摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

屏風山・黄嶺(640m)・八仙嶺(590m)・・・・・・新界・・・2010年12月28日

地下鉄 粉嶺駅で下車し、構内の案内図に従い、C出口前のミニバス乗り場に行く。

緑のミニバス52Bに乗車。鶴藪圍(村)手前で下車する。ミニバスは、右に曲がって、

鶴藪圍に入っていくが、屏風山へは太い道路を直進する。キャンプ場や公園事務所を過ぎ、

さらに進むと、ダムの堰堤に辿り着く。展望の良さそうな屏風山を仰ぎ見る。

バーベキュー場を過ぎると、屏風山登山口だ。ウィルソン・トレイルの案内板がある。

途中、警察官か公園レンジャーが訓練している。上司の命令に「ハイ」「ハイ」と答る。

日本語の「はい」は広東語なんだな。幕末に香港で軍事訓練を受けた薩摩藩士らが、

明治になって簡潔な軍事用語として定着させ、徴兵帰りの人達が全国に広めたらしい。

道は最初こそ、広葉樹林の中を行くが、すぐに潅木帯となり、展望が開ける。

日差しがきつい。香港の冬の山登りに必要なもの・・・・防寒具と日焼け止め。

潅木と草原と岩。姫路の桶居山の山頂付近の景色に良く似ている。

道はやがて、緩やかな高原をゆく。案内図ではこの辺りを屏風山というらしい。

今日は平日で、登山者にはまだ会わない。静かな山歩きを楽しんでいる。

優美な姿の黄嶺が、大きくなる。樹木が無いことで、かえって雄大に見えるのか。

黄嶺の南斜面はスッパリ切れ落ちている。この一帯の、山並みを屏風山と呼ぶようだ。

黄嶺の山頂から、南側の吐露港の眺め。今日の昼食はスパム缶とウィート食パン。

北側には、沙頭角海の向こう、スモッグの下に中国本土の沙頭角のビル群の展望。

手前の白い花は山茶花かな。中国語ではツバキ科の樹木はすべてサザンカらしい。

黄嶺からは、歩きやすい道をどんどん下り、八仙嶺へ緩やかに登り返す。

振り返ると、黄嶺の西面が見える。標高640mとは思えない優美な山容だ。

八仙嶺はわずかな登り下りを繰り返す、八つの連嶺だが、一つ一つは小さく。

どうも名前負けしてるな。写真は海へ飛び込むような果老峰(543m)かな。

八仙嶺の西端、仙姑峰。一峰づつ山名表示板があるが、どうでもいいな。

赤門海峡の向こうに、昨日登ったシャープピークが見える。

仙姑峰からは、一旦北側に下り、新娘潭路への分岐で、南へ折り返し大美督へ下る。

要所には公設標識があり、迷うことは無い。船湾淡水湖の向こうには馬鞍山と牛押山。

吐露港へ下る稜線が見事だ。西貢から直接登って、この稜線を下ってみたいな。

大美督の道路端の池に映る八仙嶺。個々のピークは小さな登り返しに過ぎない。

まだ午後3時前。ライオンロックに夕焼けを見に行くため、バス停に急ごう。