の険しい尾根筋が印象的。