摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

雲岳山(937m)前編・・・・・・2012年5月7日・・・京畿道・抱川市

雲岳山(ウナクサン)は遠かった。ガイドブック通り、東ソウルバスターミナルから

抱川へ。が、登山口(花峴)へのバス停が見つからない。ガイドブックを読み直すと、

バスは一東(イルドン)から。同じ抱川市内といっても、ずいぶん離れた場所だった。

ただ抱川からも、日に数本だけ一東経由で花峴を通るバスがあった。10時まで待つ。

花峴で下車したが、案内の看板も無い。たぶんあっちだろうと南に向かって歩くて行く。

高速道路に平行する車道をかなり歩き、トンネルを潜り山側に出た所でウンジュ寺。

ようやく登山口だ。新村の宿を出たのが午前5時半。それから5時間半もかかった。

寺脇の林道を登って行くが、どうも怪しい。本当の登山口はもう少し先だったみたい。

それでも、しばらくで正式な登山道と合流し、ゆるやかな松の林の中を登って行く。

東屋があって一休み。雲岳山を見上げると、巨大なスラブ滝の流れが光って見える。

それ以外は緑に覆われて、なんだか平凡な山に見える。遅くなった時間が気になる。

尾根をそのまま登って行く登山道と別れ、巨大のスラブ滝の下へ回り込む道がある。

元の登山道に戻らなくとも、滝の上へに向う道があったので、そのまま登って行く。

見事な一枚岩のすぐ脇を登って行く。日本では屋久島ぐらいにしか見られない規模。

落ち口まで登って来た。標識に「虹瀑」と書いてある。思ったより可愛い名前だな。

此処からは尾根筋へ登ると、元の登山道と合流する。新緑の中、岩道を歩いて行く。

下から見る限りは、緑に覆われた平凡な山だったのに、かなりスゴイ岩山だ。

韓国名物の木製階段が現われる。新しくて歩幅も適正・均等だし歩きやすい階段。

岩場の階段というと、どうしても岩の切れ目や、ルンゼにに設置されやすいが、

この階段は岩場のリッジを、回り込むように設置されている。爽快な気分になる。

階段を登りきり尾根に出ると展望所がある。谷を挟んで対岸の岩稜が素晴らしい。

そこからは緩やかな樹林の稜線歩き。鞍部に道標があった。どちらも頂上をさすが、

右の標識は0.14km。左の標識は250mと書いてある。どっちが正しいんだろう。

雲岳山の西峰へ登って来た。この山には東峰もある。どちらを頂上とするかによって、

距離表示も変わるということかも。なんだか最近造成工事をしたような荒れた雰囲気。

少し離れたところに展望岩場があり、ベンチも設置されている。ここから東峰が望める。

西峰から東峰に向う登山道脇に横断幕がある。「雲岳山頂上・・・」までは読めるが、

その後は解らない。山頂の整備事業の完成記念ということだろうか。しかしながら、

自然林を伐採して、園芸種のツツジが植えてあったのは興醒めだ。東峰に急ごう。