地下鉄 粉嶺駅で下車し、構内の案内図に従い、C出口前のミニバス乗り場に行く。
緑のミニバス52Bに乗車。鶴藪圍(村)手前で下車する。ミニバスは、右に曲がって、
鶴藪圍に入っていくが、屏風山へは太い道路を直進する。キャンプ場や公園事務所を過ぎ、
さらに進むと、ダムの堰堤に辿り着く。展望の良さそうな屏風山を仰ぎ見る。
バーベキュー場を過ぎると、屏風山登山口だ。ウィルソン・トレイルの案内板がある。
途中、警察官か公園レンジャーが訓練している。上司の命令に「ハイ」「ハイ」と答る。
日本語の「はい」は広東語なんだな。幕末に香港で軍事訓練を受けた薩摩藩士らが、
明治になって簡潔な軍事用語として定着させ、徴兵帰りの人達が全国に広めたらしい。
道は最初こそ、広葉樹林の中を行くが、すぐに潅木帯となり、展望が開ける。
日差しがきつい。香港の冬の山登りに必要なもの・・・・防寒具と日焼け止め。
潅木と草原と岩。姫路の桶居山の山頂付近の景色に良く似ている。
道はやがて、緩やかな高原をゆく。案内図ではこの辺りを屏風山というらしい。
今日は平日で、登山者にはまだ会わない。静かな山歩きを楽しんでいる。
優美な姿の黄嶺が、大きくなる。樹木が無いことで、かえって雄大に見えるのか。
黄嶺の南斜面はスッパリ切れ落ちている。この一帯の、山並みを屏風山と呼ぶようだ。
黄嶺の山頂から、南側の吐露港の眺め。今日の昼食はスパム缶とウィート食パン。
北側には、沙頭角海の向こう、スモッグの下に中国本土の沙頭角のビル群の展望。
手前の白い花は山茶花かな。中国語ではツバキ科の樹木はすべてサザンカらしい。
黄嶺からは、歩きやすい道をどんどん下り、八仙嶺へ緩やかに登り返す。
振り返ると、黄嶺の西面が見える。標高640mとは思えない優美な山容だ。
八仙嶺はわずかな登り下りを繰り返す、八つの連嶺だが、一つ一つは小さく。
どうも名前負けしてるな。写真は海へ飛び込むような果老峰(543m)かな。
八仙嶺の西端、仙姑峰。一峰づつ山名表示板があるが、どうでもいいな。
赤門海峡の向こうに、昨日登ったシャープピークが見える。
仙姑峰からは、一旦北側に下り、新娘潭路への分岐で、南へ折り返し大美督へ下る。
要所には公設標識があり、迷うことは無い。船湾淡水湖の向こうには馬鞍山と牛押山。
吐露港へ下る稜線が見事だ。西貢から直接登って、この稜線を下ってみたいな。
大美督の道路端の池に映る八仙嶺。個々のピークは小さな登り返しに過ぎない。
まだ午後3時前。ライオンロックに夕焼けを見に行くため、バス停に急ごう。