摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

内延山(710m)・・・・・・浦項市・・・2010年11月3日

関空発の「AIR BUSAN」は、夜8時前に金海空港に着く、市バスに乗り東莱へ。

地下鉄に乗り、老圃洞(市外バスターミナル)に着いたのは、9時半頃である。

浦項行きの、深夜バスは10時半発。ターミナル内でオデンとマッコルリで夕食。

ゆっくりしてたら、浦項行きバスは超満員。慶州まで1時間は、立ち乗りだった。

浦項(ポハン)着、12時過ぎ。疲れた。値引交渉もせずに、手近な所に投宿する。


翌朝は、まだ暗い内に市内バス停へ。浦項市から内延山登山口の宝鏡寺への、

直通バスは日に3本しかなく、7時半の始発に乗っても、到着は9時になってしまう。

500番の市内バスで、清河(チョンハ)乗換所まで行けば、1時間早く着く。

と、この辺りまでは、かなり過密スケジュール。

浦項市内から30k北、宝鏡寺(ポンギョサ)入口の、終点に着いたのは8時前。

道立公園だから鄙びたところかと思ったが、バス停から宝鏡寺までの1キロは、

土産物屋・食堂・民宿と、なかなか賑やかな所。大きな温泉施設もあった。

宝鏡寺の売票所で、入場料を払うが、拝観もせず、すぐに登山道に向かう。

渓谷沿いに12の滝を巡り、内延山山域最高峰の香炉峰に登る周回コースだ。

渓谷は、石灰岩質のようで、岩は白く、水も濾過され透き通っている、

いかんせん水量が少ない・滝に落差がない。上の写真の滝も、十二滝の一つ。

各滝壺には、水泳禁止の立札があるにもかかわらず、救助用の浮き輪が完備。

夏には、滝壺で遊ぶ人達が、きっと多いのだろう。

渓谷沿いには、切り立った岩峰もあらわれる。道はよく整備されている。

今回この山に来ようと思ったのは、浦項市のウェブサイトに掲載されている、

この観音(クァヌム)滝の写真に、魅せられたから。滝上に架かる橋を渡って、

両岸が岩場の険しい谷を、遡行していくのだろうと、勝手に期待したのだ。

ところが、この橋は、上流にある延山(ヨンサン)滝を、見物に行くための橋で、

すぐに行き止まりとなっている。登山路は、左手を大きく巻き上がり上流へ行く。

それにしても、今日は水量が少なく、なんとも迫力がないな。

道が良いのは、この滝までで、これより上は、普通の山道となる。

右手の内延山へ登る道が、2箇所ほど現れるが、細い道で心許ない。

主な道標は、この山域の最高峰である香炉峰(ヒャンノボン)を示している。

バス停から約3時間、谷が二股に分かれるところで、ようやく香炉峰へ向かう。

右手の急斜面を、道は九十九に登っていく。一面、黄葉した落葉樹の森である。

2時間程の急登の末、ようやく香炉峰(930m)に到着。山頂はヘリポートに、

なっていて、おおむね360度の展望が得られる。周囲は穏やかな山容の山が多く、

さしてよい景色ともいえない。しかい快晴の空のもと、青い東海が印象的だ。

下山は、今朝登ってきた渓谷に、並行する緩やかな主稜線を、下って行こう。

この稜線上に、内延山があるのだが、稜線上の小突起にすぎず、展望も無い。

なお、道標には三枝峰(サンジボン)とあり「旧内延山」と付記されている。

つまり、「内延山」とは、宝鏡寺山号で、かつ山域の総称ということかな。

かなり時間はかかったが、香炉峰(930m)まで登って、良かったと思う。

この山の枯れ葉は、かなり大きい。丸まっているのでボリュームもかなりある。

歩くとガサゴソと大きな音をたてて、まるで落ち葉のラッセルをしてるみたいだ。

宝鏡寺に戻ったのは、4時近く。帰りのバスの時刻も分からないので、

やっぱり拝観はせずに、バス停に急ぐ。今晩中に、次の街へ辿り着きたい。