ランタオ島は、島といっても地下鉄で、九龍・港島と繋がっている。
新空港建設に併せて、ベッドタウンの開発が行われ、空港建設に際し、
整備された道路・鉄道が、旅客の為だけでなく、住民の足となっている。
空港鉄道はできたものの、いつもガラガラの韓国・仁川(AREX)や、
タクシー業者等の反対で、空港まで鉄道を延ばせないバンコクに比べると、
香港の新空港は、成功していると言えるのでは、ないだろうか。
(6:20 飲茶で朝食 7:45 佐敦駅 9:05 東涌駅発 梅窩行3Mバス乗車)
そんな新都市「東涌」を出発した3Mバスは、平日なのに行楽客で満員だ。
東涌拗のバス停は、峠の少し手前。10名程のグループ登山者と一緒に下車する。
梅窩から来た3Mバスからも、登山者が下車したが、みんな鳳凰山へ登って行く。
(9:25 東涌拗=伯公拗という峠で3Mバス下車)
大東山への道は、大きな石で階段が組んである。すぐに草原となり、展望が開ける。
高度はどんどん上がり、振り返ると鳳凰山が、標高の割りに雄大な姿を見せている。
鳳凰山に登るなら、昂坪からではなく、標高差のある東涌拗からが、断然良いな。
いつか、機会があれば、東涌拗から鳳凰山・観音山を越え、大澳まで歩いてみたい。
今日は、風も無く暑い。半そでTシャツ一枚で登るが、腕の日焼けがヒリヒリ痛む。
大展望に時を忘れ、いつの間にか二東山が見えるところまで、登ってきてしまった。
ランタオ島トレイルは、大東山の山頂を通っていない。山頂への踏跡を見過ごしたか。
北西に回りこみ、かなり後戻りする形で、大東山の山頂への踏跡をたどる。
一面のススキの原で、踏跡はいくつもあり、好きなところを歩いて山頂に向かう。
山名標識と三角点がある山頂。だが、ちゃんとした登山道もなく、誰も登って来ない。
香港では、山頂に対する興味が薄いのか。ピークハントなんて言葉は、無いんだろう。
(11:10 大東山の山頂)
山頂からは、新空港が一望の下だ。次々と旅客機が、離着陸している。
離陸の順番待ちしている様子も、よく見える。マニアなら楽しい所に違いない。
西側には、鳳凰山が相変わらず立派な山容を見せている。昂坪の建物群も白く見える。
さて、二東山(748m)へは、植民地時代の別荘。ブロック造りの廃屋の間を通っていく。
現在一部は、山小屋(無人)として利用されている、大学生のグループが宿泊していた。
利用するには、電話予約して鍵を借りるようだが、詳細は不明。
(12:00 二東山の山頂)
トレイルは二東山の北側を巻いているので、やはり踏跡をたどって、蓮花山の鞍部に下る。
ここからトレイルは西へ、梅窩に向かうが、ここで下ってしまうのは、いかにも惜しい。
見ると、蓮花山の山腹を、北に向かうよい道が伸びている。たぶん東涌市に下れるだろう。
(12:20 梅窩への分岐)
三角点がある蓮花山頂にも一応寄るが、踏跡は薄い。山頂からは梅窩の町が見える。
中環からのフェリーが発着するが、いかにも寂れた様子で、魅力的な街ではない。
これも東涌市に向かう理由。エネルギッシュな東涌駅周辺を、もう一度見てみたい。
(12:40 蓮花山の山頂 昼食休憩 13:10 出発)
蓮花山の山頂を北に向かう踏跡は、山腹を巻いてきた道に合し、ゆるやかに下っていく。
西側には、いつまでも鳳凰山と、270段の階段上に鎮座する寶蓮禅寺の大仏が見えている。
やや複雑な地形に差し掛かると、行く先の鞍部に高層アパートが頭を出す。
この道は、どこまでもハッキリしていて、最後まで迷う心配はなさそうだ。
鞍部を越えると、道は急な下りとなり、足元には地下鉄や高速道路が見えてくる。
下りついた所から、北に向かい、地下鉄の東涌駅までは、キッカリ徒歩15分。
荒野から突然、着飾った人たちで溢れる年末のショッピングセンターに飛び込む。
(14:45 下山口 15:00 地下鉄 東涌駅)
駅構内に隣接して、一階はアウトレット店。地下は和・洋・中・韓の食材が、
豊富に揃っているスーパーで、ちょっと感動。お土産も、ここで買って行こう。