今回の旅行では、聞慶市に連泊して、主屹山と鳥嶺山に登るつもりだったが、
鳥嶺山が5月15日まで登山禁止だったので、すっかり予定が狂ってしまった。
そこで黄腸山(ファンジャンサン)へと思うが、バスの時刻や乗車地が分らない。
朝6時に聞慶温泉の宿を出て、聞慶バスターミナルに行くが、まだ閉っていた。
30分ほど待ったが、市内中心地の店村に行く市内バスも通らない。宿で貰った
聞慶市の観光地図を見てると、此処からでもタクシーを使えば登山口へ行けそう。
タクシー代を惜しむより、今日の快晴を大事にしよう。観光地図を指差して乗車。
運転手のアジョシもやや迷っていたが、何とか登山口に到着。運賃30000W也。
韓国の山にしては寂しいアンサンダリ登山口。ロープが張ってあるのを乗り越えた。
何かハングルで書いてあったのだが読めない。ただ4月28日という日付があった。
28日まで登山禁止だったけど、ロープを取り忘れてるんじゃないかと勝手な解釈。
下の村で道を聞いたアジョシも、「真っ直ぐ行け」とだけ言ってたし、登って行こう。
谷沿いの道は細く、やや心許無かったけれど、峠に出ると黄腸山への道標があった。
峠からは潅木の繁る岩交じりの細尾根を登る。少し抜けた所からアンサンダリの村。
樹林の中には、ツツジがフワフワした感じで咲いている。
登るにつれ、岩場が多くなってきた。
主稜線に乗った所に大きな展望岩場がある。西側に遠く昨日登った主屹山が見える。
南側に伸びる主稜線上の岩峰。これが黄腸山の山頂だろうか。思ったよりも地味だ。
そんなことを思いつつ、稜線の道を山頂直下まで登ると、行く手を岩壁に遮られる。
昨日に続いて今日も腕力のいる山登りだ。岩場の上で東側に見えるのは道楽山かな。
稜線は東側も西側もスッパリ切れ落ちている。ロープを頼りにトラバースして行く。
家族はスイスイ行ってしまうが、臆病なハムは、恐々としながら何とか通り抜ける。
抜けた先は稜線の細尾根。鮮やかなツツジが咲いていた。
ようやく黄腸山の山頂に到着した。我々が登って来た道に看板が立っている。
国立公園事務所が立てたもので、日本語でも「たちいりきんし」と書いてある。
看板には地図もあるのだが、区間が何処から何処までなのか、よく分からない。
この時点でも、登って来た道だけが、入山禁止だったのかも・・・と思っていた。